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JOGMEC 独立行政法人 エネルギー・金属鉱物資源機構

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基地管理・安全保全

安全防災

石油・石油ガスの備蓄にあたっては、消防法、石油コンビナート等災害防止法、高圧ガス保安法等の関係法規を遵守し、万全な安全対策や防災体制を敷くとともに、運転管理には常に細心かつ厳重な注意が払われています。

(1)監視体制

中央計器室にて運転監視

個々の設備や機器については耐震、耐火設計がなされ定期的な検査が行われています。また、管理面においては、事故の早期発見や素早い対応がとれるよう、火災感知器や漏油検知器などの監視設備が随所に配置され、中央計器室にて24時間監視するとともに現場パトロールが常時行われています。

(2)設備・装備

火災や油流出などの万一の事故に備えて、防油堤、流出油等防止堤や防・消火設備を設置するとともに、緊急時に迅速・的確な処置がとれるよう十分に訓練を積んだ自衛防災隊員が常駐しています。さらに、大型化学消防車、大型高所放水車、泡原液搬送車、オイルフェンス展張船や消防船、油回収装置などが配備されており、これらにより三重四重の安全対策が施されています。
  • 火災に備えた消防車

  • 油流出に備え展張された
    オイルフェンス

(3)事故の未然防止、災害対応能力の維持・向上

定期的な設備点検による不具合箇所の早期発見や、防災訓練による災害対応能力の維持・向上に努めております。また、外部専門機関において流出油事故や火災を想定した実践的な訓練を受講することにより、災害対応能力の更なる向上に努めております。
  • 石油コンビナート等防災訓練

  • 夜間火災消火訓練

(4)地域機関との連携等

定期的に消防・海上保安機関等と合同訓練を実施し、万一の事故発生に備えた連携に万全を期しております。 また、地元消防機関と応援出動協定を締結しているほか、排出油等防除協議会等に加入するなど、地域防災にも積極的に協力しております。

訓練の様子(福井)

緊急時対応訓練

緊急時や有事を想定し、実際にタンカーを国家備蓄基地に着桟させて国家備蓄石油・石油ガスの搬出及び搬入をする緊急時対応訓練を実施しています。
国家石油備蓄基地においては、荷役技術の維持向上を目的に、これまでの緊急時対応訓練を補完するものとして、タンカーの着桟を行わない代替訓練を実施しています。国家石油ガス備蓄基地においても、備蓄する石油ガスのタンカーへの払い出しや、隣接する民間会社の低温タンクへ放出するなどの訓練を毎年実施しています。
また、2023年(令和5)年度からは、より効果的な訓練の実施のため、緊急事態が発生した場合を想定したシナリオに基づく訓練を計画・実施しています。
緊急時対応訓練では、備蓄石油・石油ガスの漏洩及び労働災害を起こさないような安全操業の実現に加え、関係者・地域住民の緊急時対応に対する理解、不測の事態に備えた設備の安全点検、人的能力の維持・向上等も実践しています。

環境保全対策

国家石油・石油ガス備蓄基地は、クリーンな水、空気、緑を守るために、充実した環境保全設備を備えています。

(1)環境保全の取り組み

備蓄基地では地元自治体と「環境保全協定」を締結し、環境汚染の防止、廃棄物の適正処理など、法律の基準よりさらに厳格な排出等に関する基準を適用し、環境負荷の低減に努めるとともに、省エネ・新エネの推進に積極的に取り組み、更なる環境負荷の低減にも努めています。
また、大気汚染を防止するため、備蓄基地では硫黄分の少ない燃料を使用するとともに、貯蔵している原油から発生するガスは、原油ガス処理設備において無害なガスにしてから放出しています。
さらに、海域に油分が排出されることがないよう、排水処理設備において油分や臭いを除去し、ガードベースンで排水に汚れがないことを確認してから海域に排水しています。

ガードベースン
(処理水放流槽)

(2)周囲との調和

基地内に植栽を行い、緑化を推進するとともに、タンクをはじめとする基地施設にはカラーコンディショニングを施し、近隣の景観との調和を図っています。
  • 緑化推進

  • カラーコンディショニング

基地の保全工事・備蓄に関する技術開発

(1)基地の保全工事

石油備蓄タンクは、消防法に基づきタンク方式別に5〜15年の周期で定期的に開放検査義務があり、主要工事内容としては、クリーニング工事・検査工事・整備工事・塗装補修工事で構成されております(地下岩盤タンク方式は原油実入り未開放にて実施する為、検査工事のみ実施)。
石油ガス備蓄施設においても、大量の石油ガスを安全に貯蔵するため、高圧ガス保安法に基づき、危害予防規程等を制定し、配管、ポンプ等の設備について、定期自主点検や保安検査を実施し、設備の機能維持を図っております。
  • 洋上タンク開放検査へ向けての曳航
    (上五島)

  • 地下岩盤タンク検査工事
    (坑道内変位の確認)

(2)備蓄に関する技術開発

国家備蓄基地の信頼性・安全性の向上、及び国家備蓄事業にかかる費用の低減等を目指して、備蓄技術に関する様々な調査研究が行われています。研究の成果は、基地操業に有効活用されています。

近年実施された主要な調査研究

  • フェーズドアレイ探傷装置の性能評価申請に係る調査検討業務
  • タンク開放検査の合理化(陸上タンク底板の防食とその維持管理に関する検討)
  • 上五島国家石油備蓄基地の原油貯蔵船に係る水封タンク及び貯油タンクの塗膜寿命調査業務
  • 大規模地震・津波に対する石油備蓄陸上タンクの健全性評価システムの構築に関する研究
  • 原油移送海底配管の維持管理・補修に関する調査
フェーズ度荒れ超音波探傷装置を用いた溶接線検査の様子

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