火力発電
火力発電(かりょくはつでん)とは、西洋の四大元素説や東洋の五行思想における「火」の性質を利用した発電方法である。
概要[編集 ]
四大元素説において「火」の性質は乾なる熱であり光・熱・電気を表すとされ、五行思想における「火」の性質は、光り煇く炎と灼熱を表すとされている。
産業革命期において大量のエネルギーが求められた際、錬金術師はこれらの説をよりどころとして効率性を追求した発電方法を編み出したと伝えられている。事実、産業革命以来エネルギー産業の主力を担ってきたのは火力発電であり、現在のところ最も使い勝手の良い発電方法であるといえる。
四大元素説と五行思想は一見すると相容れない思想のように見えるが、両者の思想は錬金術と錬丹術の中継役となったイスラム世界の影響を受けつつ発展していった経緯が存在する。そのため、両者の思想を詳細に紐解いてみると、現在のエネルギー問題を論理的に説明することが可能となる。
原理[編集 ]
四大元素説を用いた原理[編集 ]
四大元素説による原理は、以下の四段階で説明できる。
- 液体の元素である「水」を触媒として用意する。
- 気体の元素である「風」(酸素)を希薄化させ、同時に固体の元素である「土」(燃料)を昇華させる。
- 結果、「風」と「土」が変換されたことにより、高エネルギーの「火」の元素が生み出される。
- 触媒である「水」の元素が高エネルギーの「火」の元素と反応し、電気が取り出される。
五行思想を用いた原理[編集 ]
まず、五行思想における「相生」(ある元素から他の元素を生み出す)という理論により、エネルギーが発生する。
火力発電の場合は「木生火」、即ち木が燃えて火を生み出すという相生関係によりエネルギーが発生する。この場合の「木」の元素とは草木の化石である石炭や、植物性プランクトンの堆積物である石油などである。
「木生火」によって生じたエネルギーは、「相克」(ある元素が他の元素を打ち消す)という理論により電力へと変換される。この場合は「水剋火」、つまり水の元素が火を打ち消そうとすることによって生じる。これを機関として機械化したものが、水蒸気を用いたタービンである。
太陽光発電との関連性[編集 ]
現在のところ、太陽光発電との関連性はアリストテレスが提唱した「四大元素+第五元素(エーテル)説」によってのみ説明が可能であるとされる。
アリストテレスの説によると、地上を支配する物理法則は四大元素説で説明が可能であるとしている。しかし、地上に存在する物質は変化しうるものである。その相違点として、アリストテレスは天体の不変的な円周運動に着目した。
この天才の突飛な発想により発見された第五元素「エーテル」は宇宙に満ちているとされる。今日では、エーテルの発生源は太陽ではないかという学説が主流となっており、この説に従えば、太陽光を用いた発電は純粋なエネルギーであるエーテルから直接電力を生成しているものと考えられる。
しかし、前述のとおりエーテルは地上には存在しない元素である。にもかかわらず太陽光発電が実用化されているのは、四大元素のうち最もエネルギーに近い「火」の元素を仲介としているからではないかと推測されている。