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トウコウエルザ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
この記事は「旧馬齢表記」が採用されており、国際的な表記法や2001年以降の日本国内の表記とは異なっています。 詳しくは馬齢#日本における馬齢表記を参照してください。
トウコウエルザ
品種 サラブレッド
性別
毛色 鹿毛
生誕 1971年 5月3日
死没 1989年 6月10日(19歳没・旧表記)
パーソロン
ベニサイ
母の父 ゲイタイム
生国 日本の旗 日本
福島県 田村郡 小野町
生産者 今泉牧場
馬主 渡辺喜八郎
調教師 仲住達弥(東京)
競走成績
生涯成績 30戦5勝
獲得賞金 1億3649万6800円
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トウコウエルザとは日本競走馬繁殖牝馬である。1974年 優駿賞最優秀4歳牝馬を受賞。同期にキタノカチドキコーネルランサーフジノパーシアタカエノカオリイットーサクライワイがいる昭和49年(1974年)世代の一頭である。

戦績

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1973年 11月11日にデビューしたが、初勝利は翌1974年 2月3日になってからで、クラシックシーズン開始時には一介の下級条件馬にすぎなかった。ところが、この年勝てば優駿牝馬(オークス)三連覇の偉業を達成可能であった嶋田功に見初められたのが転換点となる。トウコウエルザを管理している仲住達弥 調教師とはこの時点では縁が薄かったものの、オークス連覇した騎手の頼みということで、それまで主戦騎手だった中野栄治から乗り替わりとなった。こうして嶋田との新コンビとなったトウコウエルザは、乗り替わり緒戦の特別戦こそ3着敗退したものの、直後の条件戦を勝ち優駿牝馬へ出走した。

前日発売では嶋田功のオークス三連覇の期待もあり、条件戦を勝ち上がったばかりのトウコウエルザは単勝1番人気になった。流石に当日は26頭立ての9番人気にまで人気を落としたが、シンザン 産駒スピードシンザンを競り落とし優勝。パーソロン産駒は4年連続、嶋田功は3年連続のオークス勝利を飾った。

秋にはクイーンステークスビクトリアカップ [1] と連勝し文字通り4歳牝馬の女王の座に着いた。

1975年古馬となったトウコウエルザは現在の様に牝馬限定路線が無かったこともあり、中長距離路線で牡馬を相手に戦うこととなった。ラストランとなった1977年 1月5日開催の金杯(東)まで結局勝てずに終わったが、天皇賞(秋)1976年 第17回宝塚記念高松宮杯で3着(共に優勝はフジノパーシア)。牡馬に挑み互角に戦った底力のある女傑であった。

1975年9月7日に開催された京王杯オータムハンデキャップでは、単勝最低人気を覆して6番人気で1歳上のオークス馬ナスノチグサの2着に突っ込み、『オークス馬同士で枠連万馬券』という珍事を起こしている。

引退後

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引退後は武田牧場で繁殖牝馬として繋養されていたが、仔出しが悪く、中央競馬で3勝を挙げたメイプルトウコウ(父プレストウコウ。父・母・自身全て同オーナー)を出した程度に終わった。後継牝馬も少なく、現在その牝系はエルザスキー(1987年産:父ロイヤルスキー)→アンバーエルザ(1993年産:父アンバーシャダイ)→ボーンフリー(2002年産:父フジキセキ)の一本のみが残っているが、ボーンフリーが用途変更のため牝系は途絶えてしまった。

血統表

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トウコウエルザ血統 (パーソロン系(トウルビヨン系) / Tourbillon ×ばつ5=6.25%(父内) (血統表の出典)

*パーソロン
Partholon
1960 鹿毛
父の父
Milesian
1953 鹿毛 My Babu Djebel
Perfume
Oatflake Coup de Lyon
Avena
父の母
Paleo
1953 鹿毛 Pharis Pharos
Carissima
Calonice Abjer
Coronis

ベニサイ
1964 栃栗毛 *ゲイタイム
Gay Time
1949 栗毛 Rockefella Hyperion
Daring Miss Felicitation
Venturesome
母の母
ミスキヨウワ
1957 鹿毛 *グレーロード
Greylord Mahmoud
Rude Awakening
*フオックスンダウン
Foxendown Foxbridge
Nightstep F-No. 5-b


祖母の姉に1955年春の天皇賞2着の後京都記念(春)を制したセカイイチ(ニュージーランド産)がいる。

脚注

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  1. ^ 廃止重賞。エリザベス女王杯及び秋華賞の前身競走

外部リンク

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(旧)最優秀4歳牝馬
1950年代
1960年代
1970年代
1980年代
1990年代
2000年代
最優秀3歳牝馬
2000年代
2010年代
2020年代
  • 1 2001年より馬齢表記法が数え年から満年齢に移行
    *2 1972年、1981年は2頭が同時受賞
    *3 1954-1971年は「啓衆社賞」、1972-1986年は「優駿賞」として実施。
優駿牝馬勝ち馬
1930年代

第1回 アステリモア / 第2回 ホシホマレ

1940年代

第3回 ルーネラ / 第4回 テツバンザイ / 第5回 ロツクステーツ / 第6回 クリフジ / 第7回 ミツマサ / 第8回 トキツカゼ / 第9回 ヤシマヒメ / 第10回 キングナイト

1950年代

第11回 コマミノル / 第12回 キヨフジ / 第13回 スウヰイスー / 第14回 ジツホマレ / 第15回 ヤマイチ / 第16回 ヒロイチ / 第17回 フエアマンナ / 第18回 ミスオンワード / 第19回 ミスマルサ / 第20回 オーカン

1960年代

第21回 スターロツチ / 第22回 チトセホープ / 第23回 オーハヤブサ / 第24回 アイテイオー / 第25回 カネケヤキ / 第26回 ベロナ / 第27回 ヒロヨシ / 第28回 ヤマピット / 第29回 ルピナス / 第30回 シャダイターキン

1970年代

第31回 ジュピック / 第32回 カネヒムロ / 第33回 タケフブキ / 第34回 ナスノチグサ / 第35回 トウコウエルザ / 第36回 テスコガビー / 第37回 テイタニヤ / 第38回 リニアクイン / 第39回 ファイブホープ / 第40回 アグネスレディー

1980年代
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代

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