SCP-ES-100-EX
評価: +22

アイテム番号: SCP-ES-100-EX

オブジェクトクラス: Euclid Uncontainable(収容不可能)

特別収容プロトコル: SCP-ES-100-EXの影響を受けた全ての対象には、必要に応じ、進行度に対応した記憶処理を施します。長期の暴露は、認知能力に永続的な影響を及ぼす可能性があります。SCP-ES-100-EX現象を提示または伝播する文書、書籍、メモ書き、印刷物およびウェブサイトは、各媒体に応じたプロトコルに従い検閲されます。

今回のオブジェクトクラス再分類によって特別収容プロトコルは必要でなくなりました。古い収容プロトコルは公式文書から削除されます。

説明: SCP-ES-100-EXは[情報災害-除去済]の地理的な類似点によって特定の地図に影響を与える情報災害現象です。これらの場所がSCP-ES-100-EXの発生につながる可能性のある状況を調査するために研究されていますが、満足のいく結果は得られていません。SCP-ES-100-EXの異常性は、印刷物であるかデジタル版であるかに関わらず、何らかの方法で[情報災害-除去済]の地図を見るときに発生します。SCP-ES-100-EXの影響を受けた対象は、他人とコミュニケーションをとるまでは通常通り行動しますが、[情報災害-除去済]を何らかの方法で認識すると、混乱、不快感、および瞬間的な記憶喪失を引き起こします。

地図文書は情報災害ベクターとして機能します。一方で情報災害が人から人へと伝達される可能性は証明されていません。これらの地域の原住民はSCP-ES-100-EXの影響に対してより抵抗力があるように見えますが、彼らは[情報災害-除去済]またはその逆に起源を持つとされている効果を受けます。

分析によれば、地図が印刷されている文書や掲載されているインターネットサイトそのものには異常性はありません。

補遺100.1: 1815年のクリスマス、スペイン海軍所有の船 ████████ ████の船長は、[情報災害-除去済]の海岸付近のカリブ海の海域を巡回していました。しかし、その船は出発して以降、████████の港に着くことはありませんでした。イギリス船がマゼラン海峡で航行していた船を見つけ、乗組員全員の飢餓による死亡が確認されました。 以下のメモが船長の日記で発見されました。

我々はほぼ4ヶ月間航海を続けており、物資は底をついた。乗組員たちは皆絶望しており、私も何をすべきかわからない。何度も何度も地図を見直したが、全ては地図の通りで、我々だけがその通りでないらしい。測定によると[情報災害-除去済]からおよそ10,000km離れているようだ。王の名の下に誓って、こんな場所にどうやってたどり着くことができようか!

できる限り気力を保とうと努力はしている、しかし、すぐに助けが来なければここで死ぬのは分かりきったことだ。仮にそれがイギリスの奴らだったとしても今だけは助けを乞うだろう。

[判読不可能]

星を見たか?私の記憶が正しければ...星の配置は[情報災害-除去済]の海岸で見たのとほとんど変わらないようだ。

[情報災害-除去済]の間、ソビエトの貨物船の指揮官であるユーリ・ヤンコフ大尉は以下の内容を航海日誌に記録しています。この記録はGRUの崩壊後にモスクワの"P"部局事務所から回収されたものです。

重要貨物#1456が紛失。調整を誤った、あるいは航路を外れた。

その船はアメリカ合衆国中央情報局(CIA)のエージェントによって発見され、財団の管理下に移されました。その後、船が航路を外れた原因となった異常性を分析されました。乗組員には記憶処理を行い、共産党政権との間で結ばれた協定に従い、ソビエトに返還されました。財団が国際問題に関与することを避けるため、貨物は確保され、解体されました。

貴方がこのメッセージを受け取る頃には、私は既にサイト-55の管理官を辞任しているでしょう。ストレスの多い立場ではありましたが、この仕事はやりがいのあるものでした。さて、貴方がここまで読んできた文書は不完全なものです。完成されていないのは偶然でも気まぐれでもありません。この世界には存在するべきでないものがあり、これはその一つであるということです。

全てをカタログ化し、全てを調べ上げ、名付けようとしている私たちにとって、私たちが閉じ込め、鍵をかけているモンスターやアーティファクトは全て不自然なもののように思われます。しかし、そうではありません。 それらは雨、太陽や星と同様に自然なものです。貴方が財団に加わった時、これらは正常な世界を破壊し、私たちの文明を石器時代まで送り返すことができると説明されたでしょう。それこそがまさに問題です。世界の現実は私たちの現実ではありません。この惑星は意識的な存在であり、そのように振舞います。

私たちがSCP-ES-100-EXとしてカタログ化した現象は大自然Pachamamaの気まぐれに過ぎません。貴方はそんなのあり得ない、前任者が自分をからかっているのだと思うかも知れません。貴方は、自然とは全てが互いに影響し、調整し合う、調和のエネルギーに過ぎないと思っているでしょうが、そうではありません。 自然は実体であり、力です。

このSCPはキューバと日本の2カ国に影響を与えます。両方の群島は全く似通っていて、パッと見ただけでは混同してしまうかもしれません。何千年もの間、それは事実でした。それが起こるまで、私たちはそれらを混同することなどありませんでした。しかしそれはすべてを変えました。カリブ海のジャパン諸島はキューバの群島と混同されることが増えていきました。私たちにはどうすることもできませんでした。「異常」はそれらの国々について話されること全てに影響を及ぼしました。非常に時間がかかりましたが、私たちはそれが言葉を通して伝えられることに気付きました。この文書に非常に多くの検閲があるのはそのためです。しかし、今それを読んでも、もはや影響を受けるには遅すぎます。

私たちはその起源を見つけることができませんでした。それは説明なく、ただ起こったのです。私たちが人類の「地下室」に保管しているもの全てに論理的な説明はありませんが、目に見える起源があります。しかしこれはそうではありません。幼稚園児から休暇を日本で過ごそうとした一般の労働者まで、全てが変わりました。その時私は理解しました。それは自然であり、世界の法則が変わってしまったのだと。それは大自然の計り知れない力のほんの一例でした。カレンダーをめくって月を変更するかのように、国の名前を変更してしまったのです。目的もなく、ただ私たちの前に立ちふさがるのです。混沌が現実という夢から文明を目覚めさせる前に、O5評議会はその仕事をしました。アンニュイ・プロトコルについては聞いたことがあるでしょう、それは私たちに起こったことです。私は最善を尽くしたと思っています。 何人かの「上司」は、私たちには制御不可能な存在を思い出させるものとしてこの文書が残り続けることを保証してくれました。

これから、貴方はこのような存在を相手に対処しなければなりません。貴方がどのような決断を下すのか私には分かりませんし、興味もありません。ただ、一つだけお願いしたいことがあります。どうかそれを台無しにしないでください。

追伸 昇進おめでとう。

ページリビジョン: 6, 最終更新: 02 Sep 2021 05:58
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