コンテンツにスキップ
Wikipedia

利用者:Insanity/結晶

ガリウムの結晶

結晶(けっしょう)とは、原子分子が3方向に同じパターンで繰り返し配列している物質である。つまり、空間並進対称性をもつ物質のことである。結晶を構成する原子や分子は1種類であることも、複数の種類からなることもある。

このことから、結晶は以下の性質をもつ。

  • 均質性。結晶のどの部分も同じ特徴をもつ。
  • 自由成長させると、対称性をもつ多面体の外形をもつ。これを自形という。
  • X線を回折し、特有のパターンを示す(X線回折)。原子・分子の並びがX線程度の波長の光に対して回折格子として働くため。

結晶構造

[編集 ]
詳細は「結晶構造」を参照
結晶構造の一つ、塩化セシウム型構造

結晶格子

[編集 ]

格子欠陥

[編集 ]

実際の多くの結晶は完全な結晶ではなく、

同質異像

[編集 ]

同じ物質からなる結晶であっても、結晶構造が異なるため物性が異なっている例がある。このような結晶を多形、同質異像またはポリモーフィズムという。

例 α硫黄 - β硫黄 - γ硫黄 - _-

結晶の態様

[編集 ]

多結晶 単結晶 微結晶

物性

[編集 ]
固体#物理的特徴」も参照

力学的

[編集 ]
へき開が見られるグラファイトの結晶。層がはがれる方向に割れやすい。
へき開
特定の方向に割れやすいという性質。一部の結晶では、化学結合の強さが方向によって大きく異なるためにおこる。

静電気的

[編集 ]
圧電効果 (逆圧電効果)

光学的

[編集 ]
干渉
多色性
偏光面の回転
消光角

結晶化

[編集 ]
詳細は「結晶化」および「結晶成長」を参照

物質の精製法の一つとしてつかわれる。

結晶の成長には様々な様式があり、環境を調整して目的に沿った性質の結晶をつくることができる。

逆に、結晶を観察することで結晶成長時の環境を復原することができる。

自然界における結晶

[編集 ]

岩石中の結晶

[編集 ]
詳細は「鉱物」および「鉱物学」を参照

氷の結晶

[編集 ]

生体中の結晶

[編集 ]

貝類の殻はアラゴナイトでできている。 また、タバコモザイクウイルスはウイルスそのものを結晶化することができる。

産業における利用

[編集 ]

化学結合

[編集 ]

原子や分子の化学結合の種類によって結晶は次のように分類される。

結晶を形成する結合は一種類だけとは限らず、複数の結合が混在する場合がある。(共有性とイオン性両方を示す物質の場合など) 例えば高い超伝導臨界温度で有名になった MgB2金属(金属間化合物)でありながら、原子間の結合が主に共有結合による部分(B層のB原子間)と主にイオン結合による部分(Mg層とB層の間)からなる(電子状態は金属なので、金属結合的な部分もある)。

関連概念

[編集 ]

準結晶と呼ばれる構造は、並進対称性を欠くにもかかわらず、X線を回折する高度に規則的な構造を持っている。数学的には高次元結晶の空間への射影として記述される。

液晶は1方向または2方向にのみ対称性が認められる状態である。

反対に、規則正しい構造をもたない物質をアモルファス(非晶質)またはガラスと呼ぶ。


物質の状態
低温
高エネルギー
その他
転移
概念

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /