2016年7月26日火曜日

私の地元(超田舎)で働く、ミャンマー人実習生たち。

ロンジー(!)で、自転車通勤してるらしい。巻き込みにはご注意を!

1年半ぶりに地元へ。


7月14日から先週末まで一時帰国し、
実家にも顔を出してきました。

私の地元は、宮崎の北のほう。
東京からは、飛行機で宮崎空港に飛び
空港から特急電車で1時間、
さらに車で20分ほどかかります。

山と川に囲まれたかなりの田舎で、
最寄り駅(ウチから車で5分くらい)には
一日3回くらいしか電車がとまりません。

実家のある場所はさらに山深く、
携帯電話の電波も限定的。
いつもは両親の2人暮らしなので、
インターネットもつないでいません。

我が地元の風景。山、川、山。線路はほぼ“飾り”。

山奥の田舎にも技能実習生が!


驚いたことに今、
そんな宮崎の田舎に
4人のミャンマー人が暮らしています。

日本における新たな働き手として
ニュースでも話題の「技能実習生」です。

実習生の職場は、奇遇なことに
私の母の勤め先の工場でした。

数ヶ月前、母からLINEで突然
「ミャンマーの人はどんな食べ物をあげれば喜ぶ?」
と送られてきた時はたまげた。

当時、
実習生の出勤を目前に控えている
ということだったので、
とりあえず挨拶の言葉を教えると、
母は見事、それを実践。

「最初に会った時、
ミンガラーバって言ったら、
笑って返事してくれたよ。」

その後も、
「鶏のからあげは好きみたい」
「お米はよく食べるって!」
「シュークリームはすごく喜んだ」
と、
彼女達の食事情が届きました。

母とのやりとりから、
・4人全員が女性(20代と30代)
・出身地域はバラバラ
・日本語はコミュニケーションとれる程度
・アパート1室に4人で共同生活
・ミャンマーの家族に仕送りしている
などの情報もわかってきました。


田舎での実習生の生活。

彼女たちの日本での共同生活は、
決して余裕のあるものではないようです。

アパートは、工場まで自転車で15分。
通勤で使えるバスも電車もないので、
基本的に自転車移動です。
(地元の人はほぼ100%、車移動。
本当にまあ、
よくここまで来てくれました。)

地元の町には、19時に閉まる
小さいスーパーひとつしかないので、
定期的に、日本人の同僚が交代で
買い出しに連れていくんだそう。

物価の高い日本では、
食費も相当節約しているので、
自宅で作る米や野菜を
差し入れする方も多いみたい。

田舎の工場ですから、
超・地元密着型の職場環境。
実習生達は真面目でよく働くので、
職場のほうでも一丸となり
彼らの生活をサポートしようと
いろいろ工夫しています。

勤務している他の社員さんも
同じ地域に住んでる人たちばかり。
ずっと、みんなで助け合って
働いてきました。

私が子どもの頃は、
同級生のお母さんの多くが
その工場で働いていたものです。
そして今、私の同級生たちが、
たくさん勤めている。
そういう場所です。


実習生にミャンマー食材を!


そこで私も、帰国にあわせて
実習生たちへお土産を、
買っていくことにしました。

彼女達は何が欲しいか
母に聞いてもらったところ、
「モヒンガースープの素」
とのリクエストがありました。

ミャンマー国内のミャンマー人曰く
「モヒンガは、外で美味しく新鮮なものが
いつでも食べられます。
市販のモヒンガスープの素を買うのは
海外在住のミャンマー人だけですよ。」

たしかにそうなんでしょう。
それでもヤンゴンのスーパーには、
いろんな種類のモヒンガスープが並ぶ。
それだけ海外に出る人が多いのかな。

とにかく、貴重な機会だし、
私は持てるだけのミャンマー食材を
ヤンゴンから宮崎へ運ぶことにしました。

2年間のヤンゴン暮らしをもとに、
厳選した“ミャンマー食材”みやげについては、
また別に書こうと思います。

…とはいえ、実際に重たい土産を
宮崎まで運んだのは我が夫君。
ありがとうございます。
結果は又聞きですが...
すごーく喜んでもらえたとのこと。


思いかえせば10年前、
私が中国に留学したのとほぼ同時に
母の工場には初の外国人となる、
中国人の王さんが入社しました。

そして今回、
私がミャンマーに渡ったタイミングで
今度はミャンマー人実習生が
やってきたのです。

ちなみに工場には、
王さん夫婦と実習生以外の
外国人はいません。
ただならぬ縁を感じてしまう。

「ちー(私)のおかげで、
外国人との話題ができていいわ」
と、母。

故郷を出てはや10数年。
さらに母国を離れていてもなお、
こんなかたちで役にたてるのは
うれしいです。

2016年7月14日木曜日

【ヤンゴン百景28】ミャンマー語の名物先生、サンダーさん。

サンダー先生。ピンクでまとめたロンジースタイルがすてき!


