西銀座
西銀座(にしぎんざ)とは、東京は中央区 銀座の西部にあたり、千代田区 有楽町に隣接する地域。行政区画の名称としては存在していない。なお1957~1964年間だけ地下鉄丸の内線に「西銀座」駅があったが、地下鉄日比谷線の「銀座」駅開業と共に、連絡駅として「銀座」駅に改称された。行政区画からも、駅名からも消えた「西銀座」だが、現在でもしぶとく残っているのが、興味深いところである。
亡霊のような地名[編集 ]
現在、JR有楽町駅南口を降り、マリオン方面に見えてくるのが、有楽町と銀座を区切る東京高速道路である。もともとは数寄屋橋の名前があるように、この高速道路はこの辺りを流れていた汐留川・京橋川それに外堀を埋めて作られたものである。工事の際には無事を祈って地鎮祭が行われた模様であるが、井戸や川を埋め立てるのはDr.コパの風水でも知られるように、決して縁起のよいものではない。そのため工事は難航し、何人か工事関係者が人柱として、埋められているようである。だからこの高速道路を走ると亡霊の呻くような声が聞こえてくるという。しかし当局はそんな事実ではないと主張し、「「空耳アワー」ばっか聞いてるんじゃねぇよ」と暴言を吐いたこともあったらしい。数寄屋橋では赤尾敏が非国民どもに辻説法を行ない、愛国党の打倒鬼畜露助のビラが今なお人柱ならぬ電柱に貼られている。
それはさておき、この高速道路の下も実は亡霊と関係している。現在この約三万坪の敷地に、銀座インズ、西銀座デパート、銀座ファイブ、銀座コリドー、銀座ナインといった複合的商業施設があって、総計400店舗が軒を連ねている。奇妙なことに、川を埋め立てて造られたこの高速道路は、もともと川で区の境界が定められていた事もあって、現在でもこの道路の土地の行政上の所属は決まっていないのである。例えば西銀座デパートは「中央区銀座4丁目1番地先」という風に「先っちょ」がついていて、正式には「西銀座」ではないのである。
悔しいけれどウイキペディアにもそう書いてあるからイヤイヤでもいいから確認して欲しい。
「ただし東京高速道路下にある店舗などは未だに何区に帰属するか確定していないため、暫定的に「中央区銀座西◎にじゅうまる丁目地先」と名乗っている(ウィキペディア「銀座」の項より)」。言うなれば、決まった名前のない無縁仏のような地域なのである。こうした場所柄、得体の知れない人が寄りつく場所としても知られている。難民、不法労働者、婚外子、国籍不明の外国人、ルパン三世とその仲間たち、お尋ね者、生死が不確かな人、迷い猫、執着霊、地縛霊、浮遊霊の類がひっそりと身を寄せ合っているらしい。あんな華やかな数寄屋橋周辺にはこんな物悲しい一面があるのである。ましてや東京高速道路も部分開通から早くも半世紀を迎えようとしている。老朽化した橋梁部分が自動車の量に耐え切れないのか、交通量の多い数寄屋橋あたりだと、天井に亀裂が入り、コンクリートの欠片が落ち、シミとなった部分は人の顔のようになっているというので、それなりの覚悟で行かなくてはならない。
チャンスセンターの行列[編集 ]
東京高速道路の一角である西銀座デパートは、レストランや服飾品の専門店で有名だが、それ以上に目を引くのは「西銀座デパートチャンスセンター 」であろう。言うまでもなく日本最大の宝くじ売り場である。しかも1等が日本一当たりやすいということで評判である。
ここには普段でさえ、カタギの人とは思えない、見るからに宝くじマニアという人々がわんさとたむろっている。競輪・競馬に集まるディープな客層そのままという訳ではないが、それでも赤鉛筆を耳の上に挿し、その手の新聞を折りたたんで読み耽り、空クジでもいいからと地面を這いずり回るようなオッサンを見かけることができる。残念ながらこうしたオッサンは景観の観点から中央区条例違反ですぐさま撤去されてしまう傾向があって観察する分には物足りない。それでも西銀座ではこうしたえげつないプロはもとより、恐いもの知らずの素人も、玉石混交(ぐちゃぐちゃ)となって押し寄せ、宝くじを金に物を言わせて買い漁り、季節によっては大量発生したバッタのように怒涛のごとく暴れまわるので有名である。
