風力発電
風力発電(ふうりょくはつでん、Wind power)は、「風前の灯を点灯させる為の発電システム」である。
概要[編集 ]
風力発電は、旧来より自然エネルギーの利用を考える場合、太陽電池と並び、まず思い浮かべる方法である。その理由として
- 妻のほうが旦那より有名な国を紹介する場合、たいてい風車が出てくるので、見慣れている。
- 自然エネルギーの実践を謳ったメディアに、大抵出てくる。
- 基本的に風通しの良い場所に設置されるので、目立つ。
等が挙げられる。ちなみに似非科学読本でバッタ風改造人間が、あたかもこのシステムを使用しているような記述をしているが、誤りである。当改造人間は、あくまでも「風の力〜すなわちエネルギーあるいはフォース」として使い、電気変換しているのではない。
特徴[編集 ]
風力発電の特徴として「発電モジュールが大きくなると、コストが猛烈に跳ね上がる」点が挙げられる。例えば、最も簡単なモジュールとして「模型用のモータに模型の羽根」がある。これは科学芸人等のパフォーマンスに使用されるぐらいで、これにかかるコストは非常に低い。ところが、ここから「自転車用の発電機を使って、とりあえず風力発電」となると
- 屋外設置の為、雨水等による防錆対策が必要。
- 風向きが一定でないため、モジュール自体の向きを変えるシステムが必要。モジュールによっては発電機の回転軸が垂直で、全方向への風向きに対応できるが、軸の上部を固定するのに余分な設置スペースが必要となる。
- 台風等強風時の対策が必要。
のような「結構めんどくさい」コストがかかる。無論羽根等の発電モジュール製作にもコストがかかる。しかも、これだけコストをかけても得られるエネルギーは、せいぜい「豆電球を光らせる」程度である。これ以上の規模となると
- 発電モジュールが特殊で高価。
- 近くに人が近づかないような場所、防止対策が必要。
- 可動部分があるので、定期的なメンテナンス・部品交換が必要
等、更にコストがかさむこととなる。
現状[編集 ]
風力発電は、羽根が回転するなど発電モジュールのアピールが派手で、見栄っ張りである日本人好みの発電システムであることより、地方自治体の「寒い町おこし」に良く使用される。更に地方自治体自体が「見栄を張る体質」のため、大型の発電モジュールを設置して「街のエコシンボル」として演出する場合もある。
ただし上記の通り、風力発電モジュールは定期的にメンテナンスする必要があり、システムの性質上「高所作業」に属するので、メンテナンスにあたっては特殊車両を持ち込む必要が生じるなど、予定したコストを上回る場合もある。特に山間部など道路が整備されていない場所に設置する場合「メンテナンスする車両を通すための道路を作る」コストまでかかり、発電した電気量ではとてもペイできない「カネ食い虫」となっている場合もある。
ここに至ったシステムは「発電モジュールの羽根が長期間回転していない」事で判別できる。羽根が回ってナンボのシステムで、長期間動いていないのは、メンテナンスする費用が出せないためで、もはや「発電を諦めた」状態である。かつ羽根が回転するだけで、羽根(砂埃で前縁部が特に痛む)や増速ギアが痛むので空回しする事すらやめている。当然システム撤去にもコストがかかるし、このシステムを導入する決定を下した地方自治体の責任問題に関わるので「とりあえず保存」でお茶を濁している状態である。更に「回転する羽根から発生する低周波が健康被害をもたらす」との報道もあり、現状の風力発電システムの普及は今後縮小するものと考えられる。
疑問[編集 ]
- 海外ドキュメントなどで、風力発電がシステムとしてごく普通に稼働しているシーンがあるが、あれはあくまでも海外であり、日本ではない。もともと「風力発電するぐらいしかやることがない」所に設置するのだから、システムがうまく稼働して当然である。映像・画像を見ればわかる通り、複数のモジュールを設置して、定期的なメンテナンスをローテーションで行えるように計画されているし、無論メンテナンス車両等も容易に入り込めるようになっている。しかも元々細かい砂が多い場所でも問題なく動くようにモジュールが設計されているなど、モジュール自体のノウハウが日本とは比べ物にならない。これの真似事を日本でやることが、そもそもの間違いなのである。
- 海外・日本を問わず発電モジュールが、だいたい「白」であるのは、目立たないと鳥などが誤って近づいて真っ二つになるからである(白に塗ったとしてもバードストライクはしばしば発生し、全国で年間1000羽もの被害を出しているといわれる)。日本人ならば「赤く塗れば通常の3倍出力が出る」のは常識だが、上記のように、もはや「発電はどうでもいい」状況なので「とにかく安く上がる、白か黒」がコスト的に有利である、またいわゆる「世間体」もあり、日本でも白が通常である。
未来[編集 ]
上記の通り、この発電システムは「発電量の割にコストがかさむ」ので、発電事業には適さない。ただし発電モジュールを小さくすれば、コストが減るので「企業の門前に飾る、エコを謳うマスコット」としての需要はある。