伊丹敬之氏が語る、経営学から見た孫子の「3つの魅力」

経営学者・伊丹敬之氏インタビュー

ダイヤモンド編集部
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不敗の戦略「孫子」#7Photo by Masato Kato

日本の経営学の第一人者である伊丹敬之氏は、『孫子』への造詣も深い。特集『最強のビジネス書!不敗の戦略「孫子」』(全7回)の最終回では、孫子の教えをどう経営に生かせばよいか、語ってもらった。経営の視点から見たときの孫子の「3つの魅力」とは?

「週刊ダイヤモンド」2016年9月10日号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの

物理と心理と両にらみ
孫子と経営の共通点

孫子の特徴は、すごく深いところまで視点を掘り下げていること、短い言葉でありながら例えが非常に豊かであること、微妙なことをきちんと仕分けて考えていることです。これらは全て、今の日本の経営者に欠けている要素。だからこそ日本で孫子が必要とされているのでしょう。

ただ、今の日本が抱えている問題そのものに対する答えは、孫子にはありません。2500年前に書かれたものなのだから、それは当たり前です。しかし、考え方のヒントはたくさんある。まさに知恵の宝庫です。

私が経営戦略の文脈で孫子を意識するようになったのは30年以上前のこと。『経営戦略の論理』を書いた際に、戦略といえば孫子だということで、あらためて読んでみたのがきっかけです。初版以来、4回改訂していますが、そのたびに孫子からの引用が増えていて、初回で1カ所だったものが、4回目では7カ所になりました。

経営の視点から見た孫子の魅力を3つ挙げましょう。

記事一覧

予告編

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2020年12月28日

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