ヤンゴンのダウンタウン、
ボージョー市場向かいの27番通り。
ここに「SAKURA Lauguage School」という、
語学学校があるのをご存知でしょうか。
日本語とミャンマー語を教える
この学校の代表(兼教師)を務めるのは、
ミャンマー人女性のサンダー先生です。

私は現在、ここで週に1回、
ミャンマー語を習っています。
まだはじめて1カ月半ですが、
先生の教え方は、実に的確。
日本人がどこでつまづくか、
何を知りたいかを、経験的に分かってる。

とても若いサンダー先生ですが、
話を聞くと20代前半で学校を立ち上げ、
(前身の施設もあわせると)
今年で8年目になるとか。


どうして日本語に興味を持ったのか
なぜ自分で学校を作ったのか、
いろいろ質問していたら、
とても興味深い話が聞けたので紹介します。

以下、サンダーさんのお話です。


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日本に興味を持ったきっかけ

高校生の頃、
日本のアニメ「となりのトトロ」を
テレビで見ました。
五月とメイの家の、
畳とか引き戸がすてきで、
日本に興味を持ちました。

日本語の勉強

高校を卒業した後、母から
「何か他の言語を勉強してみたら」
って言われたので、
日本語を選びました。

いちばんはじめは、
ヤンゴン外国語大学(YUFL
の敷地内にあった日本語学校に
1年間参加しました。

面白い日本人女性の先生で、
授業の時は毎回みんなで大笑い。
私も先生が大好きで、
勉強している感覚はなかったですね。
ただ楽しくて、
文法なんて無視した日本語で
自分の好きなことをいっぱい書いて、
よく先生に見せていました。
今思えば、とても迷惑な生徒ですね(笑)。

その後、日本人のおさむ先生の
Win Japanese School」に通いました。
おさむ先生は厳しかったですが、
とても優しい方でした。

それから日本語検定のL2(現在のN2)

に合格したものの、
日本人と話す機会はなかったので、
会話はほとんどできませんでした。

語学学校の前身、図書室のこと

2008年頃、もっと日本人と話したくて、
日本の本を集めた図書室を
自分で開く事にしました。

図書室っていっても、
日本人とミャンマー人の
交流の場が欲しかったんです。
人が集まりやすいよう、
ダウンタウンの中心にある
28番通りにしました。

最初は自分で家賃が払えなくて、
母にも援助してもらいました。
日本語の本も、
ダウンタウンの古本屋さんで、
母と一緒に買ったんです。
もう今は処分してしまいましたが、
多い時には3,000冊あったんですよ。

家賃の足しにしようと思い、
図書室は会員制にしました。
会費は、6カ月で1万チャット。
でも人数は多くなかったので、
会費で支払えるのは電気代くらい。
日本人の会員の方が
家賃を支援してくれたことも。

ある時、図書室に来てくれた

日本人女性の方から、
「ヤンゴン在住の日本人は少ないから、
観光客を集めたら?」
とアドバイスをもらったんです。
それで「図書室では無料で、
ヤンゴンの情報を提供しますよ」
と、観光客に宣伝することにしました。

その女性の方は、
ヤンゴンのゲストハウスやホテルを
私と一緒に廻ってくれました。
それがきっかけで、
バックパッカーの方たちが、
少しずつ図書室に来てくれて。
じわじわ口コミで、
「あそこに行けば日本人に会える」
「ミャンマー人から情報もらえる」
と知られるようになりました。



ミャンマー語の授業はほとんどマンツーマンだそう。


家族のこと

2009年頃から有料で、
ミャンマー語や日本語の授業をしたり、
旅行者向けの観光ツアーをはじめました。
家賃は自分で払えるようになりましたが、
お金が貯まる状態でもなかった。

