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デロイト トーマツ グループが主催するカンファレンス「Finance Leaders Summit 2023」が8月31日、東京都内のホテルで開催された。「グレート・トランジション時代の勝ち抜き方とCFOの役割」を全体テーマとして、マクロ経済の権威や日本を代表する企業のCFOが基調講演とパネルディスカッションを行い、中長期的な視点での持続的成長戦略とCFOが果たすべき役割について議論した。
投資、成長、分配の好循環への転換
冒頭、開会の挨拶に立ったデロイト トーマツ グループ 執行役 CETL(Chief Executive Thought Leader)の松江英夫氏は、「日本が大きな転換点にあることを、まさに実感していらっしゃるのではないか」と参加者へ問いかけた。
国内では、長く続いたデフレがインフレ基調へと転換した。グローバルに視野を広げると、経済安全保障や地球温暖化などの諸問題がますます顕在化している。「攻めと守りが同居する時代の中で持続的成長を実現するためには、さまざまな事象に注意深く対処していかなくてはならない状況です」(松江氏)。
特に日本では人口減少という特有の問題から、市場縮小を見越して国内での投資を絞り、そのため生産性が伸びず、賃金も上がらず、期待成長率が高まらない。「この悪循環が"失われた30年"の背景としてあり、それを転換しない限り、日本の成長は望めない」と松江氏は強く訴えかける。
デロイト トーマツ グループ
執行役 Chief Executive Thought Leader
「これからの時代における成長には、需要側の視点に立ち、4つのリソース(ヒト、モノ、カネ、データ)を循環させることによって新たな価値を生み出す『価値循環』というコンセプトが重要になります。1人当たりの付加価値を高めてさらなる成長につなげることが、リソースの中の特に"カネ"を握る立場であるCFOに期待されている役割ではないでしょうか。過去30年にわたって固定化されてきた悪循環を『投資、成長、分配』という好循環に転換し企業価値を持続的に高めていく。本日のカンファレンスが、その役割を果たすためのヒントや気づきが得られる有益な場となれば幸いです」と挨拶を締めくくった。
20年以上続いた"停滞と安定"の時代に大きな変化
1つ目の基調講演では、経済学者で東京大学名誉教授の伊藤元重氏が、事業環境の変化を大局的にとらえ、持続的成長を実現するために必要な視点について語った。
伊藤氏は、「日本は過去20年以上、"停滞と安定"の時代が続きましたが、ここに来て大きな変化が起きています。重要なのは変化の表面だけではなく、背面にある事象とその影響やつながりをとらえながら"大きな潮の流れの変化を読む"ことです。その変化のマグニチュードと方向性について考える材料を提供したいと思います」と切り出した。
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