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体臭

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体臭(たいしゅう)とは、尿などの排泄物などの分泌物などが元となって体から発せられる臭いである。体臭の強さなどには個人差があり、また加齢に伴い独特の臭気が強くなることがあり加齢臭 (かれいしゅう)、おやじ臭、ミドル脂臭などと称される。

また、若年女性特有の体臭を構成する物質としてロート製薬は金木犀の香りを構成するγ-デカラクトン(ラクトンC10)と、桃の香りを構成するγ-ウンデカラクトン(ラクトンC11)であることを特定し、これらの香りを「SWEET臭」と表現している[1]

なお、口腔から発せられる臭気は口臭 (こうしゅう)と称される。また、香水は体臭を消すためのものであり、仏教ギリシャ正教における(こう)も当初は体臭または生活臭を消すためのものであった。

年齢層別の体臭

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  • 乳児特有の体臭
  • 若年女性特有の体臭(SWEET臭) - 関与物質:γ-デカラクトン(ラクトンC10)、γ-ウンデカラクトン(ラクトンC11)/2017年9月、ロート製薬による研究。なお、「SWEET臭」はロート製薬の登録商標である(登録第6147099号)。
  • 21〜34歳女性の体臭成分については、瀬谷共美らによる研究[2] があり、「年齢は21〜34歳」、うち「20歳代の被験者8名,30歳代の被験者2名を対象とし」,「平均年齢は24.2±4.7歳(平均±標準偏差)」を対象に「試料採取に当たっては月経期を除外し」、「体臭成分の採取部位は,背部,腋窟部,足底部の3部位」で「32時間着用」させて計量して、以下の結果を得ている。
    • 「これまで,ノネナールは40歳以上の中高年齢層において検出される体臭成分と報告されてきたが,若年女性においても検出されることを確認した」。
    • 「アルデヒド系化合物ではオクタナール,ノナナール,ノネナール,アルコール系化合物では2-エチルヘキサノール,ケトン系化合物では6-メチル-5-ヘプテン-2-オンがすべての被験者において共通して検出された.」
    • 保持時間は「短い順に16-メチル-5-ヘプテン-2-オン,2オクタナール,32-エチルヘキサノール,4ノナナール,5ノネナール」である。
    • 「また,背部においてアルデヒドとケトンが,他の部位と比較して有意に多く検出された.」
    • 「ノネナールを含めアルデヒド系3種については,検出量に差はあるものの,全ての被験者において認められ,これらのアルデヒド系化合物は,背部の皮膚から分泌された脂肪酸の酸化分解反応によって産生されたものと考えられた.」
    • アルデヒド系化合物ではオクタナール(n-OCtanal),ノナナール(n-nOnanal),ノネナール(2-nOnenal),アルコール系化合物では2-エチルヘキサノール(2-ethylhexanol),ケトン系化合物では6-メチル-5-ヘプテン-2-オン(6-methyl-5-hepten-2-One)」の「5種の物質」が「各被験者において共通して検出された
    • 「対象とした年齢層においても過酸化ヒドロベルオキシドは生体内に存在すると推定され,これによるパルミトレイン酸の酸化および,皮脂腺や皮膚の常在菌による分解によりノネナールが産生したもの」で、また背部においては,ノネナール以外にもオクタナール,ノナナールなどのアルデヒド系化合物が検出されたが,これらは体内に存在するカプリル酸,ペラルゴン酸などの脂肪酸の酸化分解により産生されたもの」であると推察されている。
  • 20代後半から30代の男性に特有の体臭 - 関与物質:ペラルゴン酸 (C9H18O2)/2008年11月 ライオンによる研究。
  • 30〜40歳代のミドル男性の不快な体臭(おやじ臭、ミドル脂臭) - 関与物質:ジアセチル/2013年11月、マンダムによる研究。
  • 主に40歳代以降の男性、主に閉経後の女性に増加傾向が見られる体臭 - 関与物質:2-ノネナール(C9H16O) /1999年、資生堂による研究。

体臭と病気、体の状態

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体の状態によって、体内で合成される物質が変化することから、古来から体臭による病気の診断が行われてきた[3]

肉体的疲れや精神的な疲れは、体外にたまったアンモニアが汗などの形で排出され疲労臭となる[4] [5] 。便秘になると、腸内で生まれた腐敗物質スカトールインドールなどが血液に乗って体をめぐり体表から体臭となる[6] [7]

また、月経周期によって男性に与える体臭の影響は変わるという研究結果があり、月経中の匂いは魅力的な臭いとはされなかった[8] [9]

悪性腫瘍(ガン)などにも特有の臭いがあり、ガン探知犬などへの応用が行われている[3] [10]

  • 自臭症 ‐ 周りに自分の体臭が迷惑をかけているとして気に病んでしまう症状。

体臭に関する疾患や精神的な悩み

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など

動物

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異種個体間でのやり取りに使われる体臭(化学物質)は、アレロケミカルと呼ばれる。この匂いによって、植物と昆虫間などの別の種に誘引や忌避行動をとらせることが可能となる[11]

人間は、これらの匂いを利用して害獣よけなどに利用する。

節足動物においては、アリに捕食されないよう、アリの巣に侵入したり、捕食するためにフェロモンを利用する[12] 。また花の傍で待ち伏せ型の狩りを行うカニグモ科のクモでは、見た目だけでなく匂いでも嗅覚隠蔽(Olfactory crypsis)している[13]