そんな私を見て母はよく、
「学校なんてやめて、会社に勤めたら」
と言っていました。
父は数年前に亡くなりましたが、
娘が自分で学校を作ったことを
とても誇らしく思ってくれてたようです。

父はタウングーという田舎の出身で
昔はよく私の自宅に、タウングーから
親戚が遊びに来ていました。
ダウンタウン育ちで都会っこの
兄と姉は興味がなく、
親戚とおしゃべりを
楽しんでいたのは私だけ。
その影響からか、
私も都会っこのはずなのに、
「話し方や考え方が田舎っぽい」
とよく言われます。

母は、なんだかんだいって、
いつも私を助けてくれます。
末っ子だからかもしれませんが、
今では「自由に生きなさい」
と言ってくれます。


学校をつくる

SAKURA Lauguage School」と
名前をつけて、
きちんと学校を設立したのは、
32th通りに引っ越した2012年のこと。

その時は生徒さんもたくさんいて、
先生も4人に増えていました。
でも、順調だったのは短い間だった。
当時はお金に余裕ができたからか、
自分も少し、おかしかったかもしれません。
いろいろあって、
うまくいかない時期が続きました。

でも、そのうちだんだんと
「ゼロからやりなおそう」と
気持ちの切り替えができた。
2016年には現在の27th通りに移転して、
たくさんの人に応援してもらって
今は順調に学校を運営しています。


日本語レッスンは、現在2名体制でやってます


時々「一緒に学校をやりませんか」
とお誘い頂くこともあります。
パートナーがいればとても心強いですが、
自分の理想の学校を作るなら、
一人のほうがよいと考えています。

最近日本語でブログをはじめました。
自分の言葉で、私の思っていること、
ミャンマーについて知ってほしいこと等を、
これからはどんどん、
情報発信していきたいです。



===============
サンダーさん メモ

・出身:ヤンゴン生まれ、ビルマ族
・日本の好きな所:
 何をやるにも責任感があるところ
・好きな日本語:「可愛い!」
 「素敵!」「好き!」
・口癖:「アトウトウベー
 (同じです、私もです)」
・好きなレストラン:
 こいのぼり、勝、おいしい寿司
・休日の過ごし方:娘と過ごす
・ヤンゴン観光のおすすめ:民族村
===============
------------------------------


ミャンマー人とはいえ若い女性が、
ダウンタウンに部屋を借り、
自分で運営していくのは、
大変なことだったと思います。

でも、先生のひたむきさと熱意を
周りのたくさんの方々が認めて支え続け、
いまの学校が作られているんだなあ、
と思いました。


[学校の場所について]

ボージョー市場周辺は賑やかですが、
27通りは地元の人々の暮らしが
生き生きと感じられる所。
ヒンズー寺院や小学校があるので、
授業中にお経(のようなもの)や、
子ども達の号令の声など、
いろんな音が聞こえてきて楽しいです。

ボージョーアウンサン通りから、27番通りへ。

学校の看板。建物3階(ミャンマー的には2階)です


Sakura Language School
No.196(second floor), 27 Street(upper block), Pabedan Township, Yangon
Tel: 09-31288154, 09-420087419
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2016年6月26日日曜日

[ヤンゴンめし]仰光海鮮酒家:本場の辛ウマ中華料理店、ホテルヤンゴン最上階にあり。


「水煮肉片」という料理。ビールや白米が進む辛ウマ!

昨日、はじめて訪れた「仰光海鮮酒家」。
(仰光=中国語でヤンゴンの意味)

お手頃〜高級な海鮮料理から、
中国の家庭料理、
本格四川・湖南料理まで揃う、
中国人御用達のレストランです。

刺激的な四川料理は、
ヤンゴンでは食べられない
と思っていたのですが、
ここにありました。

教えてくれたのは夫で、
すでに何度も利用しているらしい。
きれいな個室もあるので、
ビジネスでも使ってるそうです。


ホテルヤンゴンのロビーかエレベータでの最上階へ。

まず、中国の伝統的な装飾と
円門が迎えてくれ、

中国の雰囲気でていて気分が上がります

左手には、ヤンゴン北部の街並みが
一望出来るテラス席がありました。
(とはいえ、雨季は厳しいし夏は暑そう…)

