2013年6月
3回目のブログ
2013年06月27日 | 固定リンク
3回目のブログ
応用生物学部
後藤正男
ブログ1、2回は就職や卒業生との近況を書きましたが、今回は仕事中心の近況です。
高校生で今回の私のブログを読む学生は、専門用語が多いのでわかりにくいと思いますが、大学の教員は研究や講義、実験でこんなことをやっているんだなと理解してください。
糖尿病関連のセンサーの研究を長年やっていますが、今回、日本臨床化学会の学会誌、臨床化学に「血糖測定用全血試料の前処理方法と試料の取扱いに関する指針」を掲載しました。日本臨床化学会POCT専門委員会(委員は11名、連名)で3年余りの会合、デスカッションを経ての労作(臨床化学、第42巻、第2号、177-190、2013)です。内容は血糖採血管による採血後の試料の前処理方法および試料の取り扱い方ならびにGLUおよびHbA1cの測定への適用について規定したものです。血糖の測定は採血管に設置されている解糖阻止剤の選択など、まだいろいろ課題があり、病院など現場関係者の参考にしていただきたいと考えています。
材料関連では、あいかわらずナノチューブをやっていますが、バンブータイプのナノチューブが無機物質や神経伝達物質の計測の際、感度や選択性に優れていることを、共同研究者の来栖先生や学生が明らかにしてくれていました(特許、論文化済)。今回、助教の鈴木先生が得意の細胞の研究に応用して、ドーパミンの高感度計測に成功しました。論文は「Carbon nanotube multi-electrode array chips for noninvasive real-time measurement of dopamine, action potentials, and postsynaptic potentials, Biosensors and Bioelectronics,2013」です。もう少ししたら大学の図書館でも読めます。国のプロジェクトとして、パーキンソン病のためのドーパミン産生細胞がiPS化検討の重要項目として挙げられていますが、細胞の品質モニタリングのデバイスになるのではないかと期待しています(特許、論文化済)。
センサ関連では、抗酸化能を行っています。抗酸化の研究は、本学のテーマに即して言えば、医療、健康、食品、化粧品、環境と幅広い裾野を持った分野です。従来の評価法であるDPPH法やORAC法などに比べ、統一され(規格化され)、簡便な評価法を確立することを目的して研究を行っています。従来のデータは分野により評価法がばらばらで比較が困難です。試料としては身近な食品、飲料水、植物抽出オイル(アロマオイル)、生体関連では血液、尿、唾液などが対象となります。現在種々の野菜、果実、飲料水、清酒、ワイン、コーヒー、茶などのデータを蓄積中で、データベース化を考えています。食品に関しては、特に生活習慣病の予防に役立ち、長寿化の一助となる評価技術を確立したいと考えています。今年度は8月に日本醸造学会で発表し、順次諸学会で発表していく予定です(特許化済)。
健康療法関連では、アロマセラピー、ネイルセラピー、カラーセラピーなどを行っています。セラピー関連はホームなどでの、ご老人、特にご婦人のセラピーとして、歓迎されます。アニマルセラピーが最も有効と思いますが、それほど準備しなくても上記3点は現場ですぐに実行可能です。現在、無害、癒しに力点をおいた大学発、ジェルネイル、大学発、ニューフレグランスの開発を行っています。先日、6月23日のオープンキャンパスでは大学発、ジェルネイルとして高校生や同伴のご両親に公開して喜んでいただきました(特許出願予定)。
研究面の現状は以上ですが、授業の方は昨年度から実験担当が3年から1年にかわりました。応用生物学部の1年の化学実験です。高校のとき、化学実験を経験していない学生もいますが、カリキュラムをとおして、化学の知識を学ぶことの重要性は1年生にかなり浸透しているようです。写真は化学実験の最初の様子ですが、ガラス器具の取り扱い、天秤操作、ピペット類の公差、有効数字の処理の仕方などを実験をとおして学んでいる姿です。私の方もある意味、初心に帰り、新鮮な授業です。
次にブログを書く機会があれば、題名は「蒲田だより」の予定です。
工学女子2013
2013年06月24日 | 固定リンク
大学女性教員の講義や工学女子OGのお仕事紹介、大学・大学院の女子学生6名によるパネルディスカッション「現役学生が語る理工学の魅力と未来」が行われ、多くの理工系学部を目指す女子中高生が参加しました。パネルディスカッションでは他大学の学部・大学院生5名とともに、本学に進学した理由や理系の魅力、学生生活などについて意見を交換しました。