パフアダーという待ち伏せ型の狩りを行うヘビは、天敵ともなる犬やミーアキャットなどからも匂いをかぎ取られない嗅覚隠蔽能力を持つ[14]

カイゾクスズキという魚は、自分から出る化学物質を隠蔽し、池に生息するカエルや昆虫に認識されずらくしている[15] [16]

関連項目

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対策

脚注

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  1. ^ ニオイが見た目を若くする?若年女性特有の香りの正体が判明【第3回日本抗加齢協会フォーラム5】(Aging Style)』(プレスリリース)goo ニュース、2019年1月24日https://news.goo.ne.jp/article/agingstyle/life/agingstyle-2738.html 2019年6月28日閲覧 
  2. ^ 瀬谷共美,永井伸夫,田村照子「衣服に付着した体臭成分のガスクロマトグラフマススペクトルによる分析」『繊維製品消費科学』第51巻第4号、一般社団法人 日本繊維製品消費科学会、2010年。 
  3. ^ a b c d e f g h i j "体臭で病気の種類まで分かる? がん発見に活用も". 日本経済新聞 (2015年8月24日). 2024年7月2日閲覧。
  4. ^ "しっかり洗っているのになぜ?全身から漂う"おしっこの臭い"は「疲労臭」かも...セルフチェック法と5つの発生要因|FNNプライムオンライン". FNNプライムオンライン (2024年7月3日). 2024年7月2日閲覧。
  5. ^ "アンモニアの刺激臭が全身から漂う「疲労臭」|読むらじる。|NHKラジオ らじる★らじる". 読むらじる。|NHKラジオ らじる★らじる. 2024年7月2日閲覧。
  6. ^ "「気になるカラダの"におい"」5 〜疑問にお答えします〜|読むらじる。|NHKラジオ らじる★らじる". 読むらじる。|NHKラジオ らじる★らじる. 2024年7月3日閲覧。
  7. ^ 図解入門よくわかる便秘と腸の基本としくみ 著:坂井正宙 出版社:秀和システム、公開日:2016 ISBN 9784798047249, 4798047244 p.66
  8. ^ "Why single people smell different" (英語). www.bbc.com. 2024年7月3日閲覧。
  9. ^ Havlíček, Jan; Dvořáková, Radka; Bartoš, Luděk; Flegr, Jaroslav (2006-01). "Non‐Advertized does not Mean Concealed: Body Odour Changes across the Human Menstrual Cycle" (英語). Ethology 112 (1): 81–90. doi:10.1111/j.1439-0310.2006.01125.x. ISSN 0179-1613 . https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.1439-0310.2006.01125.x . 
  10. ^ a b c d e f Shirasu, M.; Touhara, K. (2011年09月01日). "The scent of disease: volatile organic compounds of the human body related to disease and disorder" (英語). Journal of Biochemistry 150 (3): 257–266. doi:10.1093/jb/mvr090. ISSN 0021-924X . https://academic.oup.com/jb/article-lookup/doi/10.1093/jb/mvr090 . 
  11. ^ Nielsen, Birte L.; Rampin, Olivier; Meunier, Nicolas; Bombail, Vincent (2015年06月25日). "Behavioral responses to odors from other species: introducing a complementary model of allelochemics involving vertebrates". Frontiers in Neuroscience 9. doi:10.3389/fnins.2015.00226. ISSN 1662-453X. PMC PMC4480148. PMID 26161069 . http://journal.frontiersin.org/Article/10.3389/fnins.2015.00226/abstract . 
  12. ^ Donisthorpe, Horace (1922). "X. Mimicry of Ants by other Arthropods." (英語). Transactions of the Royal Entomological Society of London 69 (3-4): 307–311. doi:10.1111/j.1365-2311.1922.tb02812.x. ISSN 1365-2311 . https://resjournals.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.1365-2311.1922.tb02812.x . 
  13. ^ Li, Zichang; Zhong, Rui; Yu, Long; Zhang, Haixin; Zhao, Yao; Peng, Yu (2024). "Exploiting floral signals: Olfactory crypsis and visual attraction in crab spider predatory strategies" (英語). Entomologia Experimentalis et Applicata 172 (11): 1072–1081. doi:10.1111/eea.13504. ISSN 1570-7458 . https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/eea.13504 . 
  14. ^ Miller, Ashadee Kay; Maritz, Bryan; McKay, Shannon; Glaudas, Xavier; Alexander, Graham J. (2015年12月22日). "An ambusher's arsenal: chemical crypsis in the puff adder ( Bitis arietans )" (英語). Proceedings of the Royal Society B: Biological Sciences 282 (1821): 20152182. doi:10.1098/rspb.2015.2182. ISSN 0962-8452. PMC PMC4707760. PMID 26674950 . https://royalsocietypublishing.org/doi/10.1098/rspb.2015.2182 . 
  15. ^ "水中のスペックホルダー。特殊能力持つ10の水棲生物|カラパイア". カラパイア (2014年2月11日). 2025年1月6日閲覧。
  16. ^ Resetarits, William J. (2013年5月). "Is the Pirate Really a Ghost? Evidence for Generalized Chemical Camouflage in an Aquatic Predator, Pirate Perch Aphredoderus sayanus.". The American Naturalist. pp. 690–699. doi:10.1086/670016. 2025年1月6日閲覧。

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