テラス席からのながめ
いよいよレストランの中へ!
店内は、
中国のレストランそのもの!
とても清潔できれい。
メニューは中国語と英語表記で
すべてに写真付きなので、
とても選びやすいです。


たくさんの中国人のお客さん、日本人もいらっしゃいました。客層も幅広い

さあ、いよいよ念願の
辛い料理を食べるぞー。

メニューをめくると、
中国でよく食べていた
懐かしの料理がたくさんあって
どれにしようか迷ってしまいました。


まずは前菜に、
拍黄瓜(たたききゅうり)から。

シンプル・イズ・ベスト なビールのおとも。

黄瓜(きゅうり)をたたいて、
酢、塩、にんにく、ごま油であえただけ。
中国の定番家庭料理のひとつ。
ここのは唐辛子も入ってました。

うまーい。

私そんなにきゅうり好きじゃなくて
自分では冷やし中華の時くらいしか
きゅうり買わないのですが、
これはパクパク食べたい。


こちらはピータンの前菜。
私はピータン食べられないので
手をつけませんでした。

夫が早く食べたいと箸をのばすのを、阻止して撮影。


次はこれ!
辣子鶏(唐辛子と鶏の唐揚げ)。

鶏肉よりも唐辛子の量のほうが多いのが、辣子鶏。(そうじゃない店もあります)

以前、北京暮らしをしていたとき
自分含め周りの日本人が
次々にハマっていった、
四川(湖南)料理です。

辛みと塩気が絶妙で、
なんてったって、
ビールとの相性抜群なんです。

ほぼ唐辛子のように見えますが、
見た目ほど辛くありませんよ。

店によっては、
ビールで流してもどうにもならないほどの
麻(痺れ)と辣(辛み)が効いた
辣子鶏もありますが、ここのはほどよく辛く、
麻(痺れ)はそれほど感じませんでした。



さあ、そして本日のメイン、
水煮肉片(肉の煮込み)です。

豚肉バージョンも美味でした!


“水煮”とは、多めの油に唐辛子や花椒、
ネギ豆板醤等をたっぷり入れて、
スープとともにグツグツ煮込む料理法。

“水煮”料理のなかでも人気なのが
「水煮魚」という、
川魚がメインの具材の料理なのですが、
なんとこの日は魚がなかった!
いちばん楽しみにしていた料理なのに
ついてない…残念。

…ということで、
魚の代わりに肉を入れる、
水煮肉片をオーダーしました。


肉だけじゃなく、白菜やもやしなど野菜もたっぷり入ってます

ここのは、それほど花椒は効かせず、
辛みが強かったです。
花椒のしびれ具合が好きな私は
その点がちょっと物足りなかったけれど
ミャンマーで食べられる水煮魚としては
大満足のひと品でした。

ちなみにこの日最後に食べた
炒飯の味付けは少し物足りなかった。
でもこの水煮魚のスープをかけたら、
モリモリ食べちゃいました。

辛い料理が好きな方は、
本当におすすめのお店です。


仰光海鮮酒家
Yangon Seafood Restaurant
------------------------------------------------------
No.91/93, Corner of Pyay Rd & Kaba Aye Pagoda Rd(ホテルヤンゴン最上階), 8 mile Junction, Mayangone Township, Yangon
10:00〜14:00、17:00〜21:00
01-667-708, 667-688(Ext:1201, 1202)


****

この日一緒に食事をした友人Tさんが
「中華にあうから」と、
わざわざ持込みしてくれたのが
浙江省紹興市の名産、
紹興酒「古越龍山」。

ミャンマーで飲めるとは思わなかった!
紹興酒は温めたり冷やしたり、
梅を入れたりと、
いろんな飲み方ができるお酒らしいです。

和食×中華が人気の料理店
「藤の坊」さんでは、
紹興酒も飲めるらしいですよ。


久しぶりに飲んだ紹興酒、最高に美味しくて、顔を赤くしつつ何杯もおかわりしました。

2016年6月19日日曜日

[ヤンゴンめし]Golden City Chetty :インド食堂で米粉クレープにハマる。

これがドーサ。ああ、写真見てたらまた食べたくなってきたー

ミャンマーには、
インド系のミャンマー人が
たくさんいます。

そのため、インドの料理を提供する
レストランや軽食喫茶の店も
街のあちこちに見られ、
ヤンゴンっ子にとっては
インド料理は日常的に食する料理として
親しまれているようです。

上写真の「ドーサ」も、
インド発祥の食べ物。
特に南インドでよく食べられるそう。
ダウンタウンでは、
屋台で売る姿も珍しくありません。

ミャンマー語風にいえば、
ドーシェッ かな?

