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沢村賞 高い「10完投以上」「200投球回以上」のハードル 工藤委員「難しいができないわけではない」

[ 2024年10月28日 17:21 ]

会見する工藤委員(撮影・白鳥 佳樹)
Photo By スポニチ

「沢村賞」の選考委員会(堀内恒夫委員長)が28日、東京都内で開かれ、2019年以来5年ぶり6度目の「該当者なし」とすることが決まった。

午後1時開始予定の沢村賞発表が約45分間もずれ込むほど選考は難航。堀内委員長は厳しい表情で「いろいろな意見が出たが、それを一つにまとめるのに時間がかかった。結論から申しますと、一本化が難しく、該当者なしとさせていただきます」と語った。

委員会内で名前が浮上したのは巨人・菅野、戸郷、ソフトバンク・有原、日本ハム・伊藤、DeNA・東だったという。

工藤公康委員(61)は自身の選考の過程について「まず先発投手として1シーズンフルに戦ったかどうか。あとはイニング数。分業制になった時代を考えると、完投数よりQS(クオリティースタート)率を見た。完投はチーム事情でできない場合もある。ただそこを比較しても大きな差がない。なかなかここだ、というところが見つからなかった」と説明した。

選考基準7項目では「10完投以上」と「200投球回以上」のハードルが最も高く、今季は達成者はいなかった。堀内委員長からは選考基準見直しの可能性についても「考えないといけない」との言葉があった。工藤委員は基準のハードルの高さを認めながらも「難しい部分があると思うが、できないわけではないと思う」と期待した。

▽沢村賞 プロ野球史上初の無安打無得点試合を達成した伝説の大投手、沢村栄治(巨人)を記念し、1リーグ時代の1947年に制定。シーズンで最も優れた先発完投型の投手に贈られる賞で、2リーグ分立の50年からはセ・リーグの所属投手だけが選考対象、89年から両リーグに広げられた。選考基準は(1)25登板以上(2)完投10試合以上(3)15勝以上(4)勝率6割以上(5)200投球回以上(6)150奪三振以上(7)防御率2.50以下の7項目。

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