年収800万の高学歴ビジネスマンを襲った
「出世競争」による悲劇
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人と比べるからつらくなる。
自分だけの評価基準を
「俺は何をやっているのか?」。彼は突然引っ越しを決めた。50キロ離れた神奈川県藤沢市に家族ごと引っ越したのである。
高級レストランではなく新鮮な魚介類で食卓を囲み、そこに仲間がワイワイ集まる暮らし。20坪の小さな住宅に数千万円のローンを払うのではなく、60坪の広々とした家にお金を払う。週末には友達家族が泊まりにくる楽しさ。ガソリンの燃費が悪く、修理代もかさむ外車ではなくエコカーに乗るスマートさ。1日2万円かかるゴルフではなく、タダで打ち寄せる波と戯れるサーフィンライフ。
彼の中から「経済的象徴における競争」が消えたのである。その結果、以前のような仕事場での一喜一憂が緩和され、安定した精神状態で仕事と向き合えるようになった。仕事中のイライラも減り、同僚や部下からも親しみやすい物腰となっていった。
職場での人間関係も良好になり、数字以外の部分での評価もされるようになっていった。職場での「空まわり感」も緩和され、今では溌剌と仕事に向き合っている。
古代ローマの哲学者、セネカは次のような言葉を残している。
『私たちは自分のものを他と比べることなく楽しみたい。他人がより幸福であるということに苦しめられるならば、人は決して幸福ではあり得ない』
(次回掲載は未定です)
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