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過失によるドーピング違反の処分に大きな差...「悪意に他ならない」女子テニス元世界1位が監視機関を批判

[ 2024年11月29日 15:35 ]

シモナ・ハレプ(AP)
Photo By AP

女子テニス元世界ランキング1位のシモナ・ハレプ(33=ルーマニア)が28日に自身のインスタグラムを更新し、テニス界のドーピング違反における処分の差に疑問を呈した。

四大大会通算2勝のハレプは22年全米オープンでの薬物検査で、禁止薬物ロキサデュスタットに陽性反応を示した。故意の摂取を否定し、サプリメントに含まれていた微量の成分が体内に入った証拠があると主張したものの、テニスの国際不正監視機関ITIAは「故意」と判断して23年9月に4年間の資格停止処分を決定。ハレプはスポーツ仲裁裁判所(CAS)へ異議申し立てを行い、24年3月に処分期間が9カ月に反収されたものの、その間に世界ランキングを失った。

一方、今年8月の競技外検査で禁止薬物トリメタジジンに陽性反応を示した現世界ランキング2位のイガ・シフィオンテク(23=ポランド)も、時差ぼけなどの治療に使用する薬に成分が混入していたと故意の摂取を否定。ITIAは「過失、または重大な違反なし」として1カ月の出場停止処分を科し、シフィオンテクも28日に処分を受け入れた。12月4日には処分が解除される見込みだ。

ハレプはシフィオンテクの処分決定を受け、インスタグラムへの投稿で「なぜ扱いや判断にこれほど大きな差があるんだろう。論理的な答えは見つからないし、あるとも思えない」と疑問を投げかけた。さらに「これはITIAの悪意に他ならない。証拠があるにも関わらず、この組織は私を潰そうとあらゆることをやってきた。それはつらかったし、今でもつらい。私に対して行われた不正は永久につらいものとなるでしょう」とITIAの対応と姿勢を猛批判した。

テニス界では現男子世界ランキング1位のヤニック・シナー(23=イタリア)が今年3月に禁止薬物に陽性反応を示したものの、故意の摂取を否定して異議申し立てを行い、ツアー出場を続行。資格停止処分を受けることなく、8月には賞金とポイント剥奪にとどめる処分が早々と発表された。処分に対しては世界反ドーピング機構(WADA)が控訴しており、シナーは最長で2年間の資格停止処分を受ける可能性があるが、選手たちからは「二重基準」と非難の声が上がっていた。

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