ドリーム・サマー・年末の三大ジャンボの時期になると、テントが設営され、非常線が張られ、そして万が一のために機動隊が待機している。やはり人間弱いものである。普段は何食わぬ顔している老若男女がこの時期とばかり、たぎる金銭欲を剥き出しにし、血相を変えてチャンスセンターに押し寄せてくるのである。押し寄せるというよりは、つかみかかる、殴りこむの表現の方がふさわしいかもしれない。コーフンした群集はこのチャンスセンターの一番売り場窓口が、縁起がいいというので突進するのである。こうなると警官隊の出番である(最初から機動隊は出動させない)。ドーベルマンをけしかけ、威嚇射撃をした後、鞭をうならせて人々を追い込むのである。鞭を見て客どもがひるんだとなれば、しめたものである。有刺鉄線の柵を立ち上げると、大人しくなった人々を子羊をあやすように、列へと導いていくのである。
特に年末ジャンボの時期は、年末には今まで溜め込んだ借金を返さないと命が危ないという焦慮で一杯の死に物狂いの客が、目を血走らせて立ち並んでいるので、一見の価値がある。いい気なもんでテレビ局あたりが「年末の風物詩、庶民の夢、年末ジャンボ宝くじ」とか銘打って撮影ているが、この光景はそんな楽しいものではない。テレビのレポーターが「1等当たったら何に使います?」なんて間抜けヅラさらして質問すると「人が借金取りに追われて、有り金はたいて宝くじ買っているの見るのが、そんなにおもしれぇのか!」と逆ギレされることも珍しくない。場合によっては借金取りに追われ、チャンスセンターにたどり着いたはいいが、並んでいる客の面前でボコボコにされ、血塗れになって息すらしていない人をリアルタイムで見ることがある。そういう時に限って、テレビのレポーターは見て見ぬふりをし、敢えてマイクを違う人に向けようとするのだから、イヤなものである。
そして宝くじの当選発表日には、宝くじを売っている従業員はみな満面の笑みを浮かべて、客を待ち構えるのである。「当選おめでとうございます」と言って鐘をカランカラン振ることができるのはうれしいものである。しかしそうでない場合も多い訳で、耳を澄ますと宝くじにまたハズれた者たちの嘆きがチャンスセンター前の茂みから聞こえて来るそうである。くやしいのうくやしいのう
また、世の中にはクレーマーと呼ばれる人が多数いるらしく、くじにハズれたことをあげつらい、売り場にねじ込んでくる迷惑な人も少なからずいるらしい。怒る人はまだいい。このチャンスセンターまでわざわざ縄を持ってきて、売り場の前でそれを見えるように吊るし、「鬱だ死のう...」とつぶやいて、コトを行おうとするのは勘弁して欲しい。「死ぬんなら、他所で死んでね、樹海でも、東尋坊でも...でも西銀座ではやめてね☆」。
西銀座アラカルト[編集 ]
数寄屋橋交差点から並木通りに至る「西銀座」界隈のスポットをいくつかスケッチ風にピックアップしておこう。
- 西銀座デパート・チャンスセンター前交番(数寄屋橋交差点交番)
フジテレビの「トリビアの泉」でも紹介された交番。その建物には巨大なマチ針が突き刺さっており、日本を代表するポストモダン建築として知られている。このマチ針オブジェのコンセプトは、交番の前に広がる数寄屋橋スクランブル交差点へ駆け込む人々を「注意一秒、怪我一生」のスローガンに合わせて引き止める意味があるとか、チャンスセンター宝くじ売り場で暴徒と化す群集を押さえつける意味合いがあるとか、言われているが、今もって謎のままである。ちなみに信仰深い老人たちは、どこで知ったのか、「針供養」のための針と考えているようで、銀座に寄ったジジババあたりは交番のありとあらゆるところに針を突き刺している。その様子はまるでヤマアラシかハリセンボンのようである。
