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アル・コーン

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アル・コーン
Al Cohn
ヴィレッジ・ジャズ・ラウンジのアル・コーン
基本情報
出生名 Alvin Gilbert Cohn
生誕 (1925年11月24日) 1925年 11月24日
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 ニューヨークシティ
死没 (1988年02月15日) 1988年 2月15日(62歳没)
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 ペンシルヴェニア州ストラウズバーグ
ジャンル ビッグバンドジャズウェストコースト・ジャズ
職業 作曲家、サクソフォーン奏者、バンドリーダー
担当楽器 テナー・サクソフォーン
活動期間 1940年代 - 1980年代
レーベル コーラル・レコードマーキュリー・レコード
共同作業者 ウディ・ハーマン楽団、ズート・シムズスタン・ゲッツ

アル・コーン(Al Cohn1925年 11月24日 ニューヨークシティ - 1988年 2月15日)[1] は、アメリカ合衆国ジャズサクソフォーン奏者で作曲家編曲家。本名はアルヴィン・ギルバート・コーン(Alvin Gilbert Cohn)。

略歴

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左からジェリー・マリガンスタン・ゲッツ、アル・コーン、ズート・シムズ。1966年7月3日、ニューポート・ジャズ・フェスティバルにて。

元々は1940年代に、ズート・シムズスタン・ゲッツサージ・チャロフとともに、ウディ・ハーマン楽団第2期の「フォー・ブラザーズ」のひとりとして知られた。より高名なシムズやゲッツとは異なり、編曲家としてもハーマン楽団を支えた。

ハーマン楽団を退団後は、多種多様なアーティストと共演を続けたが、元フォー・ブラザーズの仲間であったズート・シムズとの長きにわたる協力関係がとりわけ名高く、1956年より共同でクインテットを率いた。1950年代の2人の古典的な録音には、ピアニストのモーズ・アリソンが参加している。シムズが亡くなるまで、散発的ながらも2人は共演を続けた。両者の録音活動の頂点は、スタンダードと自作を集めた『ユー・エン・ミー』(マーキュリー・レコード1960年発表)に見出すことができる。2人はともに、作家のジャック・ケルアックの録音にも参加している。

アル・コーンは、テナー・サクソフォーン奏者としての活動に加えて編曲家としても名高く、ブロードウェイの公演のために『レーズン (Raisin)』や『ソフィスティケイティッド・レイディーズ (Sophisticated Ladies)』を担当した。リンダ・ロンシュタット1980年代以降の未発表音源にも、アル・コーンが編曲を手懸けたものが含まれている[2]

ジャズ・シンガーのマリリン・ムーアのアルバム『ムーディー』にも独奏者として参加している。ムーアと結婚して、息子ジョーを儲けたが、後に離婚した。

1988年にペンシルヴェニア州ストラウズバーグにて肝癌で亡くなった[1]

ディスコグラフィ

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リーダー・アルバム

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  • 『コーンズ・トーンズ』 - Al Cohn's Tones (1950年、Savoy)
  • East Coast-West Coast Scene (1954年、RCA Victor) (注記)ショーティ・ロジャースとのスプリット盤
  • 『アンリ・ルノー=アル・コーン・カルテット』 - Al Cohn Quartet With Henri Renaud (1954年、Vogue)
  • 『ミスター・ミュージック』 - Mr. Music (1955年、RCA Victor)
  • 『ザ・ナチュラル・セブン』 - The Natural Seven (1955年、RCA Victor)
  • 『ザット・オールド・フィーリング』 - That Old Feeling (1955年、RCA Victor)
  • Four Brass One Tenor (1955年、RCA Victor) (注記)The Jazz Workshop名義
  • 『ザ・ブラザーズ』 - The Brothers! (1955年、RCA Victor) (注記)with ビル・パーキンス、リッチー・カミューカ
  • 『フロム・A・トゥ・Z』 - From A to...Z (1956年、RCA Victor) (注記)アル・コーン/ズート・シムズ・セクステット名義
  • The Sax Section (1956年、Epic)
  • 『コーン・オン・ザ・サキソフォン』 - Cohn on the Saxophone (1956年、Dawn)
  • 『アル・コーン・クインテット・フィーチャリング・ボブ・ブルックマイヤー』 - The Al Cohn Quintet Featuring Bobby Brookmeyer (1956年、Coral) (注記)with ボブ・ブルックマイヤー
  • 『トゥゲザー・アゲイン』 - The Four Brothers... Together Again! (1957年、Vik) (注記)with サージ・チャロフ、ズート・シムズ、ハービー・スチュワード
  • 『アル・アンド・ズート』 - Al and Zoot (1957年、Coral) (注記)with ズート・シムズ
  • 『ハーフノートの夜』 - Jazz Alive! A Night at the Half Note (1959年、United Artists) (注記)with ズート・シムズ、フィル・ウッズ
  • 『ユー・エン・ミー』 - You 'n' Me (1960年、Mercury) (注記)アル・コーン/ズート・シムズ・クインテット名義
  • 『ニュー・ドラム組曲』 - Son of Drum Suite (1960年、RCA Victor)
  • 『アイザー・ウェイ』 - Either Way (1961年、Fred Miles Presents) (注記)with ズート・シムズ
  • 『イン・ロンドン』 - Al & Zoot in London (1965年、World Records Club)
  • Easy as Pie: Live at the West Bank (1968年、Label M) (注記)with ズート・シムズ
  • 『ボディ・アンド・ソウル』 - Body and Soul (1973年、Muse) (注記)with ズート・シムズ
  • 『モータリング・アロング』 - Motoring Along (1974年、Sonet) (注記)with ズート・シムズ
  • 『プレイ・イット・ナウ』 - Play It Now (1975年、Xanadu)
  • True Blue (1976年、Xanadu) (注記)with デクスター・ゴードン
  • 『シルヴァー・ブルー』 - Silver Blue (1976年、Xanadu) (注記)with デクスター・ゴードン。日本盤はザナドゥ・オール・スターズ名義
  • Al Cohn's America (1976年、Xanadu)
  • Heavy Love (1977年、Xanadu) (注記)with ジミー・ロウルズ
  • 『ノー・プロブレム』 - No Problem (1979年、Xanadu)
  • Xanadu in Africa (1981年、Xanadu)
  • 『ノンパレイル』 - Nonpareil (1981年、Concord)
  • 『ツアー・デ・フォース』 - Tour De Force (1981年) (注記)日本でのライブ with バディ・テイトスコット・ハミルトン
  • Night Flight to Dakar (1982年、Xanadu)
  • 『スタンダーズ・オブ・エクスレンス』 - Standards of Excellence (1984年、Concord)
  • 『リフタイド』 - Rifftide (1987年、Timeless)
  • 『マイ・ファニー・ヴァレンタイン』 - My Funny Valentine (2014年、SSJ) (注記)1974年録音 with ズート・シムズ

脚注

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  1. ^ a b Colin Larkin, ed (1992). The Guinness Encyclopedia of Popular Music (First ed.). Guinness Publishing. p. 521. ISBN 0-85112-939-0  
  2. ^ http://www.ronstadt-linda.com/artdb85.htm "An Intimate Conversation With Linda Rondstadt" Bloom, Steve. Downbeat magazine, July, 1985.

外部リンク

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