2013年12月07日
【日弁連】特定秘密保護法の採決強行に抗議する会長声明
【日弁連】特定秘密保護法の採決強行に抗議する会長声明
http://www.nichibenren.or.jp/activity/document/statement/year/2013/131206_3.html
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posted by 後藤富和 at 17:44| 平和
ヘイトクライムに抗して
「ヘイトクライムに抗して」(講師 中村一成さん・フリージャーナリスト、元毎日新聞記者)に参加しました。
戦前、朝鮮人に対する同化政策。
朝鮮語での授業禁止。
1930年代、朝鮮人は朝鮮語を教える寺子屋のような学校をつくるが日本は弾圧。
戦後、朝鮮人による自主学校「国語講習所」ができた。
1948年、この学校に対して日本政府は弾圧を加えた(朝鮮人学校事件)。その中で小学生1名が射殺された。
この年、朝鮮半島では両陣営の対立が決定的となり、済州島で武装蜂起。
1949年、武装警官が朝鮮学校に突入し、児童を排除。
アパートの部屋や保護者の家などで授業を続ける。
1960年、集住地域に京都朝鮮第一初級学校開校。集住地域に学校がある意味は大きい。在日の方が集える場所。木々の一本にすら先人の思いがある。ただし、グランドがなかったため、向かい側の空き地を運動場として使い始める。
1963年、京都市と地元自治会、学校でこの空き地の使用について、北側を朝鮮学校が授業で使うことについて合意。
その後半世紀、何ら問題はなかった。
周辺の都市化に伴い、この間の事情を知らない人がこの公園の周辺に住み出す。2009年、近隣住民が役所に抗議。
学校は代替地を見つけ、2010年1月にサッカーゴールなどをそちらに移転することを約束する。
近隣住民が在特会に抗議要請し、2009年12月から在特会のヘイトスピーチが始まる。
1 ヘイト・スピーチとは
人種、民族、性などの属性を理由として、その属性を有するマイノリティの集団もしくは個人に対し、差別、憎悪、排除、暴力を煽動し、または侮辱する表現。
→放置すればどうなるのか。
関東大震災時の朝鮮人虐殺。
ナチスのユダヤ人虐殺。
「選良」の「差別扇動」がむしろ支持される日本と、暴言が命取りになる国々(先進国のスタンダード)。
ヘイトスピーチを「憎悪表現」と訳すのは問題の矮小化に繋がる。人種差別撤廃条約4条で禁じられた「差別扇動」。
2 旧京都朝鮮第一初級学校事件について
2009年12月4日、在日特権を許さない市民の会、主権回復を目指す会のメンバーらが11名が、公然と1時間にわたって児童たちがいる学校に聞くに絶えない怒号を浴びせ続けた。校内では児童が泣き続けた。高学年の児童が泣き叫ぶ低学年の児童を抱きかかえて「僕たちは何も悪くないからね」と守り続けた。
その場にいた警察官は、ただ立っているだけで何もしない。
行政は、ショックを受けた子ども達へのケア(スクールカウンセリング)などはしていない。
刑事告訴については、警察への不信感から慎重論もあった。これまで、些細な駐車違反の捜索として多数の機動隊が朝鮮学校で捜索差し押さえ(ガサ入れ)を行うなど、周辺住民に対して朝鮮学校に対して悪いイメージを植え付ける(ハラスメント効果)行動が多数行われていたことから、警察に対する不信感がある。
刑事告訴をしたが、学校前でのヘイトスピーチ街宣が繰り返された。しかも、街宣参加者は1回目よりも増えている。
京都弁護士会が意見書を出すと、在特会は京都弁護士会に対してもヘイトスピーチを行った。
街宣禁止の仮処分。無審尋で仮処分決定。
京都府警は、仮処分決定後も、在特会の街宣を認め、3回目のデモが行われた。
3 何が毀損されたのか
(1)有形の被害
物品の破壊
人的、金銭的被害
地域から迷惑施設視され、学校移転
(2)無形被害
アウェー感(「朝鮮人って悪いことなの?」)
喪失感(1980年代90年代に権利を獲得していった先生や保護者の世代の、今日よりまともな明日があるとの思いが崩れて行った)
無力感(公的な手段をもってしても子どもを守れない)
引き戻され感(子ども時代に受けた差別を思い出した)
4 事件が浮かび上がらせたいくつかのこと
(1)「行動する保守」問題とは、相当部分において警察問題である。
ドイツの学者にヘイトスピーチのビデオを見せると「なぜ突っ立っている警察官を国家賠償で訴えないのか」と指摘。
(2)社会システムがない
救済のための実効的手段がない。
検察はもちろん、裁判所にも通じる「意識の低さ」
法廷での二次被害。
5 「覚悟と決断」の開いた地平〜刻むこと、書き継いでいくべきこと〜
(1)国際人権条約を日本の司法の場に引っ張り出した
(2)「民族教育権」という課題(同化主義を差別と捉えない「常識」)
(3)「司法」の場で結果を掴んだこと。
子どもに暴力を見せない(自力救済を自重した)