- 不二家数寄屋橋店
チャンスセンターの前に立ち、スクランブル交差点の向かいにあるのが、不二家数寄屋橋店の巨大なビルである。別名「銀座クリスタルビル」といい、光沢のある金属の曲面を利用したその建築は、銀座でも最も見栄えのする景色として人々に愛されてきた。しかし2007年1月に生じた食品衛生をめぐる問題から、不二家は営業停止を余儀なくされ、大きく営業に響いたのである。店舗が閉鎖されている間に、TBSなど一部マスコミの唆(そそのか)しによって、荒れ狂った群集が数寄屋橋店頭のペコちゃんを連れ去ったことはよく知られている。いつもなら銀座界隈にひしめくブランド店、たとえばエルメス、シャネル、グッチの服を身につけオシャレに決めている「ペコちゃん」だが、ようやく取り返したときには、頭はモヒカン、サングラスをかけ、鎖をジャラジャラつけた格好で、中指をおったてられ、つぎはぎのパンクルックにさせられていたという。それでも口から舌を出すお茶目なペコちゃんの愛くるしい微笑みに不二家社員はみな涙したと言う。
こうした苦境の中で社員は信頼回復にと動き始めた。パンク・ペコちゃんは元通りにされ、ショーウィンドーには元通りおいしそうなお菓子が並んだのである。不二家営業再開の時には多くの不二家ファンが駆けつけ、今までと代わらぬ味に喜び、目を細めたと言う。こうしたファンによって不二家は支えられて来た訳だが、中には一週間近く前から銀座本店にどっかと居座り、寝袋を用意して待っていたというコアなファンもいて、従業員を勇気づけたと聞いている。但し、その人が「腐っても、饐(す)えたにおいがしても、ウジがわいててもいいから、早く食わせろやゴルア!不二家の食いもん食って、腹痛でヒクヒクしたいんだよ、痙攣させるもんくれや!食い物売ってるってレベルじゃねーぞ!」と大声で喚いた映像は、すべてカットされてしまったらしい。
ちなみに一連の騒動で、このビルが売りに出されるという話があったが、買おうとすると恨めしそうな顔をした「ペコちゃん」が舌なめずりしながら枕元に立つという噂が広がり、この話は進んでいないようである。
- プランタン銀座
おフランスはパリの百貨店と同じ名を持つ百貨店。姉妹店であるらしく、銀座の方は「お姉さま」とパリ店を呼んでいるが、パリ店のほうはろくすっぽ返事をよこしていないらしい。ちなみにもともとはダイエー傘下の百貨店であったが、土地を所有する読売新聞グループと大喧嘩したため、ダイエーは経営からはじき出されたらしい。このように株式を支配することになった読売グループはやがて三越グループと手を結んで、経営を軌道に乗せることに成功することになる。
このプランタン銀座は、年寄りにばかり人気がある三越グループにとって例外的な若年層向けの店舗となっている。若年層向きのイメージを壊さないためにも、老人が入ろうとすると「年寄りはお断りしています」と警備員が出てきて、有無を言わさず銀座三越のほうへ移送されるらしい。ただし例外があって、読売グループのドン・ナベツネは、どう見ても老いさらばえたジジイだが、彼が来ると社員一同が入り口にまで出向き、ショッピングをエスコートしなくてはならないらしい。OLでにぎわう地下のスイーツ・コーナーで80歳にもなるナベツネが甘いものを頬張ってキャッキャッ騒いで喜んでいる様子は、偶然とは言え、出くわすとなぜかいたたまれないものがある。
三越グループはこのナベツネの力を借りて、銀座駅を、あるいは銀座一丁目駅を、「三越前」駅にならって、「プランタン前」駅にしようと画策しているらしいが、異論が多く実現は難しそうである。
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