原語版: http://scp-wiki-cn.wikidot.com/scp-cn-642
原著者: miku393 miku393
和訳: dhueguang dhueguang
査読協力: snoj snoj
以下は翻訳元記事のディスカッションにあるスポイラーです。(記事を読んでから開くことをおすすめします)
この記事では、自らを全能の神——あなたが財団世界の全てを決定できる存在なのだと想像する必要があります。
そうすると問題が生まれます。
テレビが瞬間移動する原因とは?
テレビの中の人と財団の関係は?
収容を維持するためには、財団は本当に常に上演するしかないのか?
"電源を切る"ことによる時間移動が意味することとは?
演繹部門研究員がした話の真の出自は?
"あなた"とO5の関係は?
O5の決定、その本質は一体?
"あなた"は記事中でO5がする決定を行います、それが意味することとは?
それほど多くは語れません。明言しては意味がありません。
他のこと:
演繹部門というカノンに対して自分が最初に抱いた印象は、他のタイプの恐怖とは別物の、息詰まらせる窒息感でした。何故なら、緋色の王を前にしたとしても万死に一生を得る可能性があるでしょう。しかし演繹部門のカノンは、自由意志の存在を完全に消し去る、つまり、全てが定められたものであるからです。
ただ私はすぐに別のことを考えました。何故人々は怪談や都市伝説のような漠然としたもので自らを怖がらせるのが好きなのでしょうか?
上層物語の視点からすれば、舞台に上がり、演者と共演することで物語を素晴らしいものにできることでしょう。これも執筆の際に没入感の強調が常に必要で、興醒め要素が不要な理由です。
それ故に、こういった報告書があります。私が見せたかったことは、冷たい目つきの上層物語ではなく、作品中での共演です。上層物語であっても、下層物語であっても、「物語をより素晴らしいものにする」という同じ目的を持っています。
分岐後を書かなかった理由に関する解釈:
第一にオープンエンディング(結末が作中で明言されず、その解釈が読者に委ねられる形式のエンディング)と考えられます。次に、もし財団が下した2つの選択の結末の両方が私という"上層物語"によって書き記されていたなら、"あなた"と"彼ら"の選択に何の意味があるのでしょうか?オープンエンディングであってこそ、上層物語と下層物語が真に共演を果たします——その結末は、私達にも、彼らにも解りません。
おそらくあなたはプラン2を選んだ、そうでしょう