コンテンツにスキップ
Wikipedia

イマナント

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

数学における行列イマナント(: Immanant)は Littlewood & Richardson (1934)行列式 (determinant) およびパーマネント (permanent) の概念を一般化するものとして導入した。

λ ≔ (λ1, λ2, ...)n分割χλ を対称群 Sn表現論指標とするとき、n ×ばつ n 行列 A ≔ (aij) の指標 χλ に付随する「イマナント」は、 Imm λ ( A ) := σ S n χ λ ( σ ) a 1 σ ( 1 ) a 2 σ ( 2 ) a n σ ( n ) {\displaystyle \operatorname {Imm} _{\lambda }(A):=\sum _{\sigma \in S_{n}}\chi _{\lambda }(\sigma )a_{1\sigma (1)}a_{2\sigma (2)}\cdots a_{n\sigma (n)}} {\displaystyle \operatorname {Imm} _{\lambda }(A):=\sum _{\sigma \in S_{n}}\chi _{\lambda }(\sigma )a_{1\sigma (1)}a_{2\sigma (2)}\cdots a_{n\sigma (n)}} で定義される。

  • 行列式はイマナントの特別の場合で、χλ として(置換の符号によって定義される)Sn交代指標をとったものである。
  • パーマネントは χλ として自明指標 (英語版)(恒等的に 1 に等しい)をとった場合である。

例えば、3 ×ばつ 3 行列の場合に、S3 の既約表現は以下の指標標の如く三つある:

S3 e (1 2) (1 2 3)
χ1 1 1 1
χ2 1 −1 1
χ3 2 0 −1

既に述べた通り、χ1 はパーマネントを χ2 は行列式を与える。そして χ3 ( a 11 a 12 a 13 a 21 a 22 a 23 a 31 a 32 a 33 ) 2 a 11 a 22 a 33 a 12 a 23 a 31 a 13 a 21 a 32 {\displaystyle {\begin{pmatrix}a_{11}&a_{12}&a_{13}\\a_{21}&a_{22}&a_{23}\\a_{31}&a_{32}&a_{33}\end{pmatrix}}\rightsquigarrow 2a_{11}a_{22}a_{33}-a_{12}a_{23}a_{31}-a_{13}a_{21}a_{32}} {\displaystyle {\begin{pmatrix}a_{11}&a_{12}&a_{13}\\a_{21}&a_{22}&a_{23}\\a_{31}&a_{32}&a_{33}\end{pmatrix}}\rightsquigarrow 2a_{11}a_{22}a_{33}-a_{12}a_{23}a_{31}-a_{13}a_{21}a_{32}} と写される演算を定義する。

Littlewood & Richardson (1934)対称群の表現論 (英語版)におけるシューア函数との関係も調べている。

参考文献

[編集 ]

外部リンク

[編集 ]

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /