新入社員のときから30年近く続けている
「起業の心得」というメモ

新規事業立ち上げプロフェッショナル 守屋 実
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約30年分のメモは「自分のためだけの最高の1冊」

空き時間に適当な箇所をランダムに読み直したり、あるいは、失敗したとき、成功したとき、「これって前にも、考えたことあったかも」と思ったときに、それに関するキーワードの検索をかけて該当箇所を確認してみたりしています。

読み返してみて、改めて「なるほど」と思った箇所があったら、その前後を適当な分量コピーして、自分宛にメールしたりもしています。

実際に、同じようなことをたびたび書いていたことに、検索してはじめて気づくことがあります。何度も同じようなことを書いているということは、「何度も重要だと思ってメモしている」ということです。かつ、「重要だと思って書き留めた割に、記憶に定着していない、身についていない」とも言える訳です。

たとえば、この本の中でも、たびたび大事だと語っている「動く」ということについて「起業の心得」を検索すると、35件もヒットしました。

そのうちのいくつかを挙げると、以下のようなメモが出てきます。

・素人のように考え、玄人のように動く。

・良く学び、良く考え、良く動く。

・動く人に、人は動かされる。

・動かない中で見える景色は静止画像である。しかし、動き始めると自分自身の視点が動くことにより、いままで見えていた静止画像の背後に隠れていたものや、その静止画像の奥行きを認識できるようになる。この「多面視ができる」ということが、動くことの大きな意味である。

・大企業は、リーダーシップで動かず、空気で動く。

・企業の生活習慣病は、3つある。声も気持ちも上がらない病、会議はするが何も決まらず動かない病、バタバタ動くが結局何にもならない病、の3つである。

・考えてから動くではなく、動いてから考えるでもない。考えながら動く、である。

こんな感じのメモが、30万文字、綴られているのです。

短いものから、長いものまでマチマチで、すべてについて、そのメモした瞬間の景色を覚えている訳ではありませんが、それでも「実体験とセットでメモした自分だけの書籍」は、30年分の体験、体感が詰まっている「自分にとっての最高の1冊」となっています。

【13歩目】 「ただ、それだけ」も、30年続けると「それだけ」ではなくなる

守屋 実(もりや・みのる)
1969年生まれ。明治学院大学卒。1992年にミスミ(現ミスミグループ本社)に入社後、新市場開発室で新規事業の開発に従事。メディカル、フード、オフィスの3分野への参入を提案後、自らは、メディカル事業の立上げに従事。2002年に新規事業の専門会社、エムアウトをミスミ創業オーナーの田口弘氏とともに創業、複数の事業の立上げおよび売却を実施。2010年に守屋実事務所を設立。設立前および設立間もないベンチャーを主な対象に、新規事業創出の専門家として活動。自ら投資を実行、役員に就任、事業責任を負うスタイルを基本とする。2018年4月に介護業界に特化したマッチングプラットホームのブティックスを、5月に印刷・物流・広告のシェアリングプラットホームのラクスルを2社連続で上場に導く。
新しい一歩を踏み出そう!
新しい一歩を踏み出そう!
守屋 実 著
<内容紹介>

会社に依存していて大丈夫ですか? 会社の寿命よりも人間の寿命のほうが長い時代。日本でも数少ない新規事業立ち上げのプロであり、常に大手企業など数十社とマルチにパラレルに働き、価値を生み続ける著者が教える! 未来への不安を吹き飛ばす新しい働き方とは?

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