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【甲子園】弟・鈴之助と戦い抜いた不屈のキックボクサー

[ 2023年8月13日 05:30 ]

第105回全国高校野球選手権記念大会第7日2回戦 ノースアジア大明桜0-7八戸学院光星 ( 2023年8月12日 甲子園 )

<ノースアジア大明桜・八戸学院光星>一塁側アルプスで応援する吉野紗帆さん
Photo By スポニチ

【声援よ君に届け】<ノースアジア大明桜・吉野紗帆さん> 試合終了のゴングまでファイティングポーズは崩さない。3点を追う5回無死一塁でノースアジア大明桜の1番・吉野鈴之助(3年)が右前打。見守った姉・紗帆さん(23)は「鈴之助〜!」と何度も叫んだ。

幼稚園年中から格闘技を始めた紗帆さんは16歳でプロデビューし、キックボクサーの「☆SAHO☆」として活躍中。通算17戦15勝でWMC日本女子スーパーバンタム級王者、S1レディース世界バンタム級王者と輝かしい実績を持つ。1メートル59、52キロの肉体一つで相手に挑む過酷な日々の中、最も重要視するようになったのがメンタルという。「しんどい時にもう諦めるのか、まだやるのか」。逆境の中、意地の一打を放った弟を「甲子園で力を証明できたから凄い」と誇った。

0―7で試合終了のゴング。力を振り絞り敗れた吉野は「お姉ちゃんはプロの世界で戦っている。自分もプロ野球選手になりたい」。次に迎えるラウンドは大学野球。悔いなき目で未来を見据えた。(柳内 遼平)

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