白玲戦
これはこのページの過去の版です。2400:2200:d3:821b:4afb:8ff9:cee1:9951 (会話) による 2022年10月21日 (金) 07:47 (個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (→歴代七番勝負・女流順位戦A級 )であり、現在の版 とは大きく異なる場合があります。
白玲戦 | |
---|---|
棋戦の分類 | 女流タイトル戦 |
正式名称 | ヒューリック杯白玲戦 |
開催概要 | |
開催時期 | 8月 - 10月 |
初回開催 | 2021年度 |
持ち時間 | 4時間 |
番勝負 | 七番勝負 |
優勝賞金 | 1,500万円 |
主催 | ヒューリック・日本将棋連盟 |
公式サイト | ヒューリック杯白玲戦・女流順位戦 |
記録 | |
現白玲 | 西山朋佳(第1期) |
テンプレートを表示 |
女流順位戦 | |
---|---|
棋戦の分類 | 白玲戦の予選 |
開催概要 | |
開催時期 | 10月 - 翌年7月 |
初回開催 | 2020年度(第1期) |
持ち時間 | 2時間 |
主催 | ヒューリック・日本将棋連盟 |
公式サイト | ヒューリック杯白玲戦・女流順位戦 |
記録 | |
テンプレートを表示 |
ヒューリック杯白玲戦(ヒューリックはいはくれいせん)は、ヒューリックと日本将棋連盟が主催する将棋の棋戦(女流タイトル戦)[1] 。女流棋戦では唯一の七番勝負であり、勝者は白玲のタイトル称号を得る。白玲のタイトル保持者は序列1位となり、優勝賞金は女流棋戦の過去最高となる1,500万円。
本項目では、白玲戦の挑戦者決定のために実施される女流順位戦(じょりゅうじゅんいせん)についても述べる。
2020年11月13日に第1期女流順位戦が開幕し、第1期白玲戦七番勝負は2021年9月〜10月に実施[2] 。
概要
優勝賞金は1,500万円で、竜王戦七番勝負敗者賞金1,650万円に匹敵する額であり、女流棋戦では序列2位の清麗戦(700万円)の2倍以上となる。タイトル名の由来は「『令』和の『王』者が真っ『白』なページに時代を刻む」[3] 。本棋戦の創設に伴い、ヒューリックがこれまで主催してきた清麗戦は大成建設の主催となる。会見でヒューリックの西浦三郎会長は「本当の意味の実力が出てくるのではないかと、順位戦という形をとらさせていただいた。女流棋士にはもっと強くなってほしい」と述べた[4] 。
本棋戦の成績による「白玲獲得で女流三段」「A級昇級で女流二段」「B級昇級で女流初段」「C級昇級で女流1級」の独自の昇段規定が設けられた[5] 。また、本棋戦の創設により、女流棋戦も(男性)棋戦と同じ8タイトルとなった。
2020年のリコー杯女流王座戦で初めて導入された「リコーAI自動記録システム(リコー棋録)」を白玲戦においても導入することが発表された[6] 。2021年1月29日の対局から使用される。
2020年12月より2021年11月までの12回、BSフジにて本棋戦の第1期を扱ったドキュメンタリー『白玲〜初代女流棋士 No.1 決定戦〜』が放送された[7] [8] 。2022年5月より第2期の放送が行われている。
方式
予選は女流順位戦という独立した名称となり、白玲のタイトル保持者を頂点として上からA級、B級、C級、D級に階級を分けて年度ごとに昇降級する制度を採用し、「名人戦・順位戦」の制度を女流棋戦において踏襲した形式となる[2] 。棋戦のシステム上、女流順位戦の参加者は女流棋士のみとなっている[注釈 1] 。
第1期
予選
- 順位決定リーグ戦:64名の女流棋士[注釈 1] が8名1組とするAからHまでの8組に分かれての総当たりリーグ戦。持ち時間は2時間(チェスクロック方式)。同成績で並んだ場合、該当する者の直接対決の成績で順位を決定する。直接対決で差がつかない場合はトーナメント形式でプレーオフを行う[10] 。
