調査結果の公表
- 令和2年度 第1回 『景況感指数からみた実績と見通し』
- 総計
- -実績-
令和元年度第4四半期(令和2年1月〜3月)の景況感指数は、対前年同期比で前回(1月)予測(受注戸数△しろさんかく58ポイント、受注金額△しろさんかく50ポイント)に対し、
受注戸数は△しろさんかく92ポイント、受注金額は△しろさんかく88ポイントとなり前回を上回り大きくマイナスとなった。
マイナスは4半期連続となる。
コメントでは、
「駆け込み反動減+コロナ禍影響 で大幅前年比減」(他、同様のコメント1社)
「1棟単価の上昇や戸建購入者のマインド回復等明るい兆しはあったが、消費増税の反動が大きく全体的に大幅減となった。」
「戸建ては新型コロナが、賃貸では前年の駆け込みが大きく影響し前年比減」
「前年度第4Qが増税前の駆け込みのピークでハードル高く前年比減」
(他、同様のコメント2社)
「新型コロナの集客減の影響」
「スマートハウスは伸長」
戸建購入者のマインド回復、スマートハウス伸長等、明るい兆しがあったものの、駆け込み反動減ならびに新型コロナウイルス感染症の要因にて、前回調査同様、回答した全企業が受注戸数・金額共に「悪くなった」とし、「変わらず」〜「良い」の回答はゼロとなった。 - -見通し-
令和2年度第1四半期(令和2年4月〜6月)の受注見通しの景況感指数は
受注戸数は△しろさんかく92ポイント、受注金額は△しろさんかく88ポイントとなり、今期も継続して大きなマイナスの見通しとなっている。
コメントでは、
「新型コロナウイルス感染症の影響によりお客様との面談回数が減り厳しい受注環境となる。」(他、同様のコメント3社)
「新型コロナウイルスの影響は長期的なものが予想される為、対策必要」
「各セグメント共コロナ対策で活動自粛。今後の感染拡大リスクにより市場動向が極めて不透明」(他、同様のコメント1社)
「コロナの影響が見通せないが景気悪化は避けられず浮揚の要素がない」
「消費増税の反動減によるマイナス幅は縮小するもののコロナ影響を受け前期比マイナス」
各社とも、共通して新型コロナウイルス感染症の影響による集客低下、受注環境を大変懸念しており前期比大幅マイナスを予想している。 - (戸建注文住宅)
- -実績-
令和元年度第4四半期(令和2年1月〜3月)の景況感指数は、対前年同期比で前回(1月)予測(受注戸数△しろさんかく53ポイント、受注金額△しろさんかく50ポイント)に対し、
受注戸数△しろさんかく86ポイント、受注金額△しろさんかく81ポイントとなり、予測以上の大きなマイナスとなった。
コメントでは、
「購入者マインドは回復傾向にあったものの、消費増税の反動減が大きく大幅な減少となった。」
「前年度第4Qが増税前の駆け込みのピークでハードル高く前年比減」
(他、同様のコメント3社)
「消費増税後の昨年末からの集客低下が原因で実績伸びず」
「増税前の駆け込みとコロナ影響による集客減でマイナス」
「新型コロナの影響で展示場集客が大きく減少したことが主因で落ち込んだ。」
「経済の先行き不透明感から計画が慎重になる。」
「3月中旬まで前年増の見込みだったが最終的に決めきれず微減」
「減少なるもエリアによる差があった。」
増税前の駆け込み、消費増税の反動減が対前年比マイナスに繋がっているが、加えて、新型コロナウイルス感染症による影響(展示場集客減)が反映されてきている。 - -見通し-
令和2年度第1四半期(令和2年4月〜6月)の
受注見通しの景況感指数は受注戸数は、△しろさんかく89ポイント、受注金額は△しろさんかく81ポイントとなる。
コメントでは、
「受注減が継続」
「新型コロナウイルスおよび緊急事態宣言の対応による集客減、打ち合わせ延期に伴う受注減が予想される。」
(他、同様のコメント3社)
「新型コロナの感染拡大と政府・自治体の緊急事態宣言で景気先行きが不透明になっており見通しは非常に厳しい。」(他、同様のコメント2社)
「前年は消費税8%適用期限後にあたり反動減の影響でハードルは低いがコロナの影響で見通し困難。」
