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生成AI(人工知能)の衝撃が世界をかけめぐる中、AI技術の先進的な活用に向け、各国政府や企業が動きを加速している。そこであらためて注目を集める存在となっているのが、AI技術開発のためのハードウェアからソフトウェアまでエンドツーエンドで提供しているエヌビディアだ。同社日本代表の大崎真孝氏と、デロイト トーマツ コンサルティングの首藤佑樹氏が、GPU(画像処理半導体)テクノロジーに支えられたAI活用の最前線や、データ活用やデジタルシミュレーションによって変革する産業と社会の未来について討議した。
各国が「ソブリンAI」の構築を目指す理由
首藤 生成AI(人工知能)の衝撃が世界をかけめぐり、AI技術の先進的な活用に対する関心がますます高まっています。AIの開発・運用で圧倒的に活用されているGPUで高いシェアを持つエヌビディアの存在感も格段に大きくなりましたね。
大崎 当社はグラフィックス、HPC(ハイパフォーマンス・コンピューティング)、AIの3つの領域で事業を展開していますが、おっしゃる通りAI領域において各方面から注目されたり、相談を受けたりする機会が非常に増えました。
2023年11月にサンフランシスコ市内で開催された、経済産業省とAI・半導体分野企業の意見交換会に当社も参加し、同年12月に当社CEOのジェンスン・フアンが来日した時には、岸田文雄首相と面会した後、自民党本部での会合にも出席して、日本での投資拡大などについて説明しました。
CEOのジェンスンは、ソブリンAIという言葉を使っていますが、国家が固有の資源であるデータの価値を再認識し、自国内で生み出されたデータを有効活用するために独自のAIインフラの構築と運用を目指す動きが強まっています。米国だけでなく、インドやフランス、カナダなどの国々がソブリンAIへの投資を重視しており、日本も同様だと認識しています。
首藤 経済産業省が2024年2月に国内での生成AIの開発力を強化していくためのプロジェクト「GENIAC」(ジーニアック)を立ち上げたのも、そうした動きの一つですね。
自国内、自社内にある固有のデータをいかに活用するかが競争力に直結するようになってきました。オープンソースの大規模言語モデルを使うだけでは、できることに限界があります。固有のデータをAIと組み合わせることによって差別化要因が生まれてくるので、日本もそこにもっと投資していくべきだと思います。
デロイト トーマツ コンサルティング(以下DTC)はさまざまな先進技術を活用してクライアントの変革を支援していますが、なかでもいま最も注力しているのがAIで、関連プロジェクトは急速に増えています。我々のスタンスとしては、AIはあくまで手段の一つであり、クライアントの社内にあるデータ資産を活用できる状態にして、戦略そのものをつくり変えていく、その戦略を実現するためにビジネスプロセスを抜本的に変えていくといった"変革"を主軸にしています。
その点に関連して言えば、エヌビディアの強みは半導体というハードウェアメーカーの枠を超えた変革にあると理解していますが、いかがでしょうか。
日本テキサス・インスツルメンツでエンジニア、営業を経験した後、米国本社でのビジネスディベロップメント担当を含めてさまざまなマネジメント職に従事。2014年エヌビディア入社。日本法人の代表としてPC用ゲームのグラフィックス、インダストリアルデザインや科学技術計算用ワークステーション、スーパーコンピュータなど、エヌビディア製品やソリューションの市場およびエコシステムの拡大を牽引し、日本におけるAI(人工知能)コンピューティングの普及に注力している。
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