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記者クラブ解体新書

記者クラブ解体新書

記者クラブ問題のすべてがわかる! 歴史、しくみ、最近の動きを浮き彫りにして、その解体と真のジャーナリズム復活を目指す。

著者 浅野 健一
ジャンル ジャーナリズム
出版年月日 2011年07月20日
ISBN 9784877984847
判型・ページ数 A5・276ページ
定価 本体1,900円+税
在庫 品切れ・重版未定

この本に関するお問い合わせ・感想

原発事故報道は、太平洋戦争時の大本営発表報道と同じである。それを支えているのは記者クラブだ。記者クラブの歴史、しくみ、最近の動きを浮き彫りにして、その解体と真のジャーナリズム復活を目指す。
はじめに

第1章 迷走する記者クラブ問題

小沢前幹事長の「記者会見フルオープン化」
「会見」オープン化に務めた鳩山政権
事務次官の会見廃止
沖縄でも国の出先機関が会見廃止
フリーの記者を排除した首相就任会見
オープン会見の先鞭をつけた外務省
亀井静香・金融担当相独自の記者クラブ対応
内閣記者会が首相記者会見を一部オープン化
総務省の「会見」開放度調査
最高検(検察庁)の方針大転換
新聞労連の「記者会見の全面開放宣言」
会見の「開放」だけでは不十分
報道責任者からの回答結果
質問もできない「記者クラブ」メディア
鳩山前首相の回顧
菅直人政権の閉鎖性
新たな取材者集団・「自由報道協会」設立


第2章 記者クラブ〜誕生から現状まで〜
記者クラブはいくつあるのか
記者クラブをめぐる混乱
記者クラブの定義
「記者倶楽部」としての記者クラブの誕生
記者倶楽部から「共同新聞倶楽部」へ
大本営発表体制下で「記者クラブ」が完成
米進駐軍が記者クラブを存置
くるくる変わる新聞協会の見解
新聞協会「02年見解」
記者クラブと記者室の関係
「02見解」は「記者クラブ」問題の解決になるか
NYタイムズ記者の批判
「国会記者会館」の実態
警察の"広報"化する記者クラブ
「神の国」発言と官邸クラブ「指南書」
裁判所に統制された「裁判員」会見--「知る権利」を妨害する記者クラブ
元地方紙記者の質問を妨害した名古屋市政記者会
官房機密費と記者クラブ制度
各地で横行する記者接待
当局との談合による不当なカルテル
マスメディアの構造改革を

第3章 記者クラブとの闘い〜記者クラブ訴訟・鎌倉市・長野県元知事の挑戦〜
「会見1回」を要求した山口百恵さん
鎌倉市「広報メディアセンター」の試み
にじゅうまる鎌倉市「広報メディアセンター」の開設
にじゅうまる広報メディアセンター開設の趣旨
にじゅうまる鎌倉記者会と市長との対立田中長野県知事の「脱・記者クラブ」宣言
にじゅうまる「脱・記者クラブ」宣言とは
にじゅうまる「表現者」という新しい視点
にじゅうまる記者クラブ側から批判された「開催権」の変更
にじゅうまる「表現センター」改装予算案の否決の背景
にじゅうまるNHKへの質問書
にじゅうまる県政記者クラブに質問書
にじゅうまる広がらなかった長野の画期的な試み
京都市記者クラブ訴訟
にじゅうまる報道されなかった京都府知事発言
にじゅうまる記者クラブへの便宜供与は違法と提訴
にじゅうまる記者クラブ接待は違法な公金支出だと提訴
寺澤有氏の「記者クラブ訴訟」
にじゅうまる「判決要旨」交付拒否に対する訴訟
にじゅうまる東京高裁の判断
にじゅうまる法廷内記者席で訴訟
にじゅうまる記者会見出席拒絶に対する訴訟
にじゅうまる裁判所の無理解

第4章 私の記者クラブ〜時代と現在〜
上野署記者クラブでの体験
千葉県警記者クラブ・千葉県政記者クラブでの体験
記者発表の根拠103記者クラブを「自分たちの広報機関」と見る警察
ジャカルタ支局に飛んできた記者クラブ
同行記者団
記者室使用に関する自治体・政府機関へのアンケート
警視庁の記者クラブに行ってみた
EUの記者クラブ廃止要求
EU広報部長に聞く
今も続く記者クラブの壁
記者クラブへのサービスを「公開」と詐称した法相
メディアの刑場報道
権力と闘う市民は「記者クラブ廃止」を要望
記者クラブ問題に対する市民の関心の高まり

第5章 記者クラブ存置擁護論を批判する
鳩山政権のメディア政策
記者クラブ存置擁護論
「記者クラブ」の有効活用論
「主催権は譲ってはならない」 という詭弁
会見「主催権」の誤解
記者室がなくなるという恫喝
伊藤高史氏のクラブ擁護論
画期的な翻訳本を汚した解題
朝日・改ざん事件スクープは記者クラブから生まれたのか
記者クラブの問題点
新たに「権力監視」機能を担う新組織を

