SCP-8935 - 妊娠恐怖症Tokophobia: 処女懐胎The Virgin Birth
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翻訳:
[フレーム]
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翻訳責任者: Yukth Yukth
翻訳年: 2025
著作権者: djkaktus djkaktus
原題: Tokophobia: The Virgin Birth
作成年: 2024
初訳時参照リビジョン: 19
元記事リンク: https://scp-wiki.wikidot.com/scp-8935
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アメリカ合衆国ウェストバージニア州ウッズホウラー近郊に位置するタニー鉱山への侵入点
特別収容プロトコル: 現在、SCP-8935はプロトコルH-1502の適用により収容状態にあります。当該のプロトコルが適切に実行されていることを保証するため、サイト-46から派遣される儀式伝令役は当該地所へ常駐しなければなりません。これらのプロトコルが遵守されない場合、不可避的に収容違反が生じます。
プロトコルH-1502の主要な信仰的教義は以下の通りです。
- いかなる状況においてもタニー鉱山への進入は禁じられる。SCP-8935-A実例を伴わない状態でタニー鉱山の境界線を越える行為は甚だしい地質変動を引き起こし、顕著な場合には鉱山への侵入点が崩壊する恐れがある。鉱山への侵入点は保持されなければならない。
- SCP-8935-Aの潜在的候補者である予備人員をウッズホウラー内で維持するため、当該地所の聖職や行政機関に潜入した財団エージェントは人々の性交渉に関する (とりわけ、生殖可能な人々に対する) 厳格な文化的タブーを維持しなければならない。
- 32歳未満かつ生殖可能な個人はいかなる形式の性交渉であっても許されない。当該のタブーを犯した個人はウッズホウラーから排除され、評価のためにサイトー46へ再収容されたうえで記憶処理と精神の再統合処理が適用される。
- 前述のタブーをより強固なものとするため、課されたタブーを犯してウッズホウラーから排除された人物に対して「近隣のキリスト教区に移送され、肉体的および精神的に厳しい懲罰を介して贖罪を行っている」という旨のカバーストーリーが流布される手筈となる。これまでのところ、移送された人物が誰一人としてウッズホウラーへ帰ることが許可されていないため、当該のカバーストーリーは問題となる性行為への抑止力として十分に機能している。
- SCP-8935-B実例が産まれる日の夜間、SCP-8935-A実例は自らが分娩した-B新生実例をタニー鉱山の入口まで運ばなければならない。財団エージェントには-A実例が鉱山入口に辿り着くまでの補助が許可されるが、境界線を超えて鉱山へ進入することが許可されているのは-A実例のみとなる。
- 内部への進入後、-A実例は境界チャンバー奥側に位置するドアを解錠する。僅かに開かれた状態にドアを維持し、-B実例をドアの前に寝かせて置かなければならない。その後、-A実例は即座に境界チャンバーがら退出し、鉱山入口に戻る必要がある。-B実例を求める叫び声が発生した場合、-A実例はチャンバー内のドアを施錠し直さなければならない。ここまでの実行を以て、-A実例はウッズホウラーへの帰還が許可される。
何らかの形で当該プロトコルが中断された場合、完全な収容違反を防ぐためにSCP-8935-B実例の代替個体の生成が認められます。この代替プロトコルはドキュメント8935.H1502.補遺-1 (サイト-46のファイルサーバーに配置) に記載されており、非異常のヒト新生個体を確保したうえでSCP-8935-Bの形態・質感・臭気・発声を模倣するように改変を施す手順が含まれます。この手順の実行は、代替プロトコルの特定要件に精通しており、かつ、精神的・情緒的安定状態にあるかの詳細な調査を受けた訓練済みの財団エージェントにのみ許可されます。職務完遂後のエージェントにはクラスM記憶処理剤の使用が許可されます。
プロトコルH-1502または代替プロトコルが定められた時間猶予内で適切に実行されない場合、SCP-8935-Cが収容違反します。現時点でSCP-8935-Cを再収容する方法は明らかとなっていません。当該実例はいかなる物理的損傷や拘束状態を受け付けず、視認した人命へ危害を加えます。収容違反は144時間続き、その後にSCP-8935-Cは自らの意思でタニー鉱山へ戻ります。
