2017年8月
先端化粧品科学シンポジウムを開催しました
2017年08月28日 | 固定リンク
8月21日に先端化粧品コース主催の「先端化粧品科学シンポジウム−薬用化粧品(医薬部外品)の新展開−」を開催しました。
このシンポジウムは、化粧品をはじめとする様々な企業の方々をお招きして、化粧品の最新技術トピックスの紹介と先端化粧品コースのアピールをする機会として毎年夏に開催しています。今年も多くの方に参加していただき、会場の教室はほぼ満席に近くなっていました。
第一部では、外部講師3名と、応用生物学部の岩渕教授により、テーマに沿った以下のタイトルの講演がありました。
・「医薬部外品の承認審査」
(独立行政法人医薬品医療機器総合機構 本橋慧樹先生)
・「新規抗シワ医薬部外品成分NEI-L1 の目尻シワの改善効果と有効性メカニズム」
(ポーラ化成工業株式会社 五味貴優先生)
・「新規医薬部外品開発の一例」
(株式会社シャネル化粧品技術開発研究所 安藤信裕先生)
・「新規薬剤開発に頼らない部外品育毛料の開発」
(応用生物学部 岩渕徳郎教授)
第二部は、各研究室の学生がポスター発表を行いつつの懇親会でした。先端化粧品コースで行っている研究内容に、企業の方々はとても興味を持ってくださっているようで、会場内はかなり盛り上がっていました。
このように、大学主催で学生と企業の方が直接に研究のディスカッションをしたりできる場というのはそれほど多くないと思いますので、とてもいい経験になっていると思います。
応用生物学部 先端化粧品コース 中川
資格とろうぜ!
2017年08月25日 | 固定リンク
応用生物学部 松井です。
8月9日、10日に危険物取扱者受験のための準備講習を行いました。
講習は、公式な準備講習を実施している公共財団法人 東京防災救急協会の外部講師の先生にお願いしました。定期試験が終了し、さあこれから夏休みという時期でしたが、94%という異例の(?)出席率の高さで皆さんの心意気を感じました。
講習は一般書店では販売されていない独自のテキストに沿って行われ、さすが専門家と思わせるメリハリの利いた講習内容でした。
「ここは必ず出ます!」
「数字は覚えましょう」
「ここは覚えなくてよいです」(うれしいお言葉!) などなど。。。。
今回の準備講習は、応用生物学部が推進する資格支援プログラムによるもので、定員40名に対して約2倍の応募がありました。皆さんの資格取得に対する意識の高さをうかがわせます。
一発で合格しましょう!(講師の先生の言葉)
だめなら、次がんばりましょう!(私の言葉。。。)
理系学部にとって国家資格-危険物取扱者は、基本の「き」です。現在、応用化学科と協力して学内試験の実施、甲種受験資格取得のための認定単位リスト化などを進めています。
時間があるうちに資格をとっておきたい、でも何を取ったらいいのだろう??―――――――迷ったら危険物取扱者からはじめてはいかがでしょうか?
冷凍庫の温度は南極点よりも冷たかった
2017年08月21日 | 固定リンク
夏真っ盛りで暑いです。一方この季節の南極点は、マイナス60度です(環境省のホームページを参照)。その寒さを少し分けてくれないかなぁと、妄想していると、ありました。南極点よりも、はるかに冷たい環境が(写真1)。これですが、何かわかりますか。研究室に設置している冷凍庫の温度を示しています。実はこの冷たい環境ですが、生きた細菌や培養細胞を半永久的に保存するのに利用しています。ここでは生命活動を刻む時間の一切が休止します。このラックには、細菌や培養細胞が小分けして保存されています(写真2)。いつか解凍される日まで、じっと出番を待っているのですよね。南極点と違って365日の毎日がこの温度です。さて話は戻って、熱中症には気をつけて、夏を乗り切りましょう。
応用生物学部 杉山友康
夏の夜の交流会 avec 卒業生
2017年08月09日 | 固定リンク
7月22日にJR品川駅の港南口駅前広場(ふれあい広場)で久しぶりに研究室の第1回目の卒業生7名と会ってきました。約1年ぶりの再会です。大学は八王子ですが、今は東京、横浜、八王子、相模原とバラバラの場所にいるため、中間地点としての品川です。すでに皆社会人2年目を迎えましたが、元気にしていました。つい1年ほど前まで大学生だったのに、今ではすっかり大人の雰囲気を漂わせていています。折しも、品川駅港南商店会・夏まつりが開かれていて、とても賑わっていました。写真はお祭りの提灯をバックにパチリ。研究室では秋のバーベキューをはじめ、研究発表後の飲み会、夜まで実験する時のPizzaパーティーなど様々なイベントを通して研究室メンバー同士の交流を深めていますが、それは卒業しても同じ。研究室での生活は、泊まり込んでの実験や発表資料作り、英語の論文読みなどなど、大変なこともたくさんありますが、苦労を共にした仲間は男女を問わず一生の友達。大学の研究室は生涯の友達を得る場でもあるのです。
先端化粧品コースの岩渕でした。
大学の専攻で何を学ぶのがいいか
2017年08月07日 | 固定リンク
もしあなたが大学で何を学ぶか悩んでいるなら、一つのヒントを差し上げましょう。みなさんはビル・ゲイツを知っているでしょうか。パソコンの多くにはマイクロソフト社が開発したWindowsが使われています。ビル・ゲイツはマイクロソフト社を19才で創業した天才です。世界長者番付2017で推定資産860億ドル (9.6兆円)。4年連続の首位になっています。彼の発言には注目が集まります。
さて今年の5月、ビル・ゲイツ氏が大学生に専攻すべき分野について、Twitterに投稿した記事が話題になりました。
もし自分が今の大学生なら「人工知能・エネルギー・バイオテクノロジー」を学ぶだろうということです。これらの専攻は「多大な影響を与えることができる有望な分野」といっています。そういう方向を考えてみてはどうでしょうか?
