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病院家庭医を目指して 〜野望達成への道〜

「家庭医療学を、僻地診療所でなく都市部の病院でやってみたらどうなるか?」を10年くらい追求し、壁にぶち当たり、次のあり方を模索中です。 自分の勉強や活動の記録、日々のちょっとした気付きや愚痴などを書き散らしています。そういうのがキライでなければ、よろしくお付き合いください。

地域医療・へき地医療・社会医学

異動後恒例行事の、病院周辺の地域分析を少しずつ進めています。


まずはネット検索で簡単に分かる範囲で、道央圏の石狩地方のうち、千歳市のある南部地域をざっくりと調べてみましたよ。

これと併せて、新任医師に配られる「ちとせのグルメ本」や、JR駅・道の駅で手に入る各冊子なども参考になって面白いですね。

また、医師住宅にも千歳市の広報誌が入っていて面白かったですよ。
「市立病院に総合医2名が配置され、さらなる充実した医療を提供します」的な事が書いてあって「あ、俺のことだ!」と思ってソワソワしました



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今週で、江差での生活・お仕事が最後になります。

正確には、次年度も月1回はこちらに来て診療・教育支援を行うので気持ち的には中途半端な感じもありますが、とりあえずのわかりやすい区切りではあるので一旦振り返っておこうと思います。


自分の立場的には、厚労省や道庁の事業、大学講座の教員などが背後に色々くっついているため、本来なら言葉を選んで真面目にやらねばならないのですが、それは報告書や地方会発表に回すとして、今回は個人的な視点で率直に振り返っておこうと思います。

流れとしては
1.過去記事・資料の簡単なまとめ
2.江差赴任当時の自分のミッション
3.各ミッションの達成状況
4.今後に向けた活動方針

みたいな感じでざっくりとまとめて行ければと思います。

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先日、江差で「嚥下リハ」の学習会の講師をしてきました。


開催日時:2024年2月27日の17時〜18時

会場 :江差病院のリハカンファ室

対象者 :江差地域内の医療・介護施設関係の医療従事者

→実際の参加者は30名強で、江差病院内の外来・病棟の他職種、近隣診療所の看護師やリハ職、施設や在宅関係の各職種などでした。


使用したスライドのPDFはこちら

240227-江差嚥下学習会(配布資料) by けんた on Scribd

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以下、内容や趣旨の簡単な解説と、感想などを簡単にまとめまてみます。





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SDH(社会的健康決定要因)についてのレクチャーをしてきました。


お招きいただいたのは、南奈良総合医療センターの総合診療科で定期開催されている「レジデントデイ」というイベントです。
レジデントデイ | 南和広域医療企業団 (nanwairyou.jp)

内部講師の自前学習企画+けっこう有名な外部講師が呼ばれての教育企画があり、贅沢だなぁと感じます。
「予算とれるならうちでもこういうのやったらいいのにね」と一瞬考えましたけど、総合医や家庭医でなく、海外の有名な内科専門医が来たりしそうなのでとりあえずは置いときます。


わたし自身、このイベントには数年前から定期的に呼んでいただいていて、今年度はこの「SDH」のレクチャーと、1ヶ月後には「慢性臓器障害」ネタでも登場予定です。

とりあえず1発目のSDHレクチャーが終わったので記録を残しておきます。

結論としては、「SDHネタもわりと完成レベルまで仕上がってきたな!」という感想です。





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ほぼほぼ夏休みモードから抜け出した自分。

「ヒマすぎるなぁ。このままではモチベーションさがってやめたくなっちゃう。何かやりがいのある仕事が降ってこないかなぁ」というフラグっぽい思いを抱えながら、札幌→江差へと移動してみたところ、予想通りというかなんというか、現場はたいへん忙しそうな状況になっておりました。


そう、コロナがやばい感じになっているようなのです。

実況中継的な記事にすると内情暴露とか突っ込まれるかもしれんし、そもそも新型コロナという微妙な扱いになった問題に関するweb上のゴミ記事を1つ増やすことになってしまうのでやめといて、

とりあえず現状について、一般のひとでも見つけられる範囲の情報を整理してヤバさを見える化してみようと思います。

医局会で札幌の教員に伝えても全然ピンと来ない様子で、江差に来た学生には1日で伝わるという「現場感」をなんとか定量的に表現できればいいなと思います。


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たまには通常業務のネタも書こうかな...と思っていたところ、ちょうどタイミングよく、先週木曜に講義したので記事書いておきます。