第6章 海外に記者クラブはあるか
「海外にも記者クラブはある」というウソ
スウェーデンの記者組織
フランスの会見場
ドイツ・ベルギー・英国事情
韓国の記者クラブ解体
「ハンギョレ」新聞の改革
『オーマイニュース』の記者クラブ裁判
地方でも続いた記者クラブ廃止
朝日新聞ソウル電の誤報
朝日新聞の回答
再質問書の送付
再質問書への朝日新聞からの回答
李明博政権下でも記者クラブ解体は後戻りしていない

第7章 徹底討論・記者クラブ解体への道
民主党政権に記者クラブ解体を迫ろう
情報操作の対象になりやすい記者クラブ〜西山太吉 氏(元毎日新聞記者)
1 「霞クラブ」の実態
2 主体性なき記者クラブ
「脱・記者クラブ」宣言をめぐる攻防〜田中康夫 氏(衆議院議員、元長野県知事)
1 会見の主催権をめぐって
2 「脱・記者クラブ」宣言
記者クラブをどう開放するか〜上杉 隆 氏(ジャーナリスト)
1 フリーランスの記者会見参加を阻む記者クラブ
2 鳩山由紀夫の民主党代表就任会見の一幕
3 なぜ記者クラブは生き残るのか
4 鳩山政権と記者会見オープン化の実態
5 記者クラブ開放のために
6 記者クラブの意味
7 鳩山総理への直訴
8 OECD・EUによる記者会見開放の要求
外国特派員記者が経験した記者クラブの弊害〜デイビッド・マックニール 氏(英インディペンデント紙東京特派員)
1 参加できない、質問できない記者クラブ
2 重要問題を報道しない記者クラブ
3 外務省と宮内庁の記者クラブの実態
4 記者クラブ廃止に向けて闘うしかない
5 記者クラブを廃止せよ

第8章 活気あるジャーナリズムの創生
「記者室がなくなる」などというデマ宣伝
記者クラブ解体後の記者組織
ジャーナリストの役割
ジャーナリストの条件
報道センター運営はメディア責任制度の仕組みで
報道界はメディア責任制度を作れ
「放送倫理・番組向上機構」の誕生
新聞労連の報道評議会構想
海外で発展するメディア責任制度
「日本報道評議会」の設置を提案
報道評議会が日本にない理由
メディアに対する法規制の動きは制度設立の好機
"アウフヘーベン"で新秩序を作ろう


資料1 記者クラブに関する見解
1日本新聞協会編集委員会
「外国報道機関記者の記者クラブ加入に関する日本新聞協会編集委員会の見解」
2田中康夫長野県知事の「脱・記者クラブ」宣言
3日本新聞協会編集委員会「記者クラブに関する日本新聞協会編集委員会の見解」
4駐日欧州委員会代表部「日本の規制改革に関するEU優先提案(抜粋)」(Delegation of the European Commission in Japan)
5社団法人日本新聞協会・記者クラブ問題検討小委員会「記者クラブ制度廃止にかかわるEU優先提案に対する見解」
6日本新聞労働組合連合・新聞研究部「記者会見の全面開放宣言〜記者クラブ改革へ踏み出そう〜 」
7永田クラブ(内閣記者会)規約
8札幌市政記者クラブ規約

資料2 「会見開放を求める会」、自由報道協会関連
1記者会見・記者室の完全開放を求める会(会見開放を求める会)「記者会見・記者室の完全開放を求めるアピール」
2「会見開放を求める会」によるアンケート調査回答一覧
にじゅうまる朝日新聞東京本社
にじゅうまる毎日新聞東京本社
にじゅうまる読売新聞東京本社
にじゅうまる日本経済新聞社
にじゅうまる東京新聞
にじゅうまる産経新聞東京本社
にじゅうまる共同通信社
にじゅうまる時事通信社
にじゅうまる日本放送協会
にじゅうまるTBSテレビ
にじゅうまる日本テレビ放送網
にじゅうまるフジテレビジョン
にじゅうまるテレビ朝日
にじゅうまるテレビ東京
にじゅうまる東奥日報社
にじゅうまる岩手日報社
にじゅうまる山梨日日新聞社
にじゅうまる中国新聞社
にじゅうまる西日本新聞社
にじゅうまる長崎新聞社
にじゅうまる南日本新聞社
にじゅうまる熊本日日新聞社
3自由報道協会設立趣旨書

資料3 記者クラブに関する調査結果(浅野ゼミ)
1記者クラブに関する浅野健一による各省庁への質問書と回答
にじゅうまる外務省
にじゅうまる財務省
にじゅうまる宮内庁
にじゅうまる警視庁
にじゅうまる警察庁
にじゅうまる京都府庁
にじゅうまる京都市役所
2同志社大学浅野ゼミ(16期)生の考える「ジャーナリズムの原理・原則」


あとがき


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