収容違反により、タニー鉱山から約100km圏内の全ての人命 (ウッズホウラーの町自身を除く) が危険に曝されます。圏内の住居開発を抑制する取り組みを介して近隣の集落群を財団エージェントが排除することで当座の危険性は軽減されていますが、ウェストバージニア州モーガンタウン近郊に位置する人口集中地域は依然として危機的な状況にあります。
説明: SCP-8935は、アメリカ合衆国ウェストバージニア州ウッズホウラー近郊に位置するタニー鉱山内部に存在する敵対的な異常実体1体、およびにそれに伴う周期的儀式活動の影響を受けた特定の個人複数を包括する呼称です。
SCP-8935-Aは、生殖能力を有しており、かつ生涯でいかなる性交渉も経験したことのない個人であり、儀式活動の開始と同時にヒトには起こりえない単為生殖を突発的に経験します。当該個人は常にウェストバージニア州ウッズホウラーの住民から発現し、慣例的には妊孕力を有する16〜32歳の個人1名が該当します。この年齢範囲外の人間に発現する前例は滅多になく、範囲外の発現は適格な候補者が存在しない場合にのみ限られます。通常の月経周期とは異なるタイミングで発生する異常な膣分泌物により、SCP-8935-A実例は儀式の対象であることを自覚します。当該の膣分泌物は儀式活動の開始を示唆します。
その後に続く妊娠期間はヒトの妊娠期間に比べて短縮されているのが典型的です。記録では、最長が23週間、最短が17週間、平均は21週間です。妊娠中のSCP-8935-A実例は種々の異常な症状を呈し、鮮明な夢または幻覚・正常なヒトの妊娠から逸脱する過度の身体的負担・電気照明への嫌悪感・止めどなく増大し続ける分娩恐怖症などが症状に該当します。また、前述の恐怖症を理由に、胎内で成長するSCP-8935-B実例を排除すべく、被影響者の多くが自身の手で腹部を切開する試みに執着します。
SCP-8935-A実例の大半は過度の負傷を被ることなくSCP-8935-B実例の妊娠と分娩が可能ですが、苦痛を伴うその過程により実例のほぼ全てが甚だしい心的外傷を抱えます。当該の心的外傷は、より綿密な記憶処理療法で一定の緩和効果が得られる可能性があります。しかい、当該の治療法はしばしば (とりわけ、SCP-8935-A実例を複数回経験した個人に対して顕著に) 何らかの恒久的損傷をもたらします。また、繰り返しSCP-8935-Aを経験した個人は、より壊滅的な肉体的損傷を被る恐れがあり、多くの場合で身体的障害が残ります。SCP-8935-A実例は、SCP-8935の儀式の対象となった結果として即座に不妊状態へ陥るわけではありませんが、ウッズホウラー外部でSCP-8935-Bの模倣体が誕生する可能性を無くすため、繰り返しSCP-8935-A実例を経験した個人は32歳を迎えると同時に子宮の摘出措置を施されるのが財団の指針とされています。
SCP-8935-Bは、SCP-8935-A実例の胎内で発生する儀式的なヒトの単為生殖による産物です。SCP-8935-Bは生物学的にはヒトであり、ヒトのDNAを有し、非異常のヒト新生個体と大雑把には身体的な相似性を持ちます。にもかかわらず、SCP-8935-Bは様々な重度の身体的異常を伴って誕生するのが典型的であり、その多くはヒトにとって致命的なものとされています。身体的異常には以下が含まれます。
- 顔面・腕・脚・咽喉内部・眼球内部に毛髪や指が過剰に発生する
- 脊柱から多関節の付属肢が追加的に形成される
- 体重の大部分を占めるほど、生命維持に不利に働く程度に巨大化した異常な舌が複数枚発生する
- 目・口・鼻・耳・生殖器を欠落しているか、またはいずれの器官も過剰に形成される
- 首の付け根から薄い膜状の翼が発生する
- 胴体下部末端まで達する口を有する
SCP-8935-Bは敵対的ではなく、奇形を有しているにもかかわらず正常なヒト乳児と同様の行動を取ります。発声が可能な場合においては泣き声をあげますが、この声は特に周囲のヒトに対して心的作用をもたらすことが多く、あらゆる適切な手段を講じて過剰な曝露を避けなければなりません。
SCP-8935-B実例の異常な身体的特徴に少なからず起因して、分娩するSCP-8935-Aは往々にして外傷を被ります。1992年のブレンダ・シェリル・ライツ事象以降、SCP-8935-A・-B双方の過剰な身体的損傷を抑止するため、分娩は帝王切開により行われるのが財団の指針とされています。しかし、この帝王切開により、SCP-8935-A実例が分娩したSCP-8935-B新生実例をタニー鉱山へ運ぶ責務を果たすのが些か困難になっています。