「年末年始の集客低下に加えコロナによる影響でさらに集客低下」
前年は消費税8%適用期限後にあたり前年のハードルは低くなるが、既述の全体総数同様、各社コメント全てが新型コロナウイルス感染症の影響を大変懸念しており前期比大幅なマイナスを予想し厳しい指数となっている。 - (戸建分譲住宅)
- -実績-
令和元年度第4四半期(令和2年1月〜3月)の景況感指数は、対前年同期比で前回(1月)予測(受注戸数△しろさんかく17ポイント、受注金額△しろさんかく22ポイント)に対し、
受注戸数・受注金額共に、△しろさんかく44ポイントとなり、予測を上回るマイナスとなった。
コメントでは、
「前年同期が増税前の駆け込み受注により大幅増であったため、大幅な減少となった。」
「分譲保有数を縮小する傾向にあった為、前年を下回っている。単価はおおむね前年並み。」
「前年よりも単価が低い物件多く、且つ増税後市場では様子見のお客様多く前年割れ。」
「分譲住宅市況が堅調に推移していることを受け前年比プラスとなった。」
「自社分譲地は堅調に推移している。」
前年比プラスの企業もある等、分譲住宅市況が他のセグメントに比し堅調に推移しているが、増税後の反動減、様子見のお客様により市場が慎重になっている。また、発売分譲数、単価による影響もありマイナスとなった。 - -見通し-
令和2年度第1四半期(令和2年4月〜6月)の
受注見通しの景況感指数は受注戸数は、受注金額と共に△しろさんかく88ポイントとさらに厳しい数字となっている。
コメントでは、
「消費税の影響で昨年同期の受注が好調であったので厳しい受注環境となる。」
「新型コロナの感染拡大と政府・自治体の緊急事態宣言で景気先行きが不透明になっており見通しは非常に厳しい。」
(他、同様のコメント3社)
分譲は昨年同期の受注が好調であったが、それに加えて、他のセグメント同様、新型コロナウイルス感染症の影響で前年比的に相当厳しい見通しにある。 - (低層賃貸住宅)
- -実績-
令和元年度第4四半期(令和2年1月〜3月)の景況感指数は、対前年同期比で前回(1月)予測(受注戸数△しろさんかく63ポイント、受注金額△しろさんかく54ポイント)に対し
受注戸数が△しろさんかく82、受注金額が△しろさんかく73ポイントとなり、予測を上回る大きなマイナスとなった。
「物件の大型化により受注額に貢献するも消費増税の反動減により大幅な減少となった。」
(他、同様のコメント1件)
「金融引き締めや空室不安の影響により前年比マイナス。」
「前年度第4Qが増税前の駆け込みのピークでハードル高く前年比減」
「前年同期は消費増税の直前であった事と新型コロナによる集客減」
(他、同様のコメント2件)
「エリア差による濃淡がある。」
地域差・企業差あるものの全体的に「金融引き締めや空室不安」「駆け込み反動減」「コロナ禍影響」の理由により大幅前年比減の状況である。 - -見通し-
令和2年度第1四半期(令和2年4月〜6月)の
受注見通しの景況感指数は受注戸数が、△しろさんかく82ポイント、受注金額は△しろさんかく73ポイントとなる。
コメントでは、
「新型コロナの影響はあるものの販売戦略の強化により前年並みと予想。」
「新型コロナの影響が予想されるが、株価が下がる中で不動産による資産活用を訴求していきたい。」
「新商品のリリースあるが新型コロナの影響で先行きが不透明。」
「コロナの影響が見通せないが景気悪化は避けられず浮揚の要素がない」
「コロナ禍の影響で株価不安定下、投資意欲減退。」
「非常事態宣言の発動により約半数の支店が営業停止状態であり、今後の先行きも不透明。」
販売戦略強化により活路を見出すも新型コロナウイルス感染症の影響で先行き不透明な厳しい状況を予想する。 - (リフォーム)
- -実績-
令和元年度第4四半期(令和2年1月〜3月)の景況感指数は、対前年同期比で前回(1月)予測(受注金額△しろさんかく38ポイント)に対し、
△しろさんかく83ポイントと前回(△しろさんかく73ポイント)以上のマイナスとなる。
コメントでは、
「1件当たりの受注額減少と消費増税の駆け込み受注の反動により大幅な減少となった。」