自分の体調とかリハビリの話ばっかだと病人感が全面に出過ぎるらしく、気を使われすぎて(ありがたいとは感じますが)正直うんざりしつつあるのです。




昨年の講義後の記事はこちら
病院家庭医を目指して 〜野望達成への道〜 : 【学生講義】医学部4年生対象の臨床講義で「総合診療医のキャリア・都市部の地域医療」第2回をやりました! (livedoor.jp)

講義資料から個人情報や著作権系の情報を抜いたものがこちら
220519-札医総合診療入門5「病院家庭医のキャリアとSpecial Interest」 公開用 | PDF (scribd.com)

一昨年の初回講義のときの記事はこちら
病院家庭医を目指して 〜野望達成への道〜 : 【学生講義】医学部第4学年 臨床医学系講義 総合診療入門で「総合診療医のキャリア 都市部の地域医療」というお話をしました (livedoor.jp)






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「北の総合診療医」というページに、インタビュー記事が載りました。

北の総合診療医 - その先の、地域医療へ - 保健福祉部地域医療推進局地域医療課 (hokkaido.lg.jp)


昔のボスや大先輩などと同じ並びなので恐縮ですが、総合医を目指すかどうか悩んでいる学生・研修医にとっていくらか参考になれば嬉しいなぁと思ってお引き受けしました。




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江差病院に来ている「医学生の臨床実習」のデザインを、この4月からマイナーチェンジしているところです。

修正し終わってから記事にしようかなと思っていましたが、たまたま今日書きたいネタがなかったのと、「完成を夢見ると完成しない法則」があるので、とりあえず現状を簡単にまとめておきます。

記事にすることでやる気が出て、資料作りなどもはかどるんじゃないかと夢見ています(削除) (フラグ) (削除ここまで)



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少し前に、よその総合診療・家庭医療系プログラムの合同ポートフォリオ合宿にお呼ばれして、「健康の社会的決定要因・SDH」についてのレクチャーをさせていただきました。

事前にアンケートとったり、学会公式の資料を集めたりしながら頑張って作った資料なので、そのままお蔵入りさせるのももったいなく、公開しておこうと思います。

あんまり時間がない中で詰め込んで作ったので、今見直すとかなり雑然としていてわかりにくい資料ですし、口頭での補足がないとメッセージを拾いづらい部分も多い印象がありますが、とりあえず第一版としてアップしておきます。


「SDHにあまりくわしくない専攻医・指導医がとっつきやすいと感じられること」を目標にして、ハードルが下がるような情報を入れてみたつもりですが、あれもこれもといれるなかで情報過多になってしまいました。

プログラム内部で何度か喋ったり、またどこかでお呼ばれして似たテーマで話したりする中でブラッシュアップしていくでしょう。続きを読む
江差で週の半分を過ごすようになって、半年以上が経ちました。

家庭医としては、地域の状況をしっかり把握し、地域の文脈・文化に合わせ、地域のリソースを縦横無尽に活用した診療ができていて欲しい頃です。


しかし、実際はそんなことはなく、地域のことはよくわかってないままです。

日中は仕事だけでけっこう忙しく、仕事終わったらすぐ札幌帰らにゃならんし、空き時間を作ったところで自家用車など移動の足もないのでなかなか難しいんすよね。


たまにお話する、病院の偉い人や行政の偉い人たちについては、顔やキャラクター、思考様式や前提ルールなどはだいぶ見えてきました。

外来のかかりつけ患者の空気感はつかめ、臨時受信するもう少し若い世代も特性はだいぶ見えてきた感じはあります。

でも、地域全体の把握とか、病院にかかっていない一般住民の状況とかはよくわかっておらず、家庭医としては地に足がついてない感じがずっとしています。



そんななか、少し前に宿舎の雨漏りが原因で部屋を移ったんですが(また引っ越ししました!)、そのときに1階にあるポスト投入口のガムテープを剥がしたら、いろいろなものがポストへ届くようになりました。

別の部屋のひと宛のはがきがとどいて、個人情報見せられそうになってちょっと困ったり...

病院持ちのハズの光熱費の請求書がとどいて「あれ?やっぱりそんなうまい話はないよね・・・」と思ったり

飲みかけのお茶のペットボトルが入っていたり・・・といろいろですが、

地元の広報誌も届くようになりました。


空き時間に(正確には、時間は空いてないけど仕事したくない気持ちのときに)パラパラと眺めてみたんですが、割と面白かったんですよね。

というわけで、ざっと広報誌の内容を紹介しつつ、臨床への応用についてつらつらと考えたことを適当にまとめてみます。


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プロフィール

けんた

「病院家庭医」なるものを目指して修行を続けています。「気づいたら後ろに道ができていた」と言えるくらいは頑張ってきたつもりだけど、「前を向けば、やはり五里霧中」で日々迷い続けています。

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