SCP-8935-Cは、タニー鉱山内部に存在する1体の敵対的な人型実体です。SCP-8935-Cは3年おきの6回目の新月の夜に活動周期に入ります。儀式的な妊娠が絶えず継続されている限り、SCP-8935-Bが分娩される日の夜までSCP-8935-Cは半休眠状態を維持します。
発見: SCP-8935の存在が財団の注意を引いたのは、1930年代初頭に地元ニュースメディアの大見出しを飾った一連の暴力的な殺人事件によってでした。ジョン・ミラー(54歳)、およびにその2人の息子トーマス・ウェルズ・ミラー(24歳)とダニエル・ダニー・シャーマン・ミラー(17歳)の3人が、自宅内で内臓を抉り抜かれた状態で発見されました。ミラー氏の農場はウッズホウラーとモーガンタウンのほぼ中間に位置し、遺体が発見されたのは殺害されてからおおよそ4日後と推定されています。
以下は、当該の殺人事件を詳述したモーガンタウン・ドミニオン・ニュース紙面からの抜粋です。
1934年10月12日 ─ 三度のおぞましい殺人に引き裂かれる静かな農場
文責 ハロルド・ゲインズ特派員
ウェストバージニア州 モーガンタウン ─ 今朝未明、この町はずれに位置する辺鄙な農場で、身の毛もよだつ犯罪小説に書かれるよりもおぞましい惨状が発見された。父親とその息子2人、3人分の遺体である。「モノンガリア郡で過去見たことないほどの最も残忍な犯行」と、ポール・マロリー保安官に述べられた事件の解明に捜査当局は苦心している。
ジョン・ミラー(54歳)とその息子であるトーマス(24歳)とダニエル(17歳)が、ミラー氏の所有する質素な農家内部より無残な姿で発見された。遺体に残された傷痕は「説明し難い」と捜査官により形容されている。一室のみの家屋の床一面が血で汚されており、深部に至る裂傷が遺体には確認された。担当検死官曰く、この傷痕はこれまでに担当したどの事案にも似つかぬ有り様だという。
「オオカミの歯牙でズタズタに裂かれた家畜よりも惨たらしい。」マロリー保安官はツバ広帽の下の顔を蒼ざめさせながら記者団に語った。「まるで、ナイフではなく鈎爪でやられたようだ。」
近隣住民は事件当日の夜分遅くに不審な音を聞いたと述べている。「遠吠え」「何かを引っかく音」「喧しいドスドス音」など、その音は様々に述べられたが、いずれもミラー氏が野生動物を相手取って対処しているだけと思われていた。その週の日曜礼拝に3人が顔を見せす、そこに至って事態を把握しようと思いたった最初の人物が現れた。地方説教師を務めるクレメンス牧師がミラー一家の様子を確認すべく訪問し、おぞましい発見がもたらされたのだ。
「ドアは蝶番から完全に吹き飛ばされて、窓は内側から粉々にされていました。」声を震わせながらクレメンス牧師が物語ってくれた。「何者かが、いや "何か" がでしょうか、それはやってきて、家に入ってくるや否や憐れむべき若者たちを引き裂いたのです、サイクロンのように。」
さらに謎を深めるのは、原型を留めず破壊されたドアの他には侵入の形跡が存在せず、また、先日の雨により泥道がぬかるんでいたにもかかわらず家屋から去る足跡も一切残されていないことだ。家屋を囲む森の捜索でも手掛かりは発見されず、犯人追跡のために投入された捜査犬たちが農場の敷地に入ることを拒んでいる。
現地警察に潜入していた財団エージェントは不可解な殺人事件の通知を受け、その後の捜査に参加することとなりました。捜査の過程で、エージェント・エリオット・クリステンソンはジョセフ・ホール(42歳)と名乗る人物からの接触を受けました。殺人事件を招いたものについて知る旨をホールは主張し、それを今後を抑止するための協力を要請してきました。ホールはマウント・シロアム・バプテスト教会のメンバーであるホールはエージェント・クリステンソン含む財団エージェント4人をウッズホウラーという名称の人里離れたコミュニティまで案内しました。この最初の接触において財団はマラキア・ウォーターズ牧師と対面しました。当該人物は財団が現在承認しているSCP-8935収容プロトコルの多くを当時考案した旨を述べていました。
以下はウォーターズ牧師との最初の対面内容の転写です。
補遺8935.1: マラキア・ウォーターズ牧師へのインタビュー
エージェント・クリステンソン: では、あなたが言うには動物の仕業ではないと?
ウォーターズ牧師: えぇ、断じて獣によるものではございません。かの方々を殺めたものはこの地上を闊歩するどの獣よりも遥かに穢らわしいのです。あのようなことを仕出かすのは邪悪なものであり、残忍な手が糸を引いたのです。あれは、ある女による、かの山に棲まう魔女によるものです。その両手足はあまりに長く、その身の丈はどの男よりも高く、その膂力もまたどの男