「迷走の大本」物価目標見直しは素通り、日銀政策点検の限界

ダイヤモンド編集部
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日本銀行「副作用」対策などの小幅見直しで終わった日銀の政策点検 Photo:PIXTA

「副作用」対策が主眼
金融政策の方向は曖昧なまま

日本銀行が「金融緩和の点検」結果をもとに、イールドカーブ・コントロール(長短金利操作、YCC)の長期金利変動幅の事実上の拡大や上場投資信託(ETF)買い入れの柔軟化などの政策見直しを発表した。

「副作用」対策等などを掲げた予想された内容だったが、コロナ後の経済で金利上昇などに対応することに重きを置くのか、あるいは緩和強化の余地を残すことに主眼があるのか、金融政策の方向性は見えないままだ。

そもそも8年たっても目標達成の目途がたたない「2%物価目標」が見直しのらち外に置かれたなかで点検結果に芯がないのは当然の結果だった。

「黒田異次元緩和」の漂流感は強まるばかりだ。

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