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5sy4ret_400x400_20240719150901 いま炎上している話に加わる気は全くありませんが、ShinHoriさんのこの言葉にだけ一言。
「奴隷」というと欧米の黒人奴隷を真っ先に連想させるので「奴婢」とか「奴僕」というと、もう少しニュートラルになるかも?
いやいや、人類の文明史はどこを切っても(程度の差はあれ)奴隷労働が出てきますよ。
81enrd5kosl_sy425__20240719151101 先日『労働新聞』で書評したヤン・ルカセンの『人間と労働』でも、古今東西の奴隷の歴史がちりばめられています。
また本書では奴隷労働がかなりのウェイトをもって語られているが、その視野も全世界的に広がっている。近代初期にアフリカからアメリカ大陸に送られた黒人奴隷だけではないのだ。・・・
大体、中世まではヨーロッパの白人奴隷をイスラム商人が売り飛ばすというのがよくあるパターンだったわけだし。
71ec9d7ekxl_20240719151601 そして、我が日本においても、これも昨年書評した本ですが、渡邊大門の『倭寇・人身売買・奴隷の戦国日本史』に、戦国日本の奴隷売買の有り様がこれでもかこれでもかと描写されています。
国内で奴隷狩り、奴隷売買が盛んな当時の日本は、彼らを外国に売り飛ばす国でもあった。豊臣秀吉は九州征伐の途上で、ポルトガル商人たちが日本人男女数百人を買い取り、手に鉄の鎖をつけて船底に追い入れている様を見て激怒し、イエズス会のコエリョと口論になったという。コエリョ曰く「日本人が売るから、ポルトガル人が買うのだ」。・・・
M90635220707_1 ちなみに、これは新刊書では入手できないので、古本屋か図書館で見て欲しいのですが、日本法制史の大家である瀧川政次郎に『日本奴隷経済史』という大著があります。
第一部 日本經濟史上の奴隷制度
序說
第一編 日本中古の奴隷制度
第一章 中古賤民制度の制定
第二章 中古賤民の奴隷的性質
第二編 奴隷の用途
第一章 奴隷の生產的用途
第二章 奴隷の不生產的用途
第三章 奴隷のその他の用途
第三編 奴隷の價格
第一章 奴隷の標準價格
第二章 奴隷の財產的價値
第三章 奴隷の需要と供給
第四章 奴隷の價格の差異
第四編 奴隷の人口
第一章 奴隷人口と全人口との比
第二章 奴隷人口の實數
第五編 奴隷の分布
第一章 奴隷の地方的分布
第二章 奴隷の階級的分布
第六編 奴隷の生活
第一章 奴隷の衣服
第二章 奴隷の食物
第三章 奴隷の住居
第七編 日本中古の勞働組織
第一章 總說
第二章 自由勞働制
第三章 不自由勞働制
第四章 半自由勞働制
結論
第二部 日本奴隷史論考
第一 奴の字と夜都古の語義
序說
第一章 奴の字の說文
第二章 夜都古の語義
第二 主と奴
第三 本邦古代奴隷の待遇を論ず
第四 大佛は奴隷勞力の結晶に非ず
第五 東大寺の奴隷
第六 觀世音寺の奴隷
2024年7月19日 (金) | 固定リンク
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