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総合内科はユニークな集団で独自の背景を持った医師が一同に会して総合的な診療を行っています。
垣根の低い当医療センターの内科の中でも、特に他の診療科との敷居を低くして、協力してさまざまな疾患を診療しております。とくに臓器特異性のない分野である膠原病・アレルギー、感染症、 救急~集中治療、家庭医学、心療内科については、専門性を持ち診療しております。
私たちの3つの柱は、
① 研修医教育(Graduate Medical Education)
② 堺市の総合内科(Urban General Internal Medicine)
③ リサーチマインドの醸成(Research Mind)
で、大阪府堺市という都市部の医療環境の中で、1人の患者さんに起こりうる広い領域の多くの問題点に対応し、総合的に患者さんを診療します。
病歴・身体診察を大切にし、適切に検査・治療を進めています。 他の専門診療科と垣根の低い良好なコミュニケーションを持って総合性と専門性のバランスがとれた診療を研修医の先生と一緒に実践することにより、患者さんに質の高い医療を提供しつつ、研修医には良い医療を学んでいただいています。後期研修医の皆さんには屋根瓦方式でチームの中に入っていただくことを通じて幅広い問題点を持った患者さんに対応できるようにしていきます。
不明熱・脳梗塞・白血病・膠原病(SLE・強皮症・各種血管炎・リウマチ性多発性筋痛症など)、アナフィラキシー、さまざまな感染症(髄膜炎・蜂窩織炎・肺炎・腎盂腎炎・肝膿瘍・前立腺炎など)や、気管支喘息・胃潰瘍・敗血症性ショック・DIC・下垂体機能低下症など、さまざまな分野の疾患を経験していただきます。
たくさんの問題点を効率よくプロブレム形式に整理し、患者の全体像を把握することが大切と考えています。
Subspecialty領域の研修プログラムについては、当院で行う予定の各領域のプログラムへ参加していただくことが可能です。
内科関連13学会の中で当科独自には、リウマチ専門医・アレルギー専門医のプログラムを立てる予定です。
その他の内科関連分野については他の内科の説明を参考にしてください。
当医療センター総合内科や他施設で診療・研究の道に進まれる方を望んでいます。
また、総合内科が中心となり総合診療科プログラムを立てる予定です。
私たち総合内科は、堺市という都市環境の中で、リサーチマインドを持って総合診療を行うことを通じて研修医が優れた医師となるよう教育に力を入れます。
呼吸器内科の診療範囲は幅広く多岐にわたります。
当科は「呼吸器疾患の全般をほぼまんべんなくカバーしつつ、かつ全てが質の高い診療」を目指して取り組んでいます。
すなわち、肺がん、呼吸器感染症、気管支喘息、COPD、気胸・肺嚢胞性疾患、急性・慢性呼吸不全、びまん性肺疾患、膠原病関連肺疾患、サルコイドーシス、肺疾患合併肺高血圧症、人工呼吸器管理、呼吸器ケア、呼吸リハビリテーション、睡眠呼吸障害、呼吸器疾患栄養療法など呼吸器内科全領域に精通することを心がけています。また、呼吸器病センターとして呼吸器外科と合同カンファレンスを行い、協力して患者の治療に取り組んでいます。
さらに当科の特徴として多職種協同の取り組みを積極的に行っており、呼吸ケア・リハビリテーションチーム(RCT)、栄養サポートチーム(NST)、緩和ケアチームなどの活動も担っています。
総合的診療能力として必要な呼吸器疾患の基本的な診療の仕方を身につけてもらいます。
身体所見の取り方、胸部単純X線の読影、呼吸機能検査の基本的な評価、酸素療法の選択と適切な使用、気管支喘息発作・COPD急性増悪への対応などを学んでもらいます。
以下の目標があります。
研修修了までの目安は、気管支鏡150例、トロッカーカテーテル挿入とその後の管理20例、ICUでの重症呼吸不全症例受け持ち10例です。
現在、常勤医9名と後期研修医1~2名が、初期研修医1~2名とともに診療しています。
呼吸器外科的な部分については、外科医からの指導を受ける機会があります。
今後、呼吸器領域の専門研修プログラムを整備する予定です。
また、西日本呼吸器内科医療推進機構を通じて希望する施設に就職する機会も得やすいようになっています。
