<尊敬する人物は居ますか?>ジョン・F・ケネディ大統領が、もっと関心を持った日本人が「上杉鷹山」だった。〜「伝国之辞」〜

2023年02月14日

<尊敬する人物は居ますか?>ジョン・F・ケネディ大統領が、もっと関心を持った日本人が「上杉鷹山」だった。〜「伝国之辞」〜

これは、ケネディ大統領が亡くなった後に、日本へ伝わって来た話ですが、

「日本人で一番関心のあるのが上杉鷹山だ」

と語ったことが伝わっている。そのきっかけとなったのが、上杉鷹山の実子の上杉治広に与えた「伝国之辞」という訓戒書が、内村鑑三が英文に訳した『代表的な日本人』の中にあった。

伝国之辞

一、国家は、先祖より子孫へ伝候国家にして、我私すべき物には無之候、

一、人民は、国家に属したる人民にして、我私すべき物には無之候、

一、国家人民の為に立たる君にて、君の為に立たる国家人民には無之候、

右三条、御遺念有間敷候事、
天明五巳年二月七日
治広殿 机前

【意味】
土地も人民も、国に属しているもので、私有物ではない。また、藩主というのはその土地と住民のために存在するものであって、土地や住民が大名のために存在しているわけではない。
(以上、『上杉鷹山と細井平洲』より)

人の関心とは、どの国のどんな人物に向くかわからないな、と気付かされます。

私は、私にある中国古典乱読会「中澄会」の塾長だった故米澄邦夫氏とのご縁から陽明学を知り、その創始者・王陽明という歴史上の人物を知ることになる。若い頃に買った人類の知的遺産という歴史書シリーズの中にあった『王陽明』を、20年の時を越えて(それまでは積ん読だった)読むことになる。

官僚だった王陽明は、政敵の策略で、辺境の地へ追いやられる。しかし、王陽明は、それを受け入れて、辺境の地で覚醒して活躍し、都へ復帰する。

この覚醒のことを「大悟(だいご)」という。仏語の言葉ですが、意味は、迷妄を脱して真理を悟ること。

王陽明の悟りの言葉に、「抜本塞源論」というものがあります。

悪(私利私欲)の気持ちを生まない(蓋をする)心の育成。

抽象的なのですが、良心のままに人と接していく考え方、と私は勝手に理解しています。

話は、あっちこっち飛びましたが、人は何かのきっかけで、歴史上の人物に出会い、敬慕の念を持つ。細井平洲を敬慕した上杉鷹山を、内村鑑三が英訳した本を読み、ジョン・F・ケネディ大統領が、敬慕した。

幕末の陽明学者・山田方谷は、弟子の河井継之助に、以下のことを語っている。

「本で学ぶことがなくなったら、地域の先輩に学べ、それでも学ぶことがなくなったら日本中、次に世界中から学ぶ人を探せ、それでもいなければ、歴史上の偉人に学べ」

という意味のことを訓示しました。

正に、ジョン・F・ケネディ大統領は、上杉鷹山の言葉に、覚醒したのだと思います。若い人たちに、知ってほしいのは、自らの目指す人物に、早く出会い、目標とすることは、後の人生を大きく影響を与えます。

あなたの目指す人物はいますか?

そんな問いを持ってほしいです。

朝から、話しが長くなりました、最後までお読みいただきありがとうございます。

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(追記) (追記ここまで)
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