【全体概要】
新盛小学校 森の健康診断 出前授業 実施要項
日時:2024年11月12日(火) 9:20〜14:00、天候 晴れ
場所:近藤さんの山
対象:新盛小学校3・4年生4名(4年女子2名+3年男子2名) + 先生2名(校長・担任)
講師:森の健康診断出前隊 3名
鈴木、龍頭、吉田
プログラム:
8:45 〜 9:20 学校から移動
9:20 〜 9:55 初めの会
紙芝居・森健体操・諸注意・写真
9:55 〜 11:10 【森を感じる】【丸太切り体験】【草木の名前】
11:10 〜 12:10 近藤さん宅ガレージで昼食
12:20 〜 13:40 空開け(伐倒)
13:40 〜 14:00 終わりの会(感想の発表)
14:00 〜 学校に移動
【詳細】
近藤さんのお宅の入り口にて、初めの会を実施。スタッフの自己紹介、子どもたちの自己紹介を済ませ、紙芝居で森の健康診断について伝える。天然林、人工林や健康な森・不健康な森を元気に答えてくれた!3・4年生なのによく知っていて感心した!森健体操もしっかりと体を動かしてくれて準備もばっちり完了。
近藤さんのお山の入り口には、仏様と神様のお社があり、その前を通って作業場所に行く。子どもたちに仏様や神様に手お合わせて挨拶をして行こう、と促すとみんな手お合わせて「無事に授業が行えますように・・・」に声に出して願っている、帰りも「・・・ありがとうございました」感謝を言っていた。こういうことがすぐにできる子供たちは周りの大人たちから良い教育を受けているんだなと感心し、嬉しくなった。
午前中は、「森を感じる」で、目を閉じて、1分間、聴力、臭覚などを活かして全身で森を感じてもらった。その感想として、「湧き水の音が大きい」、「鳥の声が聞こえた」と普段意識してなかったものを感じていた、子どもたちから先生は?と振られた先生からも、「大地の一部を感じた、良い空気!、木が温かいと感じた」など感性の高い感想も聞けた。
今回は、3・4年生生ということで手帳を使っての「森の健康診断」は難しいので、まずは森に慣れてもらいたいと考え、丸太を井桁に組んで、丸太の玉切りをして、鋸に慣れ、楽しいと感じてもらうことを重視。鋸のこと、扱い方などを説明し、一人ひとり丸太を切ってもらう、最初はぎこちない、力の入った伐り方が、だんだんと力の抜けた素直な伐り方に変わっていって、楽しくなってくる!そうするともっと切ってみたい、家族の人数分のコースター(切った丸太の板)切ってみたい、厚く切ってみたい、薄く切ってみたいと、困難なことに挑戦してました。担任の先生も子どもたちの鋸の使い方を指導、足の位置、手の使い方も的確に伝え、子どももすぐに上手くなるので感心しました。
この玉切りに疲れたところで、近くにある草木の葉っぱをみんなに見せて、知っているものある?と聞くと「ナンテン」という声が返ってきた、素晴らしい。「ヤブムラサキ」はフワフワな葉っぱ、また、「「マンリョウ」は下に実が付く、「センリョウ」は上に実が付く、千両の小金は見せびらかすが、万両の大金は隠すんだよ」との葉っぱの話に盛り上がっていました。
昼食は、近藤さん宅のガレージで、スタッフも一緒にいただく。子どもたちは久しぶりのお弁当で盛り上がっていて、また、近藤さんから鬼まんじゅうの差し入れがあり、アットホームな雰囲気の昼食だった。
午後は、「空開け体験」開始。
受け口、追い口、また、木を引っ張って倒すことも図面を使って説明。
さあ、木を伐り始めました、玉切りを十分に行ったおかげで、受け口の斜め切りは少し手こずりましたが、担任の先生に交代、手慣れた鋸の扱いで上手く斜め切り完了、受け口の水平切り、追い口の水平切りは、みんなで力を合わせてスムーズに切れました!
そして、子どもたちは引っ張って倒すロープの所に移動し、引っ張り方を説明。そーれ、と掛け声をかけて、掛け声を合わせ、かなり力いっぱい引っ張ても、斜め前に立っていたヒノキの枝先に伐倒木が引っかかり、引っ張る毎にヒノキの幹の方に食い込んでいって、倒すことができなかった。
スタッフで相談の上、時間もあることから、ロープの滑車を掛け替えて、横に牽引することに変更。ただ、手順を変更したことから、子どもたちの安全を考慮して、子どもたちには安全な位置で見学してもらった。スタッフが牽引具を使用してで無事に倒した。子どもたちに倒してもらえなかったことが残念。
伐倒したスギの木は、樹高21m、樹齢53年、胸高直径20.5cm。
「終わりの感想」では、木を伐るのは大変だった、沢山木がある所では引っかかりやすい、丸太切り太く切って大変だった、山に登れてよかった等々間伐の大変さは伝わったと思います。
(文責)吉田