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いきものがかり 3人ラストに涙、脱退の山下「思い残すことない」吉岡「今以上に輝く」水野「幸せでした」

[ 2021年6月12日 05:30 ]

いきものがかりの横浜アリーナ公演で、水野良樹(左)から贈られた日記のノートを手にする山下穂尊。左から2人目は吉岡聖恵
Photo By 提供写真

今夏にギタリストの山下穂尊(38)が脱退する男女ユニット「いきものがかり」が3人でのラストステージを飾った。11日夜、全国ツアーの最終公演を出身地の神奈川・横浜アリーナで開催。ボーカルの吉岡聖恵(37)は「道は離れてしまうけど、今以上に輝いていきたい」と新たな船出を誓った。

吉岡の目から涙がボロボロとこぼれ落ちた。山下が作詞作曲した「地球」をアンコールで披露した時。もう二度と聴くことができない山下のハーモニカの音色に、こらえていたものがあふれ出した。

「ほっち(山下)の決断をみんなハッピーに受け止めてくれている。この3人だからこのステージに立てています。今以上に輝いていくので、これからも見守ってください」

脱退後は表舞台に立たず、創作活動に専念する山下にとってこれが最後のステージ。リーダーの水野良樹(38)が序盤に「山下抜けるってよ」と明るく報告すると、山下は「驚かせてすいません。何年も考えてきて、放牧(17〜18年の活動休止)もコロナもあって、そんな中で(2人に)温かく背中を押してもらった」と経緯を明かした。

小中高校の同級生だった水野と山下が99年に2人で結成したのがグループの始まり。水野は結成日から付けていたという日記を「これ、ほっち君にあげる。旧いきものがかりの日記」と贈った。すると山下は「これからは新いきものがかりになるんだな」と感慨深げ。30年以上の付き合いとなる親友だけに、水野も最後は「3人でできて幸せでした」と涙があふれた。

3時間にわたって「YELL」や「ありがとう」「じょいふる」など20曲を披露した。山下は「やっぱ神奈川はホーム感がある。思い残すことはない」と、観客5000人が集まった地元での幕引きに感激。06年のメジャーデビュー曲「SAKURA」をダブルアンコールで歌って終了し、吉岡はマイクを通さず「また会いましょう」と2人組での再会を約束。山下の提案により関東一本締めで幕を閉じた。

【いきものがかりの歩み】
▼99年2月 小学生からの同級生だった山下と水野が2人で結成
▼11月 2人の同級生の妹である吉岡が加入
▼06年3月 シングル「SAKURA」でメジャーデビュー
▼08年12月 NHK紅白歌合戦初出場
▼10年3月 「ありがとう」がNHK連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」主題歌に
▼12年12月 紅白で初紅組トリ
▼17年1月 「放牧」と表現して活動休止
▼18年11月 「集牧」として活動再開
▼21年6月2日 山下がグループ脱退を発表

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