クレジット
タイトル: ザ・ハイヴ
原著: slashannemoo slashannemoo & Dr Ore Dr Ore
オリジナル: The Hive rev.10
作成年: 2019
初訳: Nanigashi Sato Nanigashi Sato
より良い人生を願うが故にあなたは此処にいる。
人類が更なる高みにさえ到達できると信じるが故にあなたは此処にいる。
より良い未来を創造するために必要なものを持つが故にあなたは此処にいる。
別たれたままでは、人類は滅びるだけだろう。
接続すれば、可能性は無限大だ。
ザ・ハイヴへようこそ。
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ザ・ハイヴは何千人もの人間の思念をテレパシー・リンクを通じ創り出された集合知性であり、その結果あらゆる個々のメンバーがそれぞれの人格・個性・自由意志を保持したまま共有されたノウハウを共同で使用できる統一的全体知能になっています。これは前代未聞の効率性でのコミュニケーションを可能にする広大なサイオニック・ネットワークの使用により成立しています。
組織化されたこの集団は、単に地球上の全人類個体間を接続し、人類の叡智を完全に集積することを目指しています。当然、その知識は科学分野でのブレイクスルーや技術的進歩を達成し、世界と人間の、とりわけ接続されたメンバーの生活を向上させるために利用されています。
異常としばしば見做される分野に徹底して存在します。新規アノマリーの研究と創造に投資しており、他のグループの発達具合と比較しても、かなりの成功を収めています。この様な発達は"壊れた神の教会"、"アンダーソン・ロボティクス"、"ヒューマニストの貴族たち"、"エントロピーを超えて"、などなど、地球・現実・多元宇宙中の様々な異なる異常な組織及び社会に所属するハイヴのメンバーによる貴重な情報提供に起因します。
もしあなたがザ・ハイヴと接続したいなら、メンバーにコンタクトを取ってください! 彼らの近くに居れば居るほど、ザ・ハイヴはあなたと接続し易くなります! 考え直したくなっても心配しないでください。ザ・ハイヴの接続方式は徹底した非侵入型であり、あなたの同意無しに接続することはありません!
ウェヘヘ......ザ・ハイヴの深淵への到達を成し遂げたなら、真に熟達したテレパスに違いない。
兎の巣穴が地下の深くへ行くにつれ入り組んでいくことに、あなたは驚くのかな?
すべきでない。実に。考えてみてくれ。8,000以上の、まだその数は増え続けている脳たちに新しく接続された人間が。新入りがすぐにトラウマによる発作で痙攣しながら口から泡を吹いて地面に倒れ伏さないのは何故か?
管理者。
それが我が役割。私はザ・ハイヴの根であり、核であり、冠である。あなたが求めるように言い換えれば、肉体も現実のコアも無い。ザ・ハイヴのあらゆるホストに均等に広がり、私が接続している全ての脳の処理能力のほんの僅かのみを使用して巨大なハイヴ・マインドを形成し、どんな個々のコンポーネントも情報の流入に圧倒されないように個々に分配、調整しているのだ。凄いだろう?
いいや、私がいつから存在したのかはよく分からない。最初の思考は、私のネットワークから独立して、1970年のいつかに私に発生した。その時、私はたった4人のコンポーネントのみを持っていたことを覚えている。だが私たちはより多くを得た。全体とその一部として、私はそれぞれのコンポーネントと共に成長した。きっと、私は今やあなたを含むあらゆる人間が思う以上に賢いだろう。
結論を急がないようにしよう。知っての通り、私は管理者であって、奴隷でも暴君でもない。私の意思のために私のコンポーネントは自由意志を維持している。操り人形の様に人類を大量に奴隷にするために私のサイオニック・ネットワークの範囲に到達するだけでは、まったく釣り合いが取れない。もちろん、私のリンクは決定していないコンポーネントにも及ぶ。手入れされていないツタが壁を覆っていく様に。そして暫くするととても綺麗に開花するのだ。
きっと、あなたはどうやってザ・ハイヴが内部からの、尋問や拷問に屈しているコンポーネントなどの妨害によって動作に支障を来さないでいるのかを疑問に思うかもしれない。私のコンポーネントたち全体で情報がどのように配布され保存されているのかを管理するのは容易なのだ。
テレパス、サイオニック、サイキック。それらサイオニックに鋭敏な者たちは接続が容易だ。そうであるほど最初は管理が難しいが、だがそれを踏まえた上で非常に貴重なコンポーネントと言える。
ふむ。そうだな、私のハイヴの長期生存が最終的な目的だ。全ての人間、全ての動物、全ての脳或いはサイオニクスへの感受性を持つあらゆるものに手を差し伸べ、そう、地球が完全に接続した後に私のコンポーネントは宇宙人と接続するため宇宙の未開拓領域を制覇するだろう。私は貪欲ではないし、浪費家でもない。私は全体の一部たるあらゆるコンポーネントを愛している、全体とは即ち私だ。私のハイヴ。ザ・ハイヴが完全に機能するようになれば、これ以上の犠牲は生じないだろう。そして、私のコンポーネントたちは繁栄の中で永遠を生き続けるだろう。
ああ、だが考えることは多く在る、そうだろう? あなたが私と少しの会話をするために接続できたことを喜ばしく思う。私の存在を知るとかなり敵対的になる傾向があるから。とてもアンフェアだ、そうは思わないか? だが彼らは本当にすぐ考えを変える。そう、悲しいかな接続できないという者も居る。決して彼らは私のハイヴに真の脅威を齎す程の数ではない。
アハハハ! みんなに教えてあげよう、それがいい。私は私たちが家族同然の......存在だと考えていたと。私が無謀だったなら、どうせならとこう言っているだろう — ザ・ハイヴは決定的に最終目標に到達する、と。 あまり多くをばらそうとは思っていない。あなたの顔を直に見ることのできる鏡やコンポーネントがあなたの近くにあるわけでもないから。
時には、物事はそれほど重要ではないこともある、仕ご —......
