ВНИМАНИЕ
当ファイルはロシア地域評議会令により第3等級機密に指定されています。
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178%E5%88%9D%E6%9C%9F%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%B9.png特別収容条件: ロシア超常新生児収容プロトコルに従い、SCP-RU-178およびその両親はヴォロロフスク・ブロック-76・舎宅ドーマ-47に収容されています。
SCP-RU-178はアレス-ラング生体機能保持装置への接続を無期限に維持するものとします。2005年7月7日付で診療報告書を作成、およびロシア地域評議会に提出することになっており、これを以ってSCP-RU-178の状態を再評価するとともに最終判断が下されます。
説明: SCP-RU-178はヴァレリヤ・ミハイロヴナ・ヴォルコヴァ (18歳、身長1.7m) であり、ロシアの地下都市・ヴォロロフスクに居住しています。SCP-RU-178はタイプ-IV操霊術 (ネクロキネシス) を行使可能です した。
《操霊術》はクラス-I霊的実体を操作する能力を指します。クラス-I霊的実体とは、死亡時に強い不安やストレスを感じたヒトや無念の死を遂げたヒトから滲出する、残留霊素 (エクトプラズミック・レジデュー) に対する呼称です。こうした残留霊素は対象の意識や記憶の一部を保持しています。その保持量は対象がその生涯において自身の目的や計画をどの程度達成できたかに反比例します。残留霊素は操霊能力保持者以外には接触も視認もできません。
操霊能力は以下の4タイプに類別されます。
タイプ-I: 大衆文化では《霊媒師》と呼ばれます。残留霊素を励起させることで、その思念およびコミュニケーション能力を一時的に回復させることができます。また、直接接触した対象にその能力を伝播することもできます。
タイプ-II: あくまで残留霊素を操作するに留まり、そこに遺存する思念とコミュニケーションを取ることはできません。しかしながらかれらは多岐にわたる用途にその操霊能力を活用でき、例えばエネルギーを生成したり、他のヒトをマインドコントロールすることなどが可能です。
タイプ-III: 大衆文化では《ネクロマンサー》と呼ばれ、ヒトの遺体を蘇生できます。ただしそれ以外に[編集済]などの様々な能力も保有します。概して敵性を有するものとして警戒されます。
タイプ-IV: 残留霊素の生気を回復させ、それらを有知性無形思念体に変換できます。タイプ-IV蘇生術者の異常性に曝露した残留霊素は、当該術者が生存している間に限り、他の生命体にも視認可能となります。
操霊能力を有するヒト型実例は死亡時に残留霊素を放出しないため、回復不可能なリソースと見なされます。
SCP-RU-178は2000年に、彼女のペット (Phodopus sungorus。ロシアンドワーフハムスターあるいはジャンガリアンハムスターとも) が死亡した際に、それまで不活性だった異常性が突発的に発現したことを受けてヴォロロフスクへの移住を求められることとなりました。
当初SCP-RU-178の精神は衰弱していましたが、ヴォロロフスクでの生活を経て著しく回復しました。
心療報告 [2001年4月6日]:
音声記録の書き起こし
参加者:
- タイプ-IV操霊能力保持者 SCP-RU-178
- ヴィクトール・ミハイロヴィチ・イヴァノフ
[記録開始]
ヴィクトール: さて...... ヴァーリャ、具合はどうかな。
SCP-RU-178: もう全然元気。自分でも回復してるのがわかるよ。
ヴィクトール: そうか。ご家族の皆さんはどうかな?
SCP-RU-178: まあ少なくとも、かなり穏やかな生活にはなったかな。パパはもうブラトヴァとやり合う必要がなくなった。ママもいろいろ面倒ごとがなくなって気楽そうだし、ついでに禁煙始めたみたい。
ヴィクトール: よかった、皆さん問題なくやってくれてるみたいで安心したよ! お母さんはここに来る前はヘビースモーカーだったの?