一見すると、
何の変哲もないクレープですが、
米粉を使っているので、
薄い生地のなかにも
モッチリ感があるんです。
生地自体の味は、
まさにあのクレープ。

いろんな種類があり、
生地の中に具材がつまったタイプは
これ一皿でお腹いっぱいになれます。

私が初めてドーサを食べたのが、
スーレーパゴダの脇にある
「Golden City Chetty」でした。

最初は別のハイソなインド料理店で
ドーサを注文しようとしたのですが、
「うちにはありません」と言われ、
「じゃあ美味しい店を教えてください」
と尋ねたら、ここを教えられたのです。

「Golden City Chetty」は私が知るだけで、
ダウンタウンに2店舗あります。
私が行ったほうの店は、
スーレーパゴダ脇でひときわ存在感を放つ、
ベンガリ・スンニ・ジャーメ・モスク
の並びにあり、分かりやすいです。

Bengali Sunni Jameh mosque
ゴールデン・シティ・チェッティの店構え

私がこの日「Golden City Chetty」
で頼んだものは、
ジャガイモやにんじん等の野菜を
スパイスで味付けした具入りの
マサラ・ドーサ。
これが、ほんとうに美味しいんです。
出来立てほくほくなら、
3倍増しでウマい。

クレープを割ると、こんなかんじ。たっぷり詰まってます!


価格ははっきり覚えていませんが、
1,000チャット前後だったかと。

そのままちぎって食べたり、
皿に付いてくるスープに浸したり。
フォークと一緒に提供されましたが、
どうやったら旨く食べれるのか
周りのお客さんをチラ見してみたけど
よく分かりませんでした。


ドーサはクレープ本体だけじゃなく、
一緒についてくるスープのウマさも重要。

どこの店も、ドーサを注文すると
3〜4種類のスープが付いてきます。
(ドーサじゃなくても付いて来るのかも)

名前は分からないけれど、
スパイスが効いてピリ辛く、
クリーミーな味わいのスープが特に好き。

別の店で聞いたら、クリーミーなのは、
ヨーグルトが入っているからだそう。
表面に見える黒い粒々は、
たぶんマスタードシードだと思う。

あと、南インド料理の味噌汁的存在の
サンバルというスープもあります。
店によって、味付けもいろいろ。

左端がお気に入りのスープ。スープは、無料で何度もおかわり可能な店もあり
店内。みなさんササッと食べてすぐ出て行きます


ところで、
ヤンゴンにあるインドの飲食店は
多くが南部の料理。

今回のドーサ、サンバル、
泡立てミルクティ、
ミールス(南インドの定食)など。
また、南インドでは米が主食ですが、
北インドになるとナンなのだそうです。
ベジタリアンが多いのも南インドで、
豆料理が豊富というのも納得。

ビリヤニ(ダンパウッ)にも、
チェンナイ風ビリヤニがあるらしい。
(ヤンゴンに根付いているかは不明)


おそらくこれは植民地時代、
ヤンゴンに渡ったインド人の多くが
インド南部出身者であることに
つながっているのかもしれません。

イギリス植民地時代には、
商人や兵士としてだけでなく、
単純労働者として、
多くのインド人が海を渡りました。

当時インドの一部地区では
人口が増えすぎて問題になっており、
イギリス当局は、ビルマへの移住を
積極的に推進したそうです。
また、ビルマでの土地開発に従事する
人手を確保する目的もありました。

単純労働に従事したのは、
マドラス(現チェンナイ)等のインド南部や、
ベンガル(現インド東部、バングラデシュ)
からやって来た人々だったとか。

探せば他にもまだまだ、
未知の南インドの味に
出会えるかもしれませんね。


====================
Golden City Chetty Restaurant
Corner of Maha Bandula Rd. and Sule Pagoda Rd.
※ストランド通りを背にし、スーレーパゴダを目の前に立った場合、向かって左上方向にあります




