アトウッド数
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アトウッド数 (英: Atwood number, A)とは、流体力学における無次元量の一つで、密度成層流中の流体力学的不安定性 (英語版)に関する研究に用いられる。
定義
[編集 ]アトウッド数は無次元の密度の比で以下の式で定義される:
- {\displaystyle \mathrm {A} ={\frac {\rho _{1}-\rho _{2}}{\rho _{1}+\rho _{2}}}}
ここで
- {\displaystyle \rho _{1}} = 重い流体の密度
- {\displaystyle \rho _{2}} = 軽い流体の密度
適用
[編集 ]アトウッド数はレイリー・テイラー不安定性およびリヒトマイヤー・メシュコフ不安定性の研究において重要なパラメータである。レイリー・テイラー不安定性において、重い流体の泡の軽い流体への浸透距離は加速時間の尺度の関数、{\displaystyle \mathrm {A} gt^{2}}(g は重力加速度、t は時間)で表される[1] 。
脚注
[編集 ]- ^ Glimm, J.; Grove, J. W.; Li, X.-L.; Oh, W.; Sharp, D. H. (2001). "A critical analysis of Rayleigh–Taylor growth rates". Journal of Computational Physics 169 (2): 652–677. Bibcode: 2001JCoPh.169..652G. doi:10.1006/jcph.2000.6590.