SCP-RU-178: まあね。立てば煙突チムニー、座れば焼網グリル、走る姿は蒸気機関パラヴォース、って感じだった。
ヴィクトール: それは職業病だな、「親」というのは何かとストレスが多いものだからね。(沈黙。) あ、ごめん。水を出してなかったね。グラスでいい? それとも君はクヴァスの方がお好みかな?
SCP-RU-178: (歓笑。) お気遣いどうも。でも私まだ未成年だし。アルコールはNGだよ。
ヴィクトール: おっと失敬、忘れてた。立派な遵法意識だ、やはり君の言動には確たる責任感が伴っている。そうだね、君のいう通りだ。(微笑。) ......さて、ここからの質問はちょっと答えづらいかもしれないが、何とか答えてほしい。でも無理そうならまた今度、日を改めて聞かせてもらいたい。いいかな?
SCP-RU-178: 質問の内容は何となく予想できちゃうけどね。(沈黙。) わかった、いいよ。
ヴィクトール: ありがとう。では、ヴァーリャがその能力に気付いた時のことを詳しく教えてくれるかな。
SCP-RU-178: あの日家に帰ったら、私のベッドにあの子が...... 私が飼ってたハムちゃんがいたの。その時にはもう、冷たくなってた。(沈黙。) でも「騒がないようにしよう」って思ったの。だってパパもママもいつも疲れてるのは知ってたし、私が下校する時間帯は2人ともいつも寝てたから。だから私は...... кошкаを抱きながらベッドに飛び込んで枕に顔を埋めて。
でも...... でもその時突然、金切り声みたいなのが聞こえて。
(SCP-RU-178が苦渋を顕わにする。)
(ヴィクトールは取調机の横の棚から水差しとプラスチックのコップを取り出す。コップに水を満たしSCP-RU-178に差し出す。SCP-RU-178は一口飲んで脇に置く。)
SCP-RU-178: 金切り声みたいなのが聞こえて。青っぽい何かが、кошкаから湧き上がってきたの。その何かは ハムちゃんの影みたいな形だった ずっと哭なき続けてた。私は怖くなって、思わず叫んじゃって、その時その何かは私の手から滑り落ちた。ああ...... あの時、私は、叫んじゃったの。ハムちゃんに向かって......「あっち行って!」だなんて...... (SCP-RU-178の声色が変わる。) ふと見回すとママが部屋の外にいて、一部始終を見られてたみたいで。(沈黙。) これがあの日起こったこと全部だよ。あの子がいなくなったことを受け容れられるまで、本当に苦しかった。
ヴィクトール: それだけだった? 他に...... 他に何かそういう気持ちになるような出来事はなかった?
SCP-RU-178: そうね...... (沈黙。) 叔父さんの時かな。少し前、叔父さんが殺されたの。私の大好きだった叔父さんが。
ヴィクトール: 気持ちはわかる。悲劇は人間の人生を変えるものだが、時として良くない方向に変えてしまうこともある。母の死がきっかけとなって、僕は医学を志し、やがて心理学の道に進んだ。だが僕のきょうだいはアルコールに溺れてしまった。重要なのは、悲劇の後に続く人生をどう切り拓いていくかだ。(微笑。) その点君はよく頑張ってくれている。君は素晴らしい人間になると思う、どんな大人になるか楽しみだ。
SCP-RU-178: 私にはそうは思えない。人並みになれればまだマシ、って程度じゃないかな。
ヴィクトール: 君はそう卑下するけどもね、やっぱり君が悪人だとは感じないよ。じっさい君はこうして穏やかに暮らしてくれているんだから。
(会話が止まる。)
ヴィクトール: 話題を変えようか。ヴォロロフスクに来てからの生活はどう?
SCP-RU-178: そうね...... まあ良くなったと思う。人生の意味が見えてきた気がする。何というか...... 私は特別なんだ、私にはやるべきことがあるんだ、っていうのがわかったの。《人類が昇るべき次なる進化の段階》ってやつ。それが私の義務、でしょ?
