有声後部歯茎破擦音
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有声後部歯茎破擦音 | |
---|---|
d͡ʒ | |
IPA 番号 | 104+433+135 |
IPA 表記 | [d͡ʒ] |
Unicode | U+0064 U+0361 U+0292 |
文字参照 | d͡ʒ |
JIS X 0213 | 1-3-68 + 1-11-50 + 1-10-72 |
X-SAMPA | dZ |
Kirshenbaum | dZ |
音声サンプル |
有声後部歯茎破擦音(ゆうせいこうぶしけいはさつおん)は、子音のひとつ。 舌端を上歯の歯茎後部にあてたあと、舌を離した瞬間に 舌と歯茎後部の間にできるすき間に息を通すことで起こる息の摩擦により調音される破擦音の有声音。
国際音声記号(IPA)では [d͡ʒ](文字参照は d͡ʒ)で表される。かつては 合字(リガチャ)を使って [ʤ] (U+02A4) と書いていた。さらに略して [dʒ](文字参照は dʒ) と記される。
特徴
[編集 ]有声歯茎硬口蓋破擦音との違い
[編集 ]類似した音声として、有声歯茎硬口蓋破擦音 [d͡ʑ] がある。両者の違いは調音部位の違いにある。[d͡ʒ] の調音部位は舌端を歯茎後部に当てて調音する、どちらかといえば点的なものであるのに対し、[d͡ʑ] は舌端から前舌部にかけてを、歯茎後部から硬口蓋前部に当てて調音する、面的なものである。また、[d͡ʒ] は[d͡ʑ]に比べ唇を丸く突き出す傾向にある。
日本語の「ぢ」の子音、および語頭や「ん」の直後にある「じ」・「じゃ」行の子音は、話者によって異なるものの標準的な発音は有声歯茎硬口蓋破擦音 [d͡ʑ] のほうである。
言語例
[編集 ]- イタリア語: ge および gi のつづりのときの "g"、gi+(母音)のつづりのときの "gi"
- 英語: judgement [ˈd͡ʒʌd͡ʒmənt] (裁判)gやjで表せる。
- アルバニア語: xh - 有声硬口蓋破裂音 [ɟ] との音韻対立がある。
- トルコ語: c
- ハンガリー語: dzs
- アラビア語: ج
- ペルシア語: ج
関連項目
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