February 10, 2007
特許権って取らない方が良い場合があるの?!
今更ですが、特許権を取得すると言うことは、権利を得られる代わりに、発明の内容を開示する必要があるのです。
「物の構造」に関する発明品は、販売すれば購入した者が分解することにより構造が分かってしまうので、独占的に販売したいのであれば、ある意味特許権(実用新案権)を取得することは必須と言えます。その上、特許権を取得していないと、誰かにマネされたとしても原則としてそのマネを止めさせることは出来ません。
しかし!種々の材料を混合してなる飲食物などに関する発明に関しては、実は特許権を取得することが、「利益」に繋がらず、かえって「損」に繋がることとなることが多いのです!
例えば、コカ・コーラ(登録商標)の製造方法については、特許権を取得しておらず、現在でもその製造方法は秘密状態にあります。
コカ・コーラ(登録商標)と似たような製品は種々ありますが、全く同じ味がないのは、その製造方法を開示していないからです。以前本で読んだところによると、その製造方法を知っているのは、上層部の極限られた者だけらしく、飛行機に乗るときはもしものときを考え、別々の飛行機に乗ると言うくらい、その秘密保持は徹底しています。
コカ・コーラ(登録商標)の製造方法について、もし特許権を取得していたとすると、現在、同じ味のコーラが種々出回っていたことでしょう。
目先の利益だけを考えたなら、特許権を取得することも良かったのかもしれませんが、未来を考え、特許権を取得しなかったわけです。
現在、仮に研究して、コカ・コーラと全く同じ味のコーラを製造し、自社のコーラとして販売したとしても、何ら違法行為ではありません。しかし、そのようなコーラを作れる人が現在居ないわけです。
それだけ、コカ・コーラ(登録商標)はマネ出来ない味なわけですね〜。
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