(他、同様のコメント1件)
「前年のハードルが高かった。」(他、同様のコメント1件)
「卒FIT提案を強化(自家消費、余剰電力買取)」
「消費増税の反動減とコロナウイルスの影響による減少」
「打ち合わせを先延ばしにする傾向がみられた。」
「前年並み」
前年並みの実績の企業や卒FIT提案を強化する企業など、健闘している企業もあるが、全体としては「単価の低下」「消費増税の駆け込み受注の反動」により大幅減となった。 - -見通し-
令和2年度第1四半期(令和2年4月〜6月)の受注見通しの景況感指数は、
受注金額は△しろさんかく88ポイントと、継続して厳しい見込みとなっている。
コメントでは、
「消費増税、コロナウイルスの影響により大幅な受注減を予想。」
(他、同様のコメント2件)
「新型コロナに関連し高齢者等を中心とする集客減、打ち合わせ延期に伴う受注減が予想される。」(他、同様のコメント2件)
「打ち合わせが先延ばしになるため、苦戦が予想される。」
「受注単価は回復傾向にあるがコロナの影響で前年比マイナスになる見通し。」
受注単価は回復傾向等良い兆しが見えるものの、新型コロナウイルス感染症の影響で前年比マイナスになる見方が支配的である。 - 新設住宅着工戸数の予測
- 令和2年度の新設住宅着工戸数の予測については、下記の通り。
総戸数 83.2万戸 令和元年度実績に比し5.2万戸マイナス
内訳
持家 26.6万戸 令和元年度実績に比し1.7万戸マイナス
分譲住宅 24.8万戸 令和元年度実績に比し1.2万戸マイナス
賃貸住宅 31.2万戸 令和元年度実績に比し2.3万戸マイナス
給与住宅 0.6万戸 令和元年度実績と変わらず
- 令和元年度の新設住宅着工総戸数の予測アンケート結果
―回答数―15社―
【単位:万戸】
【単位:万戸】
総戸数
持 家
分譲住宅
賃貸住宅
給与住宅戸数
平成30年度実績
95.3
28.8
26.7
39.0
0.8
令和元年度実績
88.4
28.3
26.0
33.5
0.6
令和2年度予測
83.2
26.6
24.8
31.2
0.6
令和2年度予測
A社
87.5
28
26
33
0.5
B社
89
28.5
26
34
0.5
C社
79
24.6
24.8
29
0.6
D社
83
27
23
32
1.0
E社
85.1
27.9
24.6
32
0.6
F社
80.5
25
25
30
0.5
G社
85
27
25
32.5
0.5
H社
80
26
23.5
30
0.5
L社
81
25
25
30
1.0
M社
88.9
28.4
26.5
33.4
0.6
N社
89.1
26.6
25.9
36.1
0.5
R社
78
25
23
28
0.5
S社
84.5
28
26
30
0.5
平 均
83.2
26.6
24.8
31.2
0.6
- 経営指標について
- 向こう6ケ月間の経営指標となる下記の項目について、アンケートを行った。その結果は次の通りである。
- 詳細グラフはこちら
増やす
変わらず
減らす
拠点展開(展示場含む)
2(2)
10 (10)
3(3)
生産設備(工場を含む)
0 (0)
15 (14)
0 (0)
新商品開発
3 (3)
12 (12)
0 (0)
販売用土地(分譲住宅用地含む)
5 (3)
6 (8)
3 (3)
新規採用人員
1 (-)
12 (-)
1 (-)
広告宣伝費
1 (2)
8 (10)
6 (3)
( )内は、令和元年10月度調査時の数値。
- 指標の動向について
- 1「拠点展開」は、「変わらず」10社で多く、「増やす」2社、「減らす」3社の回答。
- 2「生産設備」は、全社が「変わらず」と回答した。
- 3「新商品開発」は、「増やす」の回答が3社だが「変わらず」が多数の12社。
- 4「販売用土地」は、「増やす」の回答が5社、「減らす」が3社と判断が分かれた。
- 5「新規採用人員」は,「変わらず」の回答が12社で大半。
- 6「広告宣伝費」は、8社が「変わらず」と回答の半面、「減らす」も6社。