[ヤンゴンのインド]関連記事

南インドの泡(あわ)が恋しくて。

私なりのダウンタウンの歩き方




2016年6月16日木曜日

[ヤンゴン百景27]モノをもらった時。ミャンマー人の返答は「ありがとう」じゃない。


今日のミャンマー語の授業では、
先生から興味深い話を聞けました。

話の起点は、
授業のテキストにあった会話内容。
そこにはお土産をもらった時の
会話が再現されていました。

登場人物は、AさんとBさん。

Aさんが「これおいしいからどうぞ」
と、Bさんにお土産を差し出しました。

その後のBさんの発言には、
何かしら感謝の気持ちや、
感動、嬉しさを表現する
言葉が来ると予想されますよね。


ですが、
BさんがAさんに返した言葉は、
まさかの「ヤーバーデー」。


ヤーバーデー!!!?


ヤーバーデーとは、
大丈夫ですよ(可能)、とか
いいですよ(了解・許可)
等を表す言葉です。

ミャンマー語でありがとうは、
「チェーズーティンバーデー」
(軽く言う時はチェーズーべ)
と言いますが、
ミャンマーの人はこの
「チェーズーティンバーデー」を
ほとんど使わないというのです。


ただ、相手が外国人のばあいは
もちろん「チェーズー…」と
返す人もたくさんいます。

この話を聞いて、私は
思い当たる出来事がありました。

ミャンマー人の子(年下)に、
日本のお土産を渡した時
確かに「ヤーバーデ」
とだけ言われた事があります。
(英語で「OK」とだけ
 言われた事もある)

え? なんで私があげたのに
「いいですよ」なの?

ひと言サンキューくらい
聞きたかったなあ…、と。


年上の方に差しあげた時も、
「ヤーバーデ」と言われましたが、
その時は、

ああ、年上を敬う精神が強い国だから
そういう返事をされるのかな
くらいに考え納得しました。


先生曰く、
この時のヤーバーデーを
無理やり日本語に訳するならば、
「いいんですか?」
くらいの意味合いとのこと。

A:これどうぞ。
B:いいんですか〜。
 (じゃ、遠慮なく。ありがとうございます)

といった感じでしょうか。
たとえくれた相手が年上でも
「ヤーバーデー」と返すらしいです。


とはいえ、
私の知り合いのミャンマー人達は
外国人と接する機会が多いからか
ミャンマー人相手の時でも
その人が初対面であったり
目上の人ならば、かなりの頻度で
「チェーズティンバーデ」
と、言っている気はします。

というわけで、
ミャンマー人に何かをあげて
「チェーズー…」が
返ってこなかったとしても、
がっかりしないでください。

そして、代わりに
「ヤーバーデー」と言っているか
耳を澄ましてみましょう!


とは言え、
自分ではなかなか「ヤーバーデー」
とは返事できないかなあー…


2016年6月12日日曜日

[ヤンゴン観光]足踏みミシンに興奮!布小物の制作2時間レッスン。

Mさんの「あずま袋」が予想以上に可愛かった!
ワンポイントにいろいろ付けてみたくなりました。

布好きさん集まれ!


「ヤンゴンで、布小物の
制作体験レッスンを開いている
場所があるよ」

私の布好きを知る友人が、
そう教えてくれました。

主催者は、ボージョー市場で
おみやげクッキーを売る店
「シンピューレ」さん。
チャイナタウンにある工房で
希望者がいれば
随時受け付けているそう。

…なんだか面白そうだ!

ということで、
最近知り合ったばかりの
同じく布好きの友達Mさんに声をかけ、
参加してみました。


工房は、日本料理「MARU」の
徒歩圏内にあるアパート屋上階。
3面に窓があり、開放的な工房。広々としていて居心地がよかった〜

ちなみに布小物というのは、
お店でも販売しているこんなポーチ。
自分で好みのミャンマー布を組合せ、
パッチワークのように
縫い合わせるのです。

材料はすべて工房に用意されてます。ポーチの場合、料金10,000チャットで材料費込み。
使用する布。ミャンマーらしいロンジー用の布の他、色も柄もたくさん!