- 順位決定トーナメント戦:AからHまでの各組同順位者による順位決定戦。
七番勝負
各組1位による順位決定トーナメント戦の決勝(1位・2位決定戦)に進出した2名による七番勝負。持ち時間は4時間(チェスクロック方式)。第2期以降はタイトルホルダー(白玲)と女流順位戦・A級で優勝した女流棋士による対戦となる。
第2期以降
第2期では、第1期女流順位戦の成績順位(1-64位)に基づき、以下の様にクラス分けされる。
- 白玲 : 第1期 1位の女流棋士
- A級 (定員10名) : 第1期 2位-11位 の女流棋士
- B級 (定員10名) : 第1期 12位-21位 の女流棋士
- C級 (定員20名) : 第1期 22位-41位 の女流棋士
- D級 (定員なし) : 第1期 42位-64位 の女流棋士 および 第1期未参加の女流棋士
白玲を除くA-D級の各組でリーグ戦形式による「女流順位戦」を行なう。
- A級とB級のリーグ戦は9回戦総当たり、C級とD級のリーグ戦は事前抽選による8回戦制で行なう。
- リーグ戦成績により順位付けを行なう(同成績の場合は開始時の順位に基づく)。
ただし、A級の成績最上位者が複数いる場合はプレーオフ(パラマス方式)を実施する。 - A級の優勝者(成績最上位者)は「白玲戦」の挑戦者として七番勝負に進出する[5] 。
- 各クラスの「成績下位者」と「下位クラスでの成績上位者」同士で次期クラスを入れ替える(昇級・降級)。
第3期以降は前期成績に基づく昇級・降級を反映したクラスとクラス内順位で同様に「女流順位戦」を行ない、
成績最上位者1名を「白玲戦」の挑戦者として選出する。
クラス | 定員 | 白玲戦・順位戦の
対局数 |
持ち時間 | 昇級など | 降級・降級点 |
---|---|---|---|---|---|
白玲 | 1人 | 挑戦者と七番勝負 | 4時間 | 挑戦者に4勝で白玲位防衛 | 挑戦者に4敗で白玲位失冠→次期 A級(1位) |
A級 | 10人 | 総当たり 9戦(原則)
+プレーオフ |
3時間 | 【白玲挑戦者(優勝者)】
白玲に4勝で白玲位獲得 |
【降級者】
成績が下位の2名→次期 B級 |
B級 | 10人 | 総当たり
9戦(原則) |
【昇級者】
成績が上位の2名→次期 A級 |
【降級者】
成績が下位の3名→次期 C級 | |
C級 | 20人 | 同クラス内での
8戦 |
2時間 | 【昇級者】
成績が上位の3名 全勝者は4名以上でも全員昇級 →次期 B級 |
【降級者】
成績が下位の4名→次期 D級 |
D級 | 不定 | 【昇級者】
成績が上位の4名 全勝者は5名以上でも全員昇級 →次期 C級 |
【降級点】
成績下位 |
- 持ち時間は全てチェスクロック方式。
- 女流2級でプロ入りした女流棋士の女流順位戦参加初年度は、D級での参加となる(第2期以降)。
- C級以下で全勝者が昇級枠以上発生した場合は、次期上位クラスの降級人数を増やして人数調整を行う。途中休場による不戦敗を含めて降級(降級点)に相当する成績となった場合や、前期を休場し張出となったまま再度休場した場合も降級(降級点)の対象となる。
- リーグ戦実施期間を一時的に休場する場合は、可能な限り対局日程の変更で対応する[10] 。
- 女流順位戦D級降級点に関する規定
- D級降級点は参加人数4.5人につき1人の割合で成績下位に付与される。
- D級降級点3つの付与で、女流順位戦D級から降級となり女流順位戦への参加権を失う。
- 1つ目のD級降級点は、D級在籍中は消去されない。
- 2つ目のD級降級点は、D級で勝ち越し(5勝以上)の条件を満たせば消去される。
- 棋士の順位戦での降級点規定と異なり、D級降級点は2期連続指し分け(4勝4敗)では消去されない。
