主な不法無線局の概要と妨害事例
1 不法市民ラジオ ―テレビやラジオなどを妨害!―
日本国内で使うことのできる市民ラジオの空中線電力は0.5 ワット以下であり、総務省の技術基準適合マークが貼り付けられています。 不法市民ラジオの多くは空中線電力が数ワットで、中には、電力増幅器を付加し、数千ワットの出力にした悪質な事例もあります。
妨害事例
・電話の通話や有線音楽放送に雑音が入る。
・テレビの画面や音声が乱れる。
・電子機器(OA機器、医療機器等)が誤作動する。
・漁業用無線が使えなくなる。
技術基準適合マーク
(旧マークも有効)
不法市民ラジオ送受信機
2 不法パーソナル無線 ―携帯電話などを妨害!―
パーソナル無線には、操作資格はいりませんが、無線局の免許が必要です。 不法パーソナル無線は、決められた周波数帯以外の周波数を使用できるように改造したり、電力増幅器を付加し、空中線電力を大きくしたもので、「チャンネル固定可能」、「スペシャル機能付き」等として販売されることもあります。 この様な改造機にも技適マークが貼付されていますが、何らかの改造をしたパーソナル無線機はすべて不法パーソナル無線となります。
妨害事例
携帯電話やMCA無線が使えなくなる。
3 不法アマチュア無線 −消防・救急用、鉄道用などの重要無線通信を妨害!−
アマチュア無線局を使うためには、無線従事者資格とアマチュア無線局の両方の免許が必要です。
不法アマチュア無線の中には、アマチュア無線用に決められた周波数帯以外の周波数を使用できるように改造して、他の無線通信に妨害を与える悪質な事例が多発しています。
妨害事例
重要無線通信(警察用無線、消防・救急用無線、鉄道用無線等)を妨害し、人命の安全、財産の保護等に係る活動が阻害される。
4不法船舶無線 −免許を受けた船舶無線の通信などを妨害!−
船舶無線を使うためには、無線従事者資格と船舶の無線局の両方の免許が必要です。
漁船やプレジャー船等の船舶が、免許を受けずに船舶無線を使用すると電波法違反となります。
船舶無線は、海岸局や船舶相互間での通信に使われ、秩序正しい通信が求められます。
不法船舶無線の中には、ルールを無視して、他の無線通信に妨害を与えるおそれがあります。
妨害事例
船舶の遭難、緊急等の通信に妨害を与える
おそれがあります。