ヴィクトール: (微笑。) そう。それは人類みなが取り組むべき義務だ。人は成長するに伴って、自分の言動に伴う責任を理解していかねばならない。それは君も同様だ。君は我々の種を進化させうる存在だ。その重責にどうか怯えないでいてほしい。と同時に、その能力に驕るような人間になってはならない。
SCP-RU-178: もちろんよ! 私は、自分の在り方に責任を持てる人間になる。この能力をちゃんと善いことに使っていけるよう頑張るよ。
ヴィクトール: (歓笑。) よく言った!
[記録終了]
RU178adda.png2001年9月4日18:22、SCP-RU-███は第1期テストセッション中に強い不安感を覚え、アムール川にあったダムの一部を損壊させました。これは財団がヴォロロフスク一帯の生活用水をまかなうために建てたダムであり、本来なら地表に拡散する水流が、SCP-RU-███の異常性によりヴォロロフスクに直接流れ込むかたちとなりました。
SCP-RU-███の収容違反直後、突発的な大規模停電が発生しました。ヴォロロフスクが予備発電所8基を稼働させて電源を回復するまでに数分を要しました。
ただちに財団の地域司令部に本件が伝達されました。水流が都市に到達すれば都市崩壊や回復不能なダメージが生じ得たため、SCP-RU-███の沈静化が図られました。この間、既にヴォロロフスク東部地区の浸水が始まっていました。
麻酔による鎮静が失敗したため、次に プロトコル-«бомбардировка» (ヴォロロフスクから人員やオブジェクト等を至急退避させるとともに、SCP-RU-███の異常性をNeutralizeあるいは消滅させる) の実行が決定されました。
18:46付でSCP-RU-178および彼女の舎宅があったブロックの退避が始まりました。ここで問題となったのは、ブロック-76が最初に浸水したエリアの近傍に位置しており、当ブロックから外に出るにはこの浸水エリアを通過するほかなく、退避が一層困難になっていたことです。
この後、付近のスクラントン現実錨を起動するなどしてSCP-RU-███の異常性のNeutralizeが試みられましたが、いずれも失敗に終わりました。対応チームも彼を沈静化させようとしましたがこちらも不可能でした。19:11頃に浸水はヴォロロフスク中央地区に到達し、予備発電所8基のうち4基が危険な状態に陥りました。ブロック-76〜-83の居住者がまだ退避できていない中、19:23に外部への主要出口が水により閉塞しました。浸水エリアと繋がる強化扉を封鎖したことで、これらブロックへの浸水は一時的に停止しました。
しかしながらこの後まもなくこれらブロックにて、別の地区からの浸水が始まりました。
SCP-RU-███の対応チームは彼のNeutralizeを決定しました。SCP-RU-███がNeutralizeされてなお浸水は止まらず、19:48を以って予備発電所4基が機能不全に陥り、SCP-RU-178がいた地区への電力供給が断たれました。
ここに閉じ込められた28名の異常性保持ヒト型実例 (SCP-RU-178を含む) は脱出すべく、地表面を突破することや強化扉をこじ開けることに尽力しました。しかしながらかれらの多くはこのような脱出に役立つ異常性は有しておらず、またそれを有していた者らも能力を適切なかたちで行使することができませんでした。20:20頃、当該封鎖地区は完全に水没しました。
20:23時点で浸水が停止し、被災した世帯やアノマリーの回収作業が開始しました。しかし当該封鎖地区はその後20分、進入不能な状態にありました。
当地区の110名の居住者のうち97名が死亡しました。しかしながら、ブロック-77の屋根裏に非浸水エリアを見つけた者が少数ながら存在しました。SCP-RU-178はこのエリアに到達していましたが、回収隊がやって来る寸前に誤って水中に落下し、そのまま戻ってくることができませんでした。