- C級に昇級、またはD級から降級した場合、降級点は全てリセットされる。再度D級に在籍する場合、1年目は降級点0となる。
- 女流順位戦D級から降級・陥落した女流棋士は、次の条件を満たせば女流順位戦D級に復帰できる。復帰までの期限は設けられていない。
- 女流順位戦D級成績下位者に与えられる降級点は、「女流棋士引退規定」における「降級点」とは異なる制度である。
- これらの異なる「降級点」は合算されない。
- 「女流棋士引退規定」における「降級点」規定により引退該当者となった場合、当該年度の女流順位戦最終局を以って引退となった例が1名いる[11] 。
歴代七番勝負・女流順位戦A級
白玲戦七番勝負 | 女流順位戦 順位決定リーグ戦(各組1位) | (各組2位) | |||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
期 | 年度 | 決勝 勝者 |
勝敗 | 決勝 敗者 |
A組 | B組 | C組 | D組 | E組 | F組 | G組 | H組 | 次期A級 8位 |
次期A級 9位 |
次期A級 10位 | ||
1 | 2021 | 西山朋佳 | ○しろまる○しろまる○しろまる○しろまる | 渡部愛 | 伊藤 | 加藤圭 | 加藤桃 | ◎にじゅうまる 西山 |
◎にじゅうまる 渡部 |
石本 | 里見香 | 中井 | 鈴木 | 甲斐 | 山根 | ||
白玲戦七番勝負 | 女流順位戦A級 | B級(昇級者) | |||||||||||||||
期 | 年度 | 白玲 | 勝敗 | 挑戦者 | 白玲 | 順位1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 | 9位 | 10位 | 成績1位 | 成績2位 |
2 | 2022 | 西山朋佳 | 里見香奈 | 西山 | 渡部 | ◎にじゅうまる 里見香 |
加藤圭 | 伊藤 | ▼ 石本 |
加藤桃 | 中井 | ▼ 鈴木 |
甲斐 | 山根 | 中村真 | 上田 | |
3 | 2023 | 里見香奈 | 里見 | 西山 | 伊藤 | 加藤桃 | 中井 | 加藤圭 | 甲斐 | 山根 | 渡部 | 中村真 | 上田 |
期 | 合計 | 白玲 | A級 | B級 | C級 | D級 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 64 | (未分類) | ||||
2 | 68 | 1 | 10 | 10 | 20 | 27 |
3 | 73 | 1 | 10 | 10 | 20 | 32 |
記録
獲得 | 出場 | 挑戦 | A級在籍(白玲在位含む) | |
---|---|---|---|---|
最多 | 西山朋佳 1期 | 西山朋佳 2期 | 西山朋佳・渡部愛・里見香奈 1期 | 西山朋佳他 1期 |
連続 | 西山朋佳 1連覇 | 西山朋佳 2連続 | 西山朋佳・渡部愛・里見香奈 1連続 | 西山朋佳他 1期 |
最年少 | 第1期 西山朋佳 26歳 | 第1期 西山朋佳 26歳 | 第2期 石本さくら 22歳 | |
最年長 | 第1期 西山朋佳 26歳 | 第2期 里見香奈 30歳 | 第3期 中井広恵 53歳 |
通算成績
- 記載は白玲獲得・挑戦者またはA級在籍2期以上に限る。
- 太字は永世位獲得者または最多記録。「*」は現在A級在籍、継続中の記録。
- A級在籍は白玲在位も含む。
棋士 | 白玲在位 1期 |
七番勝負出場 2期 |
A級在籍 (第2期以降) 2期 | |||
---|---|---|---|---|---|---|
通算 | 連続 | 通算 | 連続 | 通算 | 連続 | |
にしやま ともか/西山朋佳* | 1* | 1* | 2* | 2* | 2* | 2* |
わたなへ まな/渡部愛* | 0 | 0 | 1 | 1 | 2* | 2* |