「自分の好きなことが勉強できるので時間を忘れるほど没頭でき、どんなに大変でも苦になりません。大学に入るまでは漠然と化粧品の勉強がしたいと思っていましたが、実際に皮膚科学や化粧品科学、先端化粧品実験などの講義を受けてみて、その奥深さにさらに引き込まれました。研究室に配属されてからは実験中心ですが、流れ作業にならないように仮説を建て自分で考え実験をするように気をつけています。教授や先輩方も優しく、4年生同士もすごく仲がいいので、毎日楽しく通っています。」と学生生活の感想を語り、理工系学部を目指す女子中高生には、「進路を選ぶにあたっては、自分がしたいことを大切にして学部や学校を選択してほしい。」とアドバイスしました。
化粧品会社の就職も早く決まり、今は卒業研究を頑張っています。
(前田)
大学の講義は難しいか
2013年06月23日 | 固定リンク
高校生の皆さんは大学の講義はどのようなものだと思っていますか。大学に行っている先輩から話を聞いたことがある人もいることでしょう。約40年前の大学の講義は、もちろん大学によって違うとは思いますが、高校の学習範囲を理解していることが前提で進められていました。国公立の大学受験科目は理科系の場合、英語、国語、数学、理科2科目、社会でした。つまり受験勉強をすればほぼ高校の学習範囲を勉強することになりました。また、学生に分かりやすく教える工夫を全くしない教員もいましたし、それをとがめる雰囲気もありませんでした。理解できないのは学生の勉強不足とされました。
このごろの大学では以前のような講義スタイルは全く通用しなくなりました。それは高校のゆとり教育のため、高校の学習範囲を勉強せずに入学する学生がいることが原因の一つです。東京工科大学では‘教育力強化’の下、教員同士による授業点検、学生による授業評価アンケートを実施し、分かりやすい講義をするよう全教員が努力しています。未履修学生のためのカリキュラムも工夫しています。また、学修支援センターでは個人的な学修の問題について相談できますし、分からないところを教えてもらえます。ではありますが、高校の学習範囲は入学前に勉強しといた方が、入学後の学修が順調に進みます。楽しく余裕のある大学生活を送るため、一生懸命勉強することを勧めます。
梶原一人
バイオテクノロジーコースの研究室紹介(2013年度)
2013年06月22日 | 固定リンク
東京工科大学応用生物学部の4つのコース(先端化粧品コース、環境生物コース、先端食品コース、バイオテクノロジーコース)の研究室紹介の4回目です。おもに高校生向けの紹介ポスターを最新の情報に更新しました。
今回はバイオテクノロジーコースの8つの研究室を紹介します。バイオテクノロジーコースでは、抗酸化・アンチエイジング、カーボンナノチューブ、ナノテクノロジー、バイオ医薬、バイオセンサーなどの注目のキーワードに関する研究を推進しています。
研究室名の横のファイル名をクリックするとPDFファイルが開きます。
抗加齢医化学(山本順寛・森内寛)研究室 「yamamoto2013.pdf」をダウンロード
生体成分計測(後藤正男・鈴木郁郎)研究室 「goto2013.pdf」をダウンロード
バイオナノテクノロジー(村松宏)研究室 「muramatsu2013.pdf」をダウンロード
生物創薬(佐藤淳)研究室 「sato2013.pdf」をダウンロード
応用生体科学(矢野和義)研究室 「yano2013.pdf」をダウンロード
機能性RNA工学(杉山友康)研究室 「sugiyama2013.pdf」をダウンロード
生体機能化学(加藤輝)研究室 「kato2013.pdf」をダウンロード
生物電気工学(軽部征夫・三上あかね)研究室 「karube.pdf」をダウンロード
先端食品コースの研究室紹介(2013年度)
2013年06月21日 | 固定リンク
東京工科大学応用生物学部の4つのコース(先端化粧品コース、環境生物コース、先端食品コース、バイオテクノロジーコース)の研究室を紹介する3回目です。おもに高校生向けの紹介ポスターを最新の情報に更新しました。
今回は先端食品コースの4つの研究室を紹介します。先端食品コースでは、特に食用油や新規の発酵飲料、食品フレーバー、冷凍保存技術などの分野で特徴的な研究を行っています。
研究室名の横のファイル名をクリックするとPDFファイルが開きます。
高機能性食品(梶原一人)研究室 「kajiwara.pdf」をダウンロード
食品機能化学(遠藤泰志・津久井隆行)研究室 「endo.pdf」をダウンロード
食品フレーバー科学(高柳勉)研究室 「takayanagi.pdf」をダウンロード
応用微生物学(西野智彦)研究室 「nishino.pdf」をダウンロード
環境生物コースの研究室紹介(2013年度)
2013年06月20日 | 固定リンク