(4)開いていく闘いが築いた「場」
闘い、裁判を通じて「ここは私の故郷なんだ」
今、国によるヘイトクライムによって潰されようとしている。在日朝鮮人だけでなく私たちも潰されようとしている(朝鮮学校補助金打ち切り、朝鮮高校無性化除外、特定秘密保護法)。
戦前、朝鮮人に対する同化政策。
朝鮮語での授業禁止。
1930年代、朝鮮人は朝鮮語を教える寺子屋のような学校をつくるが日本は弾圧。
戦後、朝鮮人による自主学校「国語講習所」ができた。
1948年、この学校に対して日本政府は弾圧を加えた(朝鮮人学校事件)。その中で小学生1名が射殺された。
この年、朝鮮半島では両陣営の対立が決定的となり、済州島で武装蜂起。
1949年、武装警官が朝鮮学校に突入し、児童を排除。
アパートの部屋や保護者の家などで授業を続ける。
1960年、集住地域に京都朝鮮第一初級学校開校。集住地域に学校がある意味は大きい。在日の方が集える場所。木々の一本にすら先人の思いがある。ただし、グランドがなかったため、向かい側の空き地を運動場として使い始める。
1963年、京都市と地元自治会、学校でこの空き地の使用について、北側を朝鮮学校が授業で使うことについて合意。
その後半世紀、何ら問題はなかった。
周辺の都市化に伴い、この間の事情を知らない人がこの公園の周辺に住み出す。2009年、近隣住民が役所に抗議。
学校は代替地を見つけ、2010年1月にサッカーゴールなどをそちらに移転することを約束する。
近隣住民が在特会に抗議要請し、2009年12月から在特会のヘイトスピーチが始まる。
1 ヘイト・スピーチとは
人種、民族、性などの属性を理由として、その属性を有するマイノリティの集団もしくは個人に対し、差別、憎悪、排除、暴力を煽動し、または侮辱する表現。
→放置すればどうなるのか。
関東大震災時の朝鮮人虐殺。
ナチスのユダヤ人虐殺。
「選良」の「差別扇動」がむしろ支持される日本と、暴言が命取りになる国々(先進国のスタンダード)。
ヘイトスピーチを「憎悪表現」と訳すのは問題の矮小化に繋がる。人種差別撤廃条約4条で禁じられた「差別扇動」。
2 旧京都朝鮮第一初級学校事件について
2009年12月4日、在日特権を許さない市民の会、主権回復を目指す会のメンバーらが11名が、公然と1時間にわたって児童たちがいる学校に聞くに絶えない怒号を浴びせ続けた。校内では児童が泣き続けた。高学年の児童が泣き叫ぶ低学年の児童を抱きかかえて「僕たちは何も悪くないからね」と守り続けた。
その場にいた警察官は、ただ立っているだけで何もしない。
行政は、ショックを受けた子ども達へのケア(スクールカウンセリング)などはしていない。
刑事告訴については、警察への不信感から慎重論もあった。これまで、些細な駐車違反の捜索として多数の機動隊が朝鮮学校で捜索差し押さえ(ガサ入れ)を行うなど、周辺住民に対して朝鮮学校に対して悪いイメージを植え付ける(ハラスメント効果)行動が多数行われていたことから、警察に対する不信感がある。
刑事告訴をしたが、学校前でのヘイトスピーチ街宣が繰り返された。しかも、街宣参加者は1回目よりも増えている。
京都弁護士会が意見書を出すと、在特会は京都弁護士会に対してもヘイトスピーチを行った。
街宣禁止の仮処分。無審尋で仮処分決定。
京都府警は、仮処分決定後も、在特会の街宣を認め、3回目のデモが行われた。
3 何が毀損されたのか
(1)有形の被害
物品の破壊
人的、金銭的被害
地域から迷惑施設視され、学校移転
(2)無形被害
アウェー感(「朝鮮人って悪いことなの?」)
喪失感(1980年代90年代に権利を獲得していった先生や保護者の世代の、今日よりまともな明日があるとの思いが崩れて行った)
無力感(公的な手段をもってしても子どもを守れない)
引き戻され感(子ども時代に受けた差別を思い出した)
4 事件が浮かび上がらせたいくつかのこと
(1)「行動する保守」問題とは、相当部分において警察問題である。
ドイツの学者にヘイトスピーチのビデオを見せると「なぜ突っ立っている警察官を国家賠償で訴えないのか」と指摘。
(2)社会システムがない
救済のための実効的手段がない。
検察はもちろん、裁判所にも通じる「意識の低さ」
法廷での二次被害。
5 「覚悟と決断」の開いた地平〜刻むこと、書き継いでいくべきこと〜
(1)国際人権条約を日本の司法の場に引っ張り出した
(2)「民族教育権」という課題(同化主義を差別と捉えない「常識」)
(3)「司法」の場で結果を掴んだこと。
子どもに暴力を見せない(自力救済を自重した)
(4)開いていく闘いが築いた「場」
闘い、裁判を通じて「ここは私の故郷なんだ」
今、国によるヘイトクライムによって潰されようとしている。在日朝鮮人だけでなく私たちも潰されようとしている(朝鮮学校補助金打ち切り、朝鮮高校無性化除外、特定秘密保護法)。
posted by 後藤富和 at 17:04| 平和