学生実験
化学基礎実験
2021年07月09日 | 固定リンク 投稿者: 応用生物学部スタッフ
4度目の緊急事態宣言発出が決定された東京都ですが、応用生物学部では「1クラスあたりの人数を減らす」「換気の徹底」「入室時の消毒・検温」「器具のアルコール消毒の徹底」「マスク着用の徹底」など万全な対策を取ることで、前期対面での実験を続けてきました。前期前半の「微生物学基礎実験」に続き、後半は「化学基礎実験」です。正確な実験操作・データ処理の仕方を学びます。
この日は「中和滴定」の実験を行いました。「キレート滴定」の実験を既にしているので、滴定操作はバッチリなようです。
教員、実験講師、実験助手、TA(大学院生)が協力して細やかな実験指導を行なっています(写真は木曜日チーム。矢野先生は滴定中です...?)。
夏休みももうすぐ。後少し頑張りましょう!
学生実験がはじまりました
2021年04月28日 | 固定リンク 投稿者: 応用生物学部スタッフ
みなさまこんにちは!食品・化粧品専攻の関洋子です。4/14から前期の授業期間に入り、1年生の学生実験が始まりました。1年生の実験は講義内容、実験操作ともに今後の学習の基礎になるためとても重要です。1年間の実験を通して、これらの基礎をしっかり身に着けることができます。前期の前半は「微生物実験」です。
※(注記)今年度は密を避けるため、土曜日のクラスを増やして1クラスの人数を減らして行っています。
第1回目は基本的な器具の使用方法ということで、安全ピペッターを用いた純水の定量とマイクロピペットを用いた純水の定量を行いました。現在は第2回目を行っています。第2回目は微生物を培養するための培地、生理食塩水を作ります。
Seki2
また、身の周りの微生物の観察を行うため、培地に指を触れたり、綿棒でいろいろな場所をこすった後、培地に塗ります。
Seki6
次週、どんな菌が出てくるのか楽しみですね。
食品加工学研究室 関洋子
抗生物質の実験
2018年11月23日 | 固定リンク 投稿者: 応用生物学部スタッフ
抗生物質とは「ある微生物が生産する物質で、他の微生物の増殖を抑える物質」と定義されている物質です。みなさんも風邪などの病気になった時にお世話になっているかもしれません。
抗生物質はイギリスのフレミングによって発見され、1945年にノーベル生理学・医学賞を受賞しています。その後、日本の大村智さんも抗生物質に関する一連の研究成果を評価されて2015年にノーベル生理学・医学賞を受賞しています。
今、応用生物学部の2年生は、抗生物質が大腸菌の増殖を抑えることを確認する学生実験を行っています。抗生物質を丸い紙にしみ込ませ、大腸菌を塗った培地の上に置きます。その状態で37°Cに保ち、一晩培養すると紙の周囲だけ大腸菌が生えない様子が観察されます。写真の白い丸は抗生物質を含んだ紙です。大腸菌が一面に増殖していますが、紙の周辺は何も生えず透明です。この菌が生えていない部分は阻止円(ハロー)とよばれ、抗生物質の濃度が高くなるとハローの直径も大きくなります。
現在担当している学生実験では、この他にも顕微鏡で大腸菌や納豆菌を見たり、大腸菌と納豆菌の耐熱性や紫外線耐性を比較したりする実験を行っています。
このような実験をすることで、将来、医薬品開発や食品製造を行う仕事に就くきっかけになってくたらと考えています。
バイオ医薬品に利用される遺伝子組み換え技術を体験してみよう
2016年09月02日 | 固定リンク 投稿者: 応用生物学部スタッフ
体質を遺伝子レベルで調べる
2016年06月17日 | 固定リンク 投稿者: 応用生物学部スタッフ
医薬品コースの加藤です。先日、3年生の学生実験で、お酒に強い体質か弱い体質かを遺伝子レベルで調べる実験を行いました。下は当日の写真です。
実験内容を簡単に説明します。ヒトゲノムの塩基配列にはわずかな個人差があり、この個人差を遺伝子多型(高校生物の教科書では遺伝的多型と表記されている場合あり)といいます。遺伝子多型はいくつかの種類に分けられますが、ゲノム上に最も多く存在する遺伝子多型は、一塩基多型(SNP)という一塩基単位の個人差です。SNPを調べることで、個人の体質(将来的にある病気にかかる可能性など)を予測することができます。最近ではDeNAなどの企業がSNP解析で体質を調べるサービスを有料で行っています。
前置きが長くなりましたが、この学生実験ではアルコール代謝に関わるアルデヒド脱水素酵素2(ALDH2)の遺伝子のSNPを調べます。3年生はまず綿棒で自分の口の内側をこすって口腔細胞を採取し、そこから自分のゲノムDNAを抽出します。つぎに、アレル特異的PCR(PCRはポリメラーゼ連鎖反応のことで、増やしたい遺伝子断片だけを大量にコピーする技術。1993年ノーベル化学賞受賞)という実験方法で、SNPを調べます。アレル特異的PCRの後、下のような電気泳動で各自のALDH2遺伝子のSNPを調べます。
ALDH2遺伝子の487番目のコドンの一塩基目がGであればそのALDH2遺伝子は野生型、Aであれば変異型です。しかし、この実験ではあくまでも遺伝子型がわかるだけで、本当にお酒に強いかどうか(つまり表現型)と必ず一致するわけではありません。実験終了後の金曜日の夜には、それを確認するために(?)実験打ち上げ飲み会を開催する3年生もいるようです・・。
最先端の医療用医薬品の中には、病気に関連するタンパク質のはたらきをピンポイントに抑えるものが多くあります。そして、それらの医薬品がよく効く患者さんと、全く効かない患者さんが存在し、その違いが患者さんの遺伝子多型によるものだと分かってきました。今後の新薬開発には、患者さんの遺伝子多型の解析が不可欠になっていくでしょう。
その他のカテゴリー
オープンキャンパス ニュース 入試 出張講義(模擬授業) 学生実験 実験講座 工科大学の行事 日記・コラム・つぶやき 研究トピックス 研究室の紹介