さとみ かな/里見香奈* | 0 | 0 | 1 | 1 | 2* | 2* |
いとう さえ/伊藤沙恵* | 0 | 0 | 0 | 0 | 2* | 2* |
かとう ももこ/加藤桃子* | 0 | 0 | 0 | 0 | 2* | 2* |
なかい ひろえ/中井広恵* | 0 | 0 | 0 | 0 | 2* | 2* |
かとう けい/加藤圭* | 0 | 0 | 0 | 0 | 2* | 2* |
かい ともみ/甲斐智美* | 0 | 0 | 0 | 0 | 2* | 2* |
やまね ことみ/山根ことみ* | 0 | 0 | 0 | 0 | 2* | 2* |
脚注
注釈
出典
- ^ "ヒューリック会長「一番強い女流棋士決めたい」". 産経ニュース (2021年11月5日). 2021年11月5日閲覧。
- ^ a b "女流新棋戦創設と主催者交代について|将棋ニュース|日本将棋連盟". www.shogi.or.jp. 2020年10月6日閲覧。
- ^ "八つ目の新女流棋戦「白玲戦」 11月に開幕、優勝賞金は過去最高1500万円" (jp). Mainichi Daily News. (2020年10月6日). https://mainichi.jp/articles/20201006/k00/00m/040/179000c 2020年10月6日閲覧。
- ^ INC, SANKEI DIGITAL (2020年10月6日). "将棋で8つ目の女流タイトル戦創設 ヒューリック杯白玲戦女流順位戦". 産経ニュース. 2020年10月6日閲覧。
- ^ a b INC, SANKEI DIGITAL (2020年10月6日). "将棋で8つ目の女流タイトル戦創設 ヒューリック杯白玲戦女流順位戦". 産経ニュース. 2020年10月6日閲覧。
- ^ "「リコー将棋AI棋譜記録システム」をヒューリック杯 白玲戦・女流順位戦に導入|将棋ニュース|日本将棋連盟". www.shogi.or.jp. 2021年2月1日閲覧。
- ^ BSフジ新番組「白玲〜初代女流棋士 No.1 決定戦〜」が12月20日14時より放送開始日本将棋連盟公式サイト 2020年12月14日
- ^ "白玲 〜初代女流棋士No.1決定戦〜|BSフジ". www.bsfuji.tv. 2021年6月6日閲覧。
- ^ マンスリー将棋 ヒューリック会長「一番強い女流棋士決めたい」 - 産経新聞(2021年11月5日)
- ^ a b c 将棋世界2020年12月号。
- ^ 2022年4月1日付で引退該当者となった安食総子女流初段(女流順位戦 D級在籍)の場合、2022年度の第2期女流順位戦D組の最終局を以って引退となった(なお、当該年度の降級点対象者である)。
関連項目
- 棋聖戦 (将棋) - ヒューリック特別協賛の将棋のタイトル戦
外部リンク
- ヒューリック杯白玲戦・女流順位戦 - 日本将棋連盟
白玲 | |
---|---|
A級 | |
B級 | |
C級 | |
D級 | |
次期参加 | |
休場 | |
数字は順位 / 名前横の「休」は今期休場者 / D級の「*」は降級点の数(3つで女流順位戦の参加資格を失う) 「次期参加」は組み合わせ抽選基準日以降にプロ入りした女流棋士(当期は未参加) / 「休場」は第1期からの休場者(棋戦未参加) |
各期の白玲戦・女流順位戦 | |
---|---|
タイトル戦 |
| ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
その他の 棋戦 |
| ||||||||
女流 タイトル戦 |
| ||||||||
その他の 女流棋戦 |
| ||||||||
カテゴリ カテゴリ |
この項目は、将棋に関連した書きかけの項目 です。この項目を加筆・訂正などしてくださる協力者を求めています(プロジェクト:ボードゲーム)。