作りたいものを作る。


私はポーチはたくさん持っていて、
Mさんも「実は作ってみたい物がある」
と別々の希望があったため、
事前に担当者の方に相談しました。

結果、私はカットソー、
Mさんはあずま袋という手提げを
作ってみることに。

見本となる現物や画像を用意し、
裁縫の先生に確認してもらったところ、
「レッスン時間内で作れそうです」
との了解を頂けました。
なんて融通がきくんだ! 
ミャンマーのいいところ。

しかも、日本人担当者の方が
通訳してくれるので
言葉の心配もありません。

1回のレッスンは約2時間。
(洋服のばあい、時間がかかるものは
2回コースになることもあるそう)
工房設定のレッスンと異なる場合、
布は必要分を自分で持参します。


希望のデザインを再度説明し、
午前10時、いざ制作開始!

Mさん持参の布を確認する、工房の先生たち。


Mさんのあずま袋は、
製作図を持参していたのですが
そもそもミャンマーには
「あずま袋」がないため、
まずは皆で紙を使って
サンプルを作るところから始めました。
(私もあずま袋、知りませんでした…)

やってみたら、実にシンプル。
長方形の布を2カ所で折り曲げ、
脇を縫えば袋の形になります。

使用するのは足踏みミシン。
ミャンマーは停電が多いので、
足踏みが便利なのです。

さすが先生。
実に軽やかに、ササーッと
縫い上げていきます。
美しい縫い目に惚れ惚れ…

ブラザー製の足踏みミシン。レトロなデザインとキッチュな橙色が時代を感じさせます。

あずま袋、製作開始20分ほどで
完成してしまった。

袋の底の端を、折り曲げるかどうか相談中。
持つとこんな感じ。よい! 

Mさんが使用した布は
生成りの無地。

そのままでも充分素敵なのですが
この白いキャンバスに、
何か個性を出してみたくなりました。

刺繍しようか刺し子を入れようか
ミャンマー布をつけてみるか
いろいろアイデアを出し合い、
悩みに悩むMさん。

結局、
「今日はこのまま持って帰ります」
と、時間をかけて
どうするか考えることにしました。
じっくり考えるのもまた楽しいです。


興味深い、製作過程


いっぽう、私のカットソーですが
やはり難易度が高く、
なかなか自分で、
というのは難しかったです。

ミャンマーで買ったノースリーブを見本に作りました。
でも、洋服って
こんなふうに作られるのかあ、
とか
この道具ってココで使うんだ!
といういろんな発見があり
いずれ自分で服を作りたいと
夢見る私には、大きな収穫が
たくさんありました。

この定規! 存在は知っていたけど、使っているのを見たのは初めて。
ノースリーブではなく、半袖を希望しました。服のかたちになってきた!
襟元は接着芯で強化。なるほどー

足踏みミシンに挑戦!


普段は、ミニ電動ミシンを使っている私。
(最近は引っ張り出すのが面倒で、
もっぱら手縫いですが…)

せっかくここに来たんだから、
と、足踏みミシンに挑戦しました。

ただ直線に縫う。

それだけなのに…
電動とは全然勝手が違う!
左手で布を押しあげ、
右手で車を回しつつ、
ペダルを足で踏みながら、縫う。
これが想像以上に難しい。

うまく踏めないと針が動きません。
右手まで追いつかず、
車は先生が横で回してくれました。

それでも…うまく踏めないんです。
やっとこさ脇1本かけました。

ズレないようマチ針をたくさん入れ、そのままミシンをかける先生。すごっ
そんなこんなで、
ようやくカットソーも完成。

完成品の撮影忘れましたが、
希望どおりのかたちが出来ました。


ただ、終えてみての感想は、
「自分で作る」を体験するなら、
洋服はやめておいたほうが
いい、ということ。
(私は欲張りすぎました)

それでも、
シンプルなこういう服なら
2時間くらいで出来てしまうので
服の製作過程を見たいという人には
おすすめ。

Mさんの作った「あずま袋」、
とってもいいです。
あっという間にできるので、
その後の時間は
完成した袋に刺繍したりして、
オリジナル手提げが作れます。

雨季はなかなか外で遊べないので
こういう体験教室はありがたい。
お子さんがいらっしゃるなら、
親子で手芸体験もいいかもー。


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布小物体験レッスン
運営:お土産店「シンピューレ」
連絡:shinyume@myanmarcookies.jp
   09421160462
※「ミャンミャン」5月号にも体験記事出てます
今回は実験的に2つ異なるアイテムを同時に作成する事がきましたが、今後も同様の対応が可能かは未定とのことです。でも、こういう物が作ってみたいな…があれば、とりあえず問い合わせてみて下さい。可能な限り対応してもらえるはずです。



























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