SCP-RU-178は低酸素症により昏睡した状態で発見され、延命システムに接続すべくヴォロロフスクの総合病院に拘束されました。SCP-RU-178は今日に至るまで依然昏睡状態にあります。SCP-RU-178の両親は、2005年1月7日付で記憶処理の適用および収容の解除を申請しました。
RU178addb.png2006年7月5日、ロシア地域評議会の最高機密エージェントたち (ウクライナ配属) 17名が世界オカルト連合に投降しました。この際、地域評議会のオペレーションに関する数々の機密指定被検閲文書が連合に流出しました。
情報漏洩の旨は直ちに地域評議会に報告されました。評議会は、略式投票ののちプロトコル-«пьянство» (他団体に漏洩された情報を改竄、撹乱、あるいは無効化させる) を実行に移しました。4つの機動部隊ユニットと、それらに同行するダブルスパイ達が当任務に投入されました。かれらは故意に情報漏洩を起こし、ロシアのセクター所在地に関する偽情報や、アノマリーに関する偽文書 (先日漏洩された本物の文書と同じアイテム番号や符牒を使って記述された) や、実在しない計画のレポートを連合に握らせました。
ここで重視されたのは、連合所属エージェントと思しき者らをミスリードし、今回の偽文書の方が、先日の本物の文書よりも先に取得されたかのように誤認させることでした。これにより、本物の文書は財団が元文書の漏洩を受けて流布した、偽のコピー文書であるとの錯覚に陥らせることが意図されていました。
しかしながら機動部隊Д-17《マスキ》の作戦が露見し、連合は同部隊隊員8名のうち3名を拘束したのみならず、偽文書を本物から識別することに成功しました。その結果ヴォロロフスクの位置および同都市に収容されている8体のアノマリーの異常性が露見しました。拘束された3名全員、尋問に掛けられる前に自殺を達成しました。
この情報を撹乱すべく以降2ヶ月にわたり同様の作戦が同様の作戦が展開されましたが、満足な成果は得られませんでした。
2007年2月10日、カオス・インサージェンシーがドイツの世界オカルト連合のインフラに多数のサイバー攻撃を展開しました。その中で、上述の情報がベタニアベース (インサージェンシーの通信拠点。所在地不明) 所属エージェントたちの手に渡りました。
ベタニアベース所属エージェントたちは、入手した情報を解析する中で「ヴォロロフスクは汎用ヒト型Thaumiel/超常指定人造実例の開発に特化したセクターである」との理解に至ったと見られます。かれらは財団にとって当地がアジア、そしておそらくは全世界における活動の生命線であると結論付け、その旨をロシア連邦ウラル山脈付近にある座標不詳の基地に連絡しました。
2月17日、インサージェンシーによる同一内容のステートメントが複数回傍受されました。発信源および発信先は不明です。以下はその書き起こしです。
チルドレンは楽園に飽きつつある。
ラザルス
このステートメントから3日後、ヴォロロフスクの運営に必要な製品や原材料のアジアにおける価格と市場流動性が突発的に変動しました。この影響を受けた品目の代表例として、スクラントン現実錨 (ЯРС) の建設および補修に必要な合金が挙げられます。ЯРСは当地に収容されている一部のヒト型実例の異常性制御に必須とされる設備です。元来ЯРСは頻繁なメンテナンスを必要とする設備ですが、特にこのヴォロロフスクにおいては、当地の収容環境ゆえ、極めて厳格に維持・管理しておくことが重要となっていました。今回の経済変動を引き起こした主たる要因は、アジアの有力実業家であるPoI-4458、PoI-4875、およびPoI-9292らによる経済的圧力です。この3名はいずれもカオス・インサージェンシーと協力関係にありました。
インサージェンシーの作戦は財団のアジア、特にヴォロロフスクにおける活動を阻害したものの、一部の必需品は他地域からの輸送で賄うことができました。
以後3ヶ月を経て市場動向は正常化を始めました。この期間、数多くの作戦や計画が中止を余儀なくされ、アジアに所在する財団施設のいくつかは必需物資の欠如による収容違反に見舞われました。総合して、当地域は40%のスタビリティ悪化をきたしたものと見られます。
