SCP-CN-1613
評価: +18

アイテム番号: SCP-CN-1613

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-CN-1613、SCP-CN-1613-A及びSCP-CN-1613-Bはそれぞれサイト-CN-75の標準人型収容セル#51748、#51752、#51763に収容されています。SCP-CN-1613、SCP-CN-1613-A及びSCP-CN-1613-Bに必要な物品(食料、飲み物、アメニティ等)は自動化システムを通じてのみ提供されなければなりません。また、廃棄物の処理も自動化システムを通じてのみ行われます。SCP-CN-1613の非協力的な態度を鑑み、収容に協力することで得られる見返りは一切提供されません。

2019年1月16日、オブジェクト担当者のヨーグルト博士により、SCP-CN-1613に対して更なる審査を行う提案がサイト-CN-75に提出されました。審査が終わるまで、SCP-CN-1613に関する実験、接触及びインタラクトはすべて禁止されます。

説明: SCP-CN-1613は刃渡り10cmの小型包丁です。素材及び構造に異常はみられません。SCP-CN-1613の異常性の発現条件が未だに明らかになっていないため、現時点で財団はまだSCP-CN-1613の異常性について完全に把握していません。SCP-CN-1613が他の人間個体に攻撃しようとする際に、その異常性が一定の確率で発現します。異常性が発現すると、その場でSCP-CN-1613の攻撃行為を目撃した人類個体は落ち込み、交流の拒否、感情の欠如や倦怠感などの症状を示し、身体から死体のような腐敗臭が持続的に発生します。しかし、財団が行ったほとんどの実験では、このような異常性の発現はみられませんでした。収容されて以来、SCP-CN-1613は一貫して収容に対して非協力的であり、その理由は不明です。

SCP-CN-1613-A及びSCP-CN-1613-Bは、肉体に異常が見られないアジア系男性2名です。SCP-CN-1613-AはかつてSCP-CN-1613の雇用者として今までの間、SCP-CN-1613と長期間にわたって接触してきました。SCP-CN-1613-A及びSCP-CN-1613-Bは現時点でSCP-CN-1613の影響を受けてもなお生存している最後の対象として収容されています。

事後調査の結果、SCP-CN-1613に血縁者は存在しておらず、社会的活動や学歴、職歴及び医療保険の記録も一切確認できませんでした。現時点でSCP-CN-1613の由来に関する唯一の資料では、SCP-CN-1613は生まれて以来ずっとSCP-CN-1613-Aの自宅のキッチンに存在しており、SCP-CN-1613-Aの調理行為に協力していたことが示唆されています。現在、収容チームはSCP-CN-1613のSCP-CN-1613-Aに接触する動機について調査しています。

補遺A: 発見経緯

2019年1月10日午後14:06、広州市海珠区███通りにて殺人事件が発生。SCP-CN-1613と共に外出していたSCP-CN-1613-AがPOI-51246と激しい口論をしていたところ、POI-51246がSCP-CN-1613-Aに殴りかかろうとした際に、SCP-CN-1613がPOI-51246の腹部を攻撃し、POI-51246は即死しました。その場に居合わせたSCP-CN-1613-Bが事件を目撃し、警察に通報。現場に到着した警察官はすぐSCP-CN-1613を逮捕しました。現場調査の間、標準的な証拠品収納袋の容量不足、及び目撃証人となるSCP-CN-1613-A及びSCP-CN-1613-Bの協力拒否などにより、警察は一時的な対策としてSCP-CN-1613-A及びSCP-CN-1613-Bを容量が十分な遺体収納袋に入れ、調査のために警察局に持ち帰りました。

その後、数週間にわたる取り調べの間、地元の警察局に潜入していた財団のエージェントは証拠保管室で悪臭を察知。簡単な調査の結果、悪臭の発生源はSCP-CN-1613-A及びSCP-CN-1613-Bが入っていた2つの大型証拠品収納袋だったと判明し、エージェントは当案件をサイト-CN-75に報告しました。地元の法廷でSCP-CN-1613が殺人罪の判決を言い渡された際に、サイト-CN-75の派遣したフィールドエージェントは警察局の証拠保管室に到着し、SCP-CN-1613の異常性を確認しました。財団は直後に関連情報の隠匿とSCP-CN-1613及びSCP-CN-1613-Aらの収容を実施しました。

補遺B: インタビューログ

実施日: 15/01/2019

質問者: ヨーグルト博士

回答者: SCP-CN-1613


<記録開始>

ヨーグルト博士: おはよう、SCP-CN-1613。

<SCP-CN-1613は応答せず。>

ヨーグルト博士: 君に起きていることについて質問をしたい。数日前と同じ質問をね。

<SCP-CN-1613は応答せず。>

ヨーグルト博士: 我々はSCP-CN-1613-Aの生い立ちと人間関係を全部調べさせてもらった。だが、通常の人間と違った点なんて何一つも見つけられなかった。なぜ、君は例の事件の前にずっとSCP-CN-1613-Aの家に居たんだ?SCP-CN-1613-Aとはどういう関係なのか?

<SCP-CN-1613は応答せず。>

ヨーグルト博士: 彼が他人と口論し殴られそうになった時、君は前に踊り出た。対象の行為を阻止しただけでなく、君はSCP-CN-1613-Aの怒りに呼応したように対象を刺した。君は彼のためなら殺人だってできる。しかも、私には君に感情の変化が一切無いように見える。彼との関係は、さぞ特別なものだろうね。

<SCP-CN-1613は応答せず。>

ヨーグルト博士: だんまりを決め込んでも無駄だ。遅かれ早かれ分かることだからな。君が口を利いてくれるなら手間が省けるが。

<SCP-CN-1613は応答せず。>

ヨーグルト博士: 思うに、SCP-CN-1613-Aの今の状況は、君の異常性によるものだ。君らほどの関係なら、彼が君のせいで苦しむのはきっと負い目を感じているだろう。君のことをはっきりと話してくれれば、我々が君の異常性を解明できるかもしれない。SCP-CN-1613-Aを回復させるのも不可能じゃない。君が本当のことを言ってくれるのならな。

<数分間の沈黙の末、SCP-CN-1613はやはり応答せず。>

ヨーグルト博士: (机を叩く)もういい。なぜそこまで協力を拒む?協力さえしてくれれば、私の権限内でなら、君がほしいものをなんでも提供してもいいぞ。一生こんなところにいる気か?ここ数日間の監禁で、我々の仕事がどんなものか、多少は分かっているはずだ。君が知っていることを白状すれば、ここでのことを全部忘れて、普通の人間として生きていくことだってできる......SCP-CN-1613-Aと一緒にな。考えを改めないか?

<SCP-CN-1613は応答せず。>

ヨーグルト博士: (溜息)すべてのことを話すまで、娯楽用品とその他の権利を回収する。

<数分間の沈黙の末、SCP-CN-1613はやはり応答せず。>

ヨーグルト博士: まあいい……インタビューは終了だ。

<SCP-CN-1613は非協力的だったためインタビューは中止。記録終了>


終了報告書: 今回のインタビューは、SCP-CN-1613収容後の最後のインタビューです。これ以降、ヨーグルト博士の指示により、SCP-CN-1613とのいかなる接触及びいかなる形式の見返りの提供は禁止となりました。

ページリビジョン: 6, 最終更新: 10 Jan 2021 17:27
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