東京工科大学応用生物学部の4つのコース(先端化粧品コース、環境生物コース、先端食品コース、バイオテクノロジーコース)の研究室の紹介の2回目です。おもに高校生向けの紹介ポスターを最新の情報に更新しました。
今回は環境生物コースの5つの研究室を紹介します。環境生物コースは、微生物や植物の力を利用した環境修復・保全技術や新しい利用法の開発、バイオテクノロジーを利用した環境測定法の開発、水環境の保全のための技術開発など環境に関連した多様なテーマに取り組んでいます。
研究室名の横のファイル名をクリックするとPDFファイルが開きます。
環境バイオ(斉木博・鈴木義規)研究室 「saiki_suzuki.pdf」をダウンロード
水環境工学(浦瀬太郎)研究室 「urase.pdf」をダウンロード
天然物活用(佐々木聰)研究室 「sasaki.pdf」をダウンロード
植物工学(多田雄一・来須孝光)研究室 「tada_kurusu.pdf」をダウンロード
バイオセンサー(秋元卓央)研究室 「akimoto2013.pdf」をダウンロード
先端化粧品コースの研究室紹介(2013年度)
2013年06月19日 | 固定リンク
今日から4回にわたって、東京工科大学応用生物学部の4つのコース(先端化粧品コース、環境生物コース、先端食品コース、バイオテクノロジーコース)の研究室を紹介します。おもに高校生向けの紹介ポスターを最新の情報に更新しました。
今回は先端化粧品コースの4つの研究室を紹介します。本学の先端化粧品コースは、日本で初めて誕生した化粧品に特化した大学のコースで、化粧品について体系的に学ぶことができます。
研究室名の横のファイル名をクリックするとPDFファイルが開きます。
美科学(前田憲寿)研究室 「maeda.pdf」をダウンロード
化粧品材料化学(柴田雅史)研究室 「shibata.pdf」をダウンロード
抗酸化物質化学(藤沢章雄)研究室 「fujisawa.pdf」をダウンロード
光老化(正木 仁)研究室 「masaki.pdf」をダウンロード
2013年6月23日(日)のオープンキャンパス
2013年06月17日 | 固定リンク
2013年6月23日(日)に行われる応用生物学部のオープンキャンパスの内容です。
1.模擬講義
1 身近にある遺伝子組換え技術(バイオテクノロジーコース/佐藤教授)
「遺伝子組換え技術」と聞くと難しく感じるかもしれません。実は、身近なところでこの技術が使われているんです。
2 肌の機構と洗顔剤の選び方(先端化粧品コース/柴田教授)
乾燥や紫外線から体を守るために、肌にはどのような機構が備えられているのかを解説します。また洗顔が必要な理由と自分の肌に合った洗顔剤の選び方を説明します。
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2.研究紹介
★バイオテクノロジーコース
1 大学発の医薬品を目指して(佐藤教授)
当研究室ではバイオベンチャー企業と共同で、遺伝子組換えや細胞生物技術を駆使した創薬を進めています。
2 大学発!ジェルネイル (後藤教授)
爪にやさしく、きれいで可愛いジェルネイルを研究・開発しています。あなたも最新のネイルを経験してみましょう。
★環境生物コース
3 光る大腸菌を観察してみよう(秋元准教授)
水の汚染を測定できる光る大腸菌を顕微鏡で観察してみよう。
4 固定化微生物を作ってみよう!(斉木教授・鈴木助教)
微生物を利用した環境浄化の研究をしています。環境浄化に活躍する固定化微生物を作ってみよう!
★先端食品コース
5 応用微生物学って何?(西野准教授)
われわれ人間は微生物を利用して食べものをつくったり、廃水を浄化したりしています。なじみのある微生物を実際に見てみよう!
6 あぶら(油・脂)の世界(遠藤教授)
当研究室では、三大栄養素の一つである油脂の安全性や健康機能を調べていますので、その成果を紹介します。
★先端化粧品コース
7 肌を科学する(前田教授)
肌の水分量・弾力性・肌理・隠れシミを測定します。乾燥肌・敏感肌用の化粧水の作り方も教えます。
8 乳液を作ってみよう(柴田教授)
わずか1滴で水と油を乳液に変える「界面活性剤」。界面活性剤の種類によって全く性質の異なる乳液ができあがる不思議を体験できます。
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3.個別相談&コース紹介
バイオホールで学生と教員による個別相談とコース紹介を行います。
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4.全体スケジュールはこちらを参照してください。
http://www.teu.ac.jp/entrance/open/hachi.html