https://twitter.com/BillGates/status/864100357684609025
(一連のツイート)
Bill_gates_world_economic_forum_200 Copyright World Economic Forum (www.weforum.org), swiss-image.ch/Photo by Severin Nowacki
This work is licensed under a Creative Commons Attribution-ShareAlike 2.0 Generic License.
応用生物学部 村上勝彦
研究者のフリをする
2017年08月03日 | 固定リンク
ウン十年前の話です。
3年生まで専門科目を勉強してきた(つもりの)A君は、晴れて希望の研究室に配属になり、研究室の先輩と話をすると分からない言葉が飛びかっています。
「カステンにオスバン撒いて、30分してからスラントの菌をコルベンにシードしてね。」
カステン??
コルベン??
-どうも実験器具のようだが、専門科目でもならった覚えのない言葉でした。聞いてみるとカステンとは無菌箱、コルベンとは微生物培養用のフラスコのことだと後でわかりました。どちらもドイツ語のKasten (箱)、Kolben(フラスコ)からきているようで、研究室周辺でのみ使われる用語だったようです。
研究室に入るとそれぞれのカルチャーがあり、研究者の間でのみ通用する言葉を使うことで仲間意識も生まれます。また、研究室内で先輩や先生と話しながら卒業研究を進めることで研究に対する興味が無限に広がっていきます。実は私も志望とは関係ない学部に入ってしまって迷っていた時期がありましたが、気が付いたら「研究室」という場所にどっぷりつかっていました。
「先輩、このプロトコールは最後のTFのステップがどうしても律速になってしまいますね」なんて。。
なぜ大学に行くのかわからないと迷っている人もいるかもしれませんが、大学に入って高校とは違う経験をすることで目的を見つけるというのも「アリ」ではないでしょうか?
オープンキャンパスでは、色々な研究室のありのままを公開しています。是非、足を運んでみてください。バイオプロセス工学研究室では、微生物の研究をしています。
応用生物学部 松井
将来について考えるのって、面倒くさい
2017年08月01日 | 固定リンク
こんにちは。このブログに初めて投稿します、実験助手の赤澤です。私は1年生の履修科目である「生物・化学基礎実験」の運営に携わっています。この実験ではその名の通り、4年生で卒業研究を行う上で必要となる基礎的な実験操作や原理を学びます。
私はこの実験で行われる中和滴定が3年生までの学生実験の中で一番好きです。高校の化学でも学びますのでご存知の方も多いのではないでしょうか。本学の学生実験ではビュレットと呼ばれる実験器具を使用して、水酸化ナトリウム水溶液を酢やレモン汁に滴下していくのですが、終点に達したときに溶液が薄いピンク色に変わる瞬間を見極められた時なんて最高です(笑)。
この中和滴定はワインや酢など実際の食品製造現場においても、品質管理に使われている分析方法です。このように高校や大学で学んだ実験操作が企業の研究や品質管理の現場で使われている事例も多くあります。
突然ですが、皆さんはご自身の興味のある業種、職種についてどの程度ご存知でしょうか。その職業に就くために資格は必要なのか。学ぶべき分野は何なのか。業務はつらいのか。給料は高いのか。土日は休みなのか。
中には過去のブログにもありましたが、「製薬会社の研究者は薬学部出身者だけではない」など、調べてみると大学での学び方や将来の選択肢を増やしてくれるようなものもあります。
思い立ったが吉日という言葉もありますので、このブログを読んで「まぁ、そのうちね。」と思った人こそ是非、覚えているうちに(できれば今日にでも!)少しずつ調べてみましょう。
応用生物学部 実験助手 赤澤