2013年11月
大学院生の国際学会デビュー
2013年11月20日 | 固定リンク
10月6日から11日にかけてイタリア、ローマで開催された国際ラクトフェリン学会に、大学院M2の志賀有貴さんと一緒に参加してきました。我々の研究室ではミルクに含まれる多機能性タンパク質であるラクトフェリンに着目して、その医薬品化を企業と共同で研究しています。今回の学会では、体内での安定性向上に成功したラクトフェリンIgG Fc融合タンパク質の発表を行い、国内外のラクトフェリン研究者と議論するのが目的です。志賀さんは、国際学会での発表はもちろんのこと、海外渡航は初めてという事で、少し緊張していたようですが・・・・今回の学会参加では英語の重要さを再認識したようです。今後は、この経験をこれから進学する大学院博士課程で活かしてくれる事でしょう。
国際ラクトフェリン学会は2年に一度開催されます。再来年は名古屋での開催が決まりました。次回は一人でも多くの研究室メンバーが発表できるよう期待しています。 生物創薬研究室 佐藤 淳
イチョウ並木が美しい季節になりました
2013年11月19日 | 固定リンク
11月になるとキャンパス正門のイチョウ並木が黄色に色づきます。とても美しい光景です。八王子には甲州街道沿いに4kmにわたるイチョウ並木があり、紅葉の季節に合わせて毎年イチョウ祭りが開催されています。このような秋の風物詩であるイチョウですが、その葉や実は食品、化粧品、医薬品としても活用されています。
イチョウの実であるギンナンは、殻を割った中身を茶碗蒸しに入れたり、焼いておつまみとして食べたりします。くせがある味なので、子供の頃は嫌いだったり、大人でもちょっと苦手という人も多いかと思います。ギンナンはフラボノイド等を多く含み、そのためアンチエイジングの効果が期待できるといわれています。ただしギンナンはビタミンB6欠乏症と似た中毒症状を起こす恐れがあるので食べ過ぎは禁物です。ギンナンは漢方薬として咳止めにも利用されています。
化粧品でも、イチョウ葉エキスやイチョウ種子エキスが利用されています。保湿効果とともに、血行促進の効果が期待でき、しみそばかす予防を狙った乳液・クリーム、入浴後の暖かさが持続する浴用剤、そして育毛剤などに配合されています。
ところで、東京工科大学では、応用生物学部の学生が中心になって活動している化粧品研究サークル「東京工科大学LCC」が、化粧品メーカーと共同で、イチョウのもつ効果を最大限に活用した、スキンケア製品の開発に取り組んでいます。八王子市の木であるイチョウの力で、肌の美しさを維持する化粧品を作っていこうと意欲に燃えています。
柴田 雅史