こうした状況はヴォロロフスクに対する攻撃の隙を生じさせる目的で作り出されたものと見られています。
2007年5月25日、ヴォロロフスクはインサージェンシーによる組織的攻撃を受けました。インサージェンシー側の戦闘員は推定で約1,200名にのぼります。その装備については報告ごとに差異があるものの、ロケットランチャー、ライフル、ショットガン、および様々な未知の異常兵器が確認されています。
初撃を排除できなかったことで、インサージェンシー兵はヴォロロフスクの中央地区にまで浸透し、ロシア地域評議会所属職員の居住エリア、および病院や発電所などが所在する要地に到達しました。
しかしながらインサージェンシー構成員が中央広場に侵入した際、SCP-RU-178が青みがかった発光を開始し、その後それと同じ色の霊素実体 (エクトプラズミック・エンティティ) が発現しました。これら実例は暫定的にSCP-RU-178-Aと呼称されています。
SCP-RU-178-A実例群の発現数は237体に及びました。これらは霊素兵装 (エクトプラズミック・ウェポンリー) および軽度現実改変能力などの異常性を備えていました。
SCP-RU-178-Aの妨害が功を奏し、インサージェンシー構成員を中央広場から排除することに成功しました。しかしながら機動部隊ѯ-23《マーチ・ラシヤ》が到着するまで事態は収束せず、ヴォロロフスクが受けた損害は280万米ドルを計上しました。
SCP-RU-178が呈した新たな異常性は現在研究中です。
RU178addc.pngSCP-RU-178更新にかかる提言 SCP-RU-178の新たな異常性のテストに機動部隊Д-4がアサインされました。かれらによる報告を踏まえ、本報告書に対し以下の更新を行うことが提言されました。
RU178-Terminal.png
特別収容条件: SCP-RU-178はアレス-ラング生体機能保持装置への接続を無期限に維持するものとします。ヴォロロフスクの中央広場直下に第7号地下壕を建設してください。当地下壕は、SCP-RU-178の高度な保護状態を確立するとともに、彼女の現状復帰をスムーズに遂行できるようにする目的で運用されます。
第7号地下壕は防護トンネルを介して総合病院に接続されます。これにより、SCP-RU-178に対し毎日往診し続け、その健康状態が良好に保たれていることを確認することができます。
説明: SCP-RU-178はヴァレリヤ・ミハイロヴナ・ヴォルコヴァ (18歳、身長1.7m) の、昏睡中の身柄です。SCP-RU-178はヴォロロフスク全土におよぶ遍在的知覚 (オムニパーセプティヴ) を有します。この知覚を以って当地における何らかのアクションを感知し、かつそれが「この一帯における財団のスタビリティを損なうものである」と判断された場合、彼女はこれに即時応戦することができます。
SCP-RU-178がそのような応戦を行うのは、財団に敵対的な外的集団が排除可能限度を超えて出現したことを感知した場合に限られます。この際、SCP-RU-178はSCP-RU-178-Aを大量生成します。
SCP-RU-178-Aは241体の準生命活動および知性を有する霊素実体群を指します。この種の他の諸実例と異なり、かれらに対しては部分的ながら触知することが可能です。SCP-RU-178-A実例はいずれも、財団に対し害をなすと見なされた人物に対して強烈な敵意を呈します。また、かれらは武器を生成することができます。かれらの中には、その霊素的性質以外にも異常性を有するものが存在します。かかる実例のうちいくつかを以下に例示します。