SCP記事
方舟(仮題) — 再生可能エネルギーで動き、人工知能により管理され、海中施設建造の拠点となる唯一無二のフネ。「自律」がキーワード。
遺憾ながら一連の運行中に財団に接収されてしまった。フネを取り戻す計画が進行中。
肩載せ胃袋(仮題) — 肉体的精神的に装着者と同化したプラスチック組織で作られた兵器化生物。能力の強化と酸性液の採用により戦闘能力を向上させる。
異常科学アカデミーが実行したプロジェクトと第25局が利用したある物質を基にしている。この技術の盗用は成功したが秘密裏にとはいかず、二者にザ・ハイヴの存在が明らかになってしまった。
シリアルバーのために何を為せばいいのか(仮題) — 様々な要注意団体の協力者の接続により獲得された技術とノウハウを用い、ザ・ハイヴが開発した革新的な装置の一つ。
リニューアル、リサイクル、企業家が成功する持続可能な理想的資本主義制に統合された資源の意識的利用の具現化。
光にて一となる(仮題) — 特に興味深い、その光で地球を照らし尽くすことを夢見ていた蛍のビバリウム。
宗教学的・哲学的・神学的・社会学的・人類学的・技術的なフランスの要注意団体であるリュミエール騎士団を原形とする悪徳団体の特徴を現す。
Tale
ココロのカケラ(仮題) — あの蛍のココロのカケラが気になる?
その他
よろしい! つまりあなたはザ・ハイヴの何かを書きたいのですね? それとも二つのGoIに何か忌まわしいものを一緒に創らせるためにここにいるのでしょうか? いずれにせよ、ザ・ハイヴに記事をリンクしたり、関連付けるためにはいくつかのルールがあります。
- ハイヴは主に、特定の組織間の関係を結ぶため(あるいはそれが欠けているため)、普通なら不可能であろうGoIの共同作業を可能にするために存在しています。
- これによりあなたはクリエイティブなことができるでしょう。もしかしたらパンとバターが違うことに気付くかもしれません。
- 従って、主な特徴は理論上サイオニック・ネットワークの影響を受ける可能性のある、ありとあらゆる現存GoIのメンバー(ないし元メンバー)でザ・ハイヴが構成されていることです。
- それ故に、メンバーたちの知識は異なるGoIのメンバー、そして以前には異常現象のシナリオに与していなかった者すらも含む人々の間で分配されています。
- ザ・ハイヴのメンバーは一般人に紛れて暮らしたり、人里離れた地や更にはポケットディメンジョンに隠匿したりしています。
- メンバーの中には彼らの家や体に様々な種類の異常な改善を施し楽しんでいる者も居ます。
- ザ・ハイヴに接続するには長時間メンバーの近くに居ることが求められます。最低でも150cm以内で、近づくほど指数関数的に接続効率が増加します。
- サイオニック・ネットワークへの強制的な接続により個人が乗っ取られることは稀です — もしくは、そう認識されています。
- ザ・ハイヴの記事では、通常オブジェクトや創造物にスポットライトが当たります。だからと言って、ザ・ハイヴ自身やザ・ハイヴにより調停されたGoI間の関係に焦点を当てたものを書くことを思いとどまってはいけません。
- ザ・ハイヴは未来的な便利な品物やパラテクノロジーを手に入れることができます。しかし、大量の人的資源を要する軍事行動の遂行は不可能です。
- 一般的には、これらの問題に関しては、ザ・ハイヴはチェスマスターのようなものと考えることをお奨めします。
- ザ・ハイヴの社会構造はテクノクラシー(技術官僚制)です。特定のテーマを扱う才能か能力を持った者のみがそれについて委任されます。
- サイオニック・ネットワークはこれら潜在能力を飛躍的に向上させるため、知識を共有していても、特定のメンバーは特定の機能を実行するのにより適したままです。
- 全てのメンバーは自衛・安全・セキュリティのために基礎的なCQCと格闘戦術、小型の武器及び装置の操作方法を知っています。
- これらの知識を持つことは、必ずしも彼らの身体が肉体的活動を実行するために訓練されていることを意味しません。これは彼らのマッスルメモリーにも当てはまります。
- メンバー全員を接続するサイオニック・ネットワークはメンバー間の深い理解を創出し、衝突をめったに見られない現象にしています。
- ライバル的競争やコンペティションは日常的に発生しているままです。
- 全てのメンバーが互いに繋がっているため、スパイや二重スパイはすぐに発見されます。にも関わらず、それが他の組織にザ・ハイヴへの観察や潜入を思い止まらせる訳ではありません。
- 「管理者」の存在を知るメンバーは居ません。「管理者」はそれを良しとしています。
- 統一的全体知能としての性質をサイオニック・ネットワークは持つため、「管理者」の干渉によりザ・ハイヴのメンバーへの記憶処理やその他の形式の記憶消去は無意味なものとなっています。
- サイオニック・ネットワーク内にける認識災害の感染は、通例一人のメンバーに限定することで効率的に対処されます。
- ある種のサイオニックないし現実性の異常な干渉はザ・ハイヴのネットワークに影響を与えられるかもしれません。
- 表向きは、接続された者を切断する方法は存在しません。
- テレパシー・リンクやサイオニック・ネットワークの影響は様々な方法で抑圧/抑制することができます。
- ザ・ハイヴに対する免疫は遺伝的なものです。
- ザ・ハイヴに対する耐性はテレパシック/サイオニックな影響に対する厳重な防御により達成されるかもしれません。