希望によって、京都大学医学部呼吸器内科大学院などへの進学も奨励しています。
今後日本は超高齢化社会を迎え、複数の併存疾患を持った患者さんが増えると予想されます。
そうした患者さんの診療には自身の専門分野以外にもジェネラルな知識が必要です。
当科ローテート中に、呼吸器のcommon diseasesの診療と適切なタイミングでの専門医コンサルトskillを身につけていただきます。
また当科は症例数が多く、将来呼吸器内科医を目指す方にとっても急性疾患・慢性疾患・がんなどバランスよく経験できる環境を提供できると考えています。教え好きの若手スタッフが多く活気のある科です。
ここまで読んで迷っておられる方はぜひ見学にお越しください。
当院の循環器内科は、循環器疾患の中でも、急性心筋梗塞、重症心不全などの救急疾患に重点をおいた診療を行っています。
平成27年の新病院移転後より心臓血管外科の診療が開始され、急性大動脈解離、機械的合併症を有する急性心筋梗塞症例などの外科手術が必要な症例の初期診療も心臓血管外科と協力して行っています。当院は、3次救急を併設しており、重症患者さんの受け入れが多いことも特徴です。
また、急性心筋梗塞・急性心不全などで治療を受けた患者さんの慢性期の予後改善を目指した包括的心臓リハビリテーションにも積極的に取り組んでいます。
通常5~10名程度の受け持ちをして、患者管理を学んでいただきます。
受け持ち患者さんの検査にも到達度に応じて、指導医とともに参加していただきます。
循環器疾患全般を幅広く、診療していますので、虚血性心疾患のみにとどまらず、幅広い患者さんを診ていただくことができます。また、夜間・休日などにも緊急入院となる患者さんが多くおられますので、希望により、それらの患者さんの初期診療に一緒に参加していただくことも可能です。
研修目標としては、循環器疾患の基礎的な初期治療・患者管理ができることを目標としています。
研修医各に担当指導医1名を決定し、研修医をひとりぼっちにせず、きめ細かく指導する方針です。
日本循環器学会研修施設ですので、内科専門研修終了後、同学会の研修プログラムへの移行は可能となる見込みです。
また、日本心血管インターベンション治療学会研修施設ですので、同学会の認定医・専門医を目指すことも可能です。
循環器疾患は、循環器内科医だけが診療できれば良いのではなく、初期診療や一般的な患者管理は、内科医として必要なスキルです。
循環器内科志望の方はもちろん、他の診療科志望の方も、やる気・責任感のある方は大歓迎です。
24時間体制での急性疾患の診療は大変ですが、やりがいもありますので、そのやりがいを感じていただけたらと思います。
消化器内科はスタッフ6名と研修医数名で急性期病院の専門内科として活動しており、対象疾患を臓器別の縦割りにはせず消化器疾患全般について診療しています。
救急疾患に対しては24時間オンコール制をひいており、夜間の内視鏡的止血術、胆道ドレナージ、イレウス管や大腸ステント留置などの内視鏡的治療などの緊急治療を数多く経験できます(7年連続当地域救急搬送数第1位)。消化器癌に対しては、内視鏡的治療(EMR/ESDなど)を積極的に行っている他、肝腫瘍に対する治療(TACE、RFAなど)、ステント留置、化学療法、放射線治療を行っています。また他部門との連携により特殊療法(血漿交換療法、白血球除去療法、腹水濃縮還流など)が可能です。
通常10名までの患者の受け持ちを行い、患者管理を学ぶと共に、手技にも参加してもらいます。
内科全体の方針として、総合的に患者を診る力を養うことをベースとして、救急外来や初診外来、内科全般のカンファレンスや症例検討を通じて研修していきます。
受け持ち症例については各種手技や診療を自ら行える能力を身につけるべく、経験を積むため、「研修医が受け持ちだけやらされて手技はスタッフが行い、研修医は見学だけ」というのではなく、スタッフ補助のもとできるだけ各種手技(内視鏡も含む)や診療を主体的に行ってもらいます。
また、後輩研修医の指導も行うことで更なる能力向上を目指すことができます。
※(注記)2年間の退院サマリー数より算出
〈 内訳(平均)〉
上部消化管 | 下部消化管 | 胆管炎 | 膵炎 | 肝疾患 |
---|---|---|---|---|
34% | 23% | 12% | 9% | 8% |
