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見解10

国内外で発生した事故の教訓について

広告内容

一九七九年米国スリーマイル島原発で起きた事故は、冷却水がなくなり燃料の半分近くが溶融点を超えたため溶けて崩れ落ち、あわや「原子炉の底を貫通」という大事故でした。玄海原発と同じ型です。
一九八六年のチェルノブイリ原発では原子炉出力の制御に失敗したため核暴走事故を起こし、吹き上げられた放射能は八千キロも離れた日本にもやって来ました。
誰しも事故は起きて欲しくないと思っていますが、安全の余裕を削って事故を招いてから後悔しても遅すぎるのです。

当社見解

1979年3月28日、米国ペンシルバニア州のスリーマイルアイランド(TMI)原子力発電所2号機で起こった事故は、機器の故障や運転員の誤操作が重なり、原子炉内の冷却水が減少して燃料の大きな損傷に至ったものです。なお、TMI事故では、わずかに放射性物質が環境へ放出されましたが、そのほとんどはキセノン、クリプトンなどの希ガスでした。(プルトニウムは放出されておりません。)わが国では、この事故を受けて、国内の原子力発電所の総合的な点検を実施し、原子力発電所の安全確保対策に反映すべき事項を抽出し、その後の安全審査などに反映しています。玄海3号機は、TMIと同じ加圧水型ですが、TMI事故から得た教訓を設計や運転員に対する教育・訓練に適切に反映してきており、同じような事故が起きることは考えられません。

1986年4月26日に旧ソ連ウクライナ共和国のチェルノブイリ4号機で起こった事故は、出力の上昇を自然に抑える「自己制御性」が低出力で効かなくなるというような安全設計上の欠陥と、運転員による運転上のさまざまな規則違反が重なり、また、事故時に放射性物質を閉じ込める原子炉格納容器がなかったことから、大量の放射性物質が周辺環境に放出する大事故に至ったものです。当社の原子力発電所は、「自己制御性」を有することはもちろん、 原子炉格納容器など五重の壁で放射性物質を閉じ込めることや、多重防護の思想に基づいた安全設計、さらには厳重な運転管理を行っていることから、チェルノブイリのような事故が起こることは考えられません。

いずれにしても、当社は、日頃から国内外で発生した事故やトラブルから得た教訓を原子力発電所の安全管理や社員の教育訓練等に活かし、事故やトラブルで地元の皆さまにご迷惑がかかることがないように努めております。

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