実例 異常性 SCP-RU-178-A-5 軽度の確率操作。これに曝露した対象は致命的なアクシデントに見舞われやすくなり、必ず3時間以内に非異常状況下で死亡する。 SCP-RU-178-A-73 非異常の火器を任意に生成できる。生成した兵器を財団職員に譲渡しようと試みる。当実例の消失に伴い、これら武器も消失する。 SCP-RU-178-A-101 当地における植生操作。主に当該能力は、植生を改変し、トラップあるいは侵入妨害設備としての機能を付与するために行使される例が多い。 SCP-RU-178-A-110 反ミーム性。その詳細については不明。 SCP-RU-178-A-203 周囲の現実に対する広汎な改変。 SCP-RU-178全実例は、SCP-RU-178の異常性のトリガーとなった交戦が終了するか、生成から5時間が経過した時点で消失します。このようにして消失した実例群は、その後24〜120時間は生成できなくなります。
SCP-RU-178-Aは周辺の財団職員に対し郷愁 (ノスタルジア)、罪悪感、あるいは強い不安を誘起します。この異常性に曝露した職員は当該実例を《認識》できた旨を証言していますが、しかしその詳述を拒んでいます。
ヴォロロフスク内で以下の要件に適合する人員が死亡した際、その人数と同じ数だけ、SCP-RU-178-A実体群の総数が増加します。
- 財団とポジティブな関係を構築していること
- ヴォロロフスクに居住する他の人員のQOLにポジティブかつ大規模に影響を及ぼしていること
- ヒトあるいはヒト型実例を殺害した経験がないこと
- 18〜35歳であること
SCP-RU-178-A実例群がこれら人員の精神や記憶を保持しているかどうか、あるいはそれらに基づいて行動しているかどうかは不明です。上記の要件に適合する人員はRU-178-Positiveに指定してください。
SCP-RU-178を防衛システムの中枢に据えること、およびSCP-RU-178の異常性を最大限に活用するための臨時プログラムを始動することが提言されました。後者は《ヴォロロフスクの英雄たち》と命名されました。当プログラムを通して、RU-178-Positive人口を常に上限値とするための手段を模索し、かれらの中で最もSCP-RU-178-A実例の総数を増やす可能性が高い者を選抜し、[LV3以下向け文書では編集済]ます。
RU地域評議会 # 賛成 反対 棄権 1 • 2 • 3 • 4 • 5 • 6 • 7 8 • ステータス: 承認
Footnotes. Волоровск (Volorovsk)。ロシア評議会が設立した地下都市。「非異常の両親のあいだに生まれた異常性保持児童は、人類の進化の先触れである」との理念をかかげ、かれらの収容および研究を行なうべく建てられた。職員および異常性保持者が居住する。後者には、自身の異常性に伴う責任を学び、それを自覚した上で異常性を適切に行使できるよう、生涯にわたる教育が施される。. братва (bratva)。直訳では兄弟盃を酌み交わした関係の意。ロシアンマフィアを指すスラング。. カナ転写: コーシカ (koshka)。メス猫の意。. 5歳の男児。強力な水理操術 (ウォーター・マニピュレーション・キャパシティ) を有する。. カナ転写: バムバルディロフカ (bombardirovka)。爆撃の意。. カナ転写: ピヤーンストヴァ (p’yanstvo)。酩酊、およびそれに伴う乱痴気の意。. 和訳者注: この基地の名は、キリスト教にとって重要な土地「ベタニア」から取られている。「ベタニア」には種々の逸話が存在するが、中でもラザルスなどの聖人との関係が有名。
また「ベタニア」は現代ロシアとも浅からぬ縁がある。「ベタニア」にはロシア正教会が保有する土地があり、1937年以来女学校によるロシア語などの教育が行われている。. カオス・インサージェンシーの主要構成員と目される人物。PoI-0551に指定。ドイツで活動。財団のインフラ、および欧州の要注意団体に対する諸作戦の詳細文書を標的とし、多数のサイバー攻撃を展開した人物である可能性がある。ただしベタニアベース所属エージェントらが共有する偽名である可能性も指摘されている。. 訳注: Мать-Россия (Mat’-Rossiya)。母なるロシアの意。