研修医各に担当指導医1名を決定し、研修医をひとりぼっちにせず、きめ細かく指導する方針です。
入院患者の受け持ちを行い、患者管理を学ぶと共に、上部消化管内視鏡検査や大腸内視鏡検査といった外来での検査・治療にも積極的に参加してもらいます。また、研修終了時には上部消化管内視鏡検査や大腸内視鏡検査・治療、内視鏡的止血術や胆道ドレナージを一人でこなせる事を目標に研修を行います。
消化器内科を志望する場合、まず消化器内科をローテーションし、基本的な内視鏡操作を学びます。その上で他の内科のローテーション研修時も希望に応じて消化器内科オンコールに参加し、消化器疾患の診断治療を継続的に経験します。各内科ローテーション終了後に本格的に消化器内科の研修が始まります。
Fix後は、消化管・胆膵領域では入院・外来患者の上部消化管内視鏡検査を行い、内視鏡検査の操作・診断や止血術などの治療を学びます。同時にERCPや大腸内視鏡検査で助手につき経験を積みます。手技の向上に応じて、大腸内視鏡検査の挿入やポリペクトミー/EMR、ERCPをはじめ、各手技を経験します。最終的には胃のESDや困難症例のERCPなど経験を積みます。
肝疾患領域では、肝生検やPTGBDを通じてエコーガイド下穿刺の処置を経験します。経験・上達に応じてPTCDやRFAなどを経験します。IVR領域では主にTACE時の穿刺やカテーテル操作を経験します。
また、外来では初診・再診といった形で消化器疾患をはじめとした患者の診療に当たります。
入院患者についてはメインとなる指導医が指導に当たります。また、ローテーションする初期研修医の指導を行うことで更なる能力向上を目指すことができます。外来での検査や、検査・治療入院症例は適宜処置を得意とする指導医が指導に当たります。
研修終了後、当科医員としての勤務希望時は相談に応じます。当院は日本消化器病学会認定施設・日本消化器内視鏡学会指導施設・日本肝臓学会認定施設であり、当科での研修は、各領域の研修プログラムへの移行が可能となる予定です。卒後7年目で日本消化器病学会専門医と日本消化器病学会専門医を、8年目で日本肝臓病学会専門医の取得を目指します。
消化器内科志望のあるなしにかかわらず、市中病院では最もポピュラーな消化器疾患を数多く体験することは、内科医としてのスキルアップには重要です。ローテート研修でもやる気のある人は大歓迎です。
消化器志望の方は特に、内科専門医制度の変更に戸惑いを感じているのではないでしょうか。各内科を研修することは内科を幅広く経験をできるとともに、手技を身につけるのが遅れるという不安があるのではないかと思います。当院では初期研修のローテーションシステム以前からローテーションをとりいれております。他の内科研修中も主に緊急疾患を通じて内視鏡などの手技の研修を続け、他の内科ローテーション中も適宜内視鏡検査などに参加できる土壌があります。当院の研修を通じて卒業した後期研修医は、卒後に他院での後期研修医に劣らない技量を持ちながら、幅広い内科の経験を積んでおります。消化器疾患において、上部や下部、肝・胆膵といった分け隔てのない経験を積みたい方、数多い緊急疾患を通じて技術を身につけたい方は大歓迎です。
また、将来幅広い内科診療にあたる上で、サブスペシャリティーとして内視鏡検査も行いたいといった方も歓迎です。将来は総合内科になりたいけど上部消化管内視鏡検査や大腸内視鏡検査はしたい、など、細かいニーズに応えられると思いますので、是非ご相談ください。
当院血液内科は堺二次医療圏内で中心的役割を果たしています。
以前は死の病気と考えられていた急性白血病、最近増加しつつある骨髄異形成症候群や悪性リンパ腫、多発性骨髄腫といった血液悪性疾患を中心に扱っています。現在の医学では、これらの疾患を詳細に分析し、治る可能性があるものは治癒を目指し、見込めないときには元気な状態での延命を試みることが目標となっています。抗癌剤や生物学的製剤をメインに、放射線療法(専門の放射線治療医が常勤しています)なども組み合わせて治療を行います。
すべての血液疾患を扱っています。血液悪性疾患のみならず、非悪性疾患の再生不良性貧血、特発性血小板減少性紫斑病(免疫性血小板減少症)や血友病まで幅広い血液疾患を経験していただきます。
ちなみに、ある専攻医が血液内科ローテート研修の3ヶ月間に受け持った悪性腫瘍症例は、白血病5例、骨髄異形成症候群7例、悪性リンパ腫23例、多発性骨髄腫7例でした(当科では平均的な経験症例数です)。
患者さんは血液病棟(9西病棟)に集めており、専攻医が担当する入院患者はおおよそ10例前後です。
手技としては、May-Giemsa染色標本の検鏡に少しでも慣れること、また骨髄穿刺・生検や中心静脈カテーテル挿入はほぼルーチンに行っています。
3名の指導医(血液専門医)が熱く指導します。
患者さんとその家族の声に耳を傾け、co-medicalと力を合わせてがんばりましょう。
疾病の特性上、患者さんおよびその家族とは長年のつきあいとなる事が多く、患者-医師関係は特有なものになります。
これを実際に体験し、できれば会得していただきたいと思っています。
また、中央の臨床検査部では細胞表面マーカーや遺伝子検査(FISH法)などを行っています。
血液細胞の検鏡や止血凝固系検査などでも頼りになる検査技師が従事しています。血液疾患の研鑽にはとても頼りになるパートナーです。
血液内科医に遺伝子最前線などの知識は必須と考えており、希望があれば、是非とも大学院進学を目指していただきたいと願っています。
Subspecialty領域の研修プログラムを整備する予定ですが、当科では必要症例が1年足らずで集まるでしょう。
血液病棟特有の高度な医療を経験してください。勉強すればするほど、それだけ自分の身となり肉となります。
サイエンスの最先端に触れることが可能な、魅力に満ちた分野です。まだまだ解明されていない疾患も多く、共に勉強してレベルアップを図りましょう。
若い、やる気に満ちたエネルギーに今後の血液学の進歩を期待します。
3ヶ月での経験症例数は30名~40名です。
診断と治療・血圧コントロール・腎不全保存期の管理・透析導入・腎不全合併症の治療など腎疾患をトータルに診療できることをめざしています。年間約50例の腎生検を施行しており、組織診断に基づいて治療方針をたてられるようになることが目標です。
腎臓専門医をめざす専攻医は、エコー下腎生検・腎病理診断が一人でできることを目標とします。内科の他専門科との協力のもとに、血液疾患や呼吸器疾患などを合併した腎疾患の診療ができることが当科の強みです。
透析室のベッドは10床で入院透析を基本とし、透析導入患者・合併症や手術のために入院が必要となった維持透析患者を対象としています。
難治性疾患に対する各種血液浄化治療や、救命救急・集中治療部門で持続的血液濾過透析療法(CHDF)などの体外循環治療を実施する機会が増えています。臨床工学技士が365日当直しており、夜間・休日の緊急に対応しています。
教育入院患者を担当し、各患者の病態・背景に応じた血糖コントロールの目標の設定と、経口薬およびインスリンの開始・調整を経験していただきます。また、多職種からなる糖尿病教育チームで運営する糖尿病教室・教育チーム回診への参加を通じて生活習慣病を有する患者の行動変容に向けたチーム医療への関わりを学びます。
さらに、糖尿病性ケトアドーシス・低血糖症・合併症悪化などの緊急を要する症例も豊富で、こういった診療を通じてトータルに糖尿病を管理することができる医師の育成をめざします。
膠原病専門医2名が赴任して2年あまりが経過し、当院への紹介患者はうなぎ登りに増えています。多彩な膠原病および膠原病類縁疾患を診療しており、生物学的製剤や血漿交換などを含む積極的な治療を行っています。また、関節エコーが関節疾患の診断に威力を発揮しています。
当院は「エイズ診療中核拠点病院」として南大阪のHIV診療において中心的な役割を果たしており、これまでに累計200名以上のHIV陽性者の診療をおこなってきました。日和見感染症の診断と治療・抗ウィルス治療の基本を身につけることができます。
専攻医は10名前後の入院患者を担当し、疾患によって常勤医3人の内の1人が指導医となります。
3年次専攻医には初期研修医の指導をお願いしています。
当科独自の取り組みとして、腎膠原病カンファ(他科と合同)・透析カンファ(透析スタッフと合同)・腎組織検討会(病理と合同)・火曜レクチャーや科全員での回診も行っています。
腎臓・透析・糖尿病・膠原病いずれの分野へも進むことができます。
「優秀なgeneralistでなければ優秀なspecialistにはなれない」をモットーに診療しています。
各科がgeneralな視点をもたなければ、垣根のない内科を作ることはできません。
また、上記の5つの分野をひとつの科で診ていることにより、ステロイド糖尿病や日和見感染症といった領域が得意となり、これが当科の強みのひとつとなっています。
当科の歴史は1987年に大阪府下でもいち早く独立科として開設された市立堺病院神経内科に始 まります。創設者の湯浅亮一名誉院長は、湯浅・三山型という認知症を伴う筋委縮性側索硬化症を報告した神経内科医です.研修医制度の変遷と共に当科も2014年度からは内科統括部に合流し、現在は他の専門内科と合同で内科専攻医の教育を行っています。入院病棟は脳脊髄神経センターとして機能的に共通性のある脳神経外科・整形外科・当科が集結して診療にあたっています。
神経内科常勤スタッフは2名で、内科専攻医1名が3ヶ月クールで当科をローテートします。非常勤医師として大阪大学からの応援医師2名が週1回ずつ専門外来を担当しています。2017年度の外来患者数は3,333人、外来初診患者数454人、入院実患者133人(のべ1,565人)、平均在院日数は10.9日でした。入院患者の内訳は、脳血管障害が1/3〜1/2、神経難病が1/3、その他末梢神経・筋疾患や脊椎・脊髄疾患、感染症、認知症など多様な疾患を扱っています。小規模ながら日本神経学会認定准教育施設、日本脳卒中学会認定研修教育病院であり、急性期病院の神経内科として 脳血管障害あるいは神経難病に特化せずに中枢から末梢まで幅広い疾患の診療を行っています。
新・内科専門医制度のカリキュラムでは70疾患群の症例経験が挙げられていますが、そのうち神経内科分野は9疾患群を占めています.その内容は多岐にわたりますが、当科は小規模ながら幅広く診療を行っているためほぼ全分野をカバーしています。専攻医は3か月の当科ローテート期間に平均40症例(30~60症例)を担当します。重症患者が多い時期は研修医の余力に応じて担当患者数を調整するため経験症例数は減りますが、密度の濃い研修になります.重症患者としては重篤な脳血管障害、脳炎/脳症やてんかん発作重積による意識障害、重症筋無力症のクリーゼ、ギラン・バレー症候群の呼吸筋麻痺、筋委縮性側索硬化症や筋疾患の進行期などが挙げられます。
当院は日本神経学会認定准教育施設として神経内科専門医の研修プログラムを有しています。 内科専門研修後はぜひ当科で神経内科専門医取得にむけて研修を続けて下さい。希望のある方には大阪大学大学院への進学や、大阪大学神経内科関連病院後期研修支援システムを介した他の研修病院への入職についても相談に応じます。神経内科はカバーする領域が広いため、進路の選択肢は多岐にわたります。日本神経学会が制作したショートムービー「いきる、神経内科医として」をご覧いただければイメージが掴めると思います。
当科は小規模ですが、逆にスタッフの揃った施設にはない強みがあります。それは、研修医自身が神経内科疾患の新患を診る経験をより多くつめることです。既に他のスタッフが方針を決めた症例を何人担当しても実力は身につきません。ぜひ当院でまだ診断のついていない患者に接して、先生ご自身でじっくり診察し、調べ、考え、治療して下さい。もちろん当科スタッフが十分サポートします。
当院集中治療科は、5人の専従医(そのうち2人が集中治療専門医)と、内科系後期研修医や初期研修医の希望者で、ICUに入室した全患者の診療、管理を行っています。もちろん、診療を行う上で、朝夕のカンファレンスを通じて各専門科と治療方針について確認し合い、よりよい診療を行う事ができるように心がけています。
当院ICUは市中病院としては比較的規模の大きく、8床で運用しております。対応する患者数も多く、2017年度ICU入室患者数は約750人で、その約6割が外科術後、4割が内因性疾患群でした。他病院のICUと比較して、内因性疾患の入室割合が高いことが当院ICUの特徴です。
市中病院のICUとしては症例数も多く、内科の重症患者だけでなく、外科の術後管理も行っており、内科研修をしているだけでは経験できない様々な症例の管理を経験することができる良い機会と思います。責任を持って診療していただける方であれば、当科としても責任を持って指導しますので、当科研修の希望をお持ちの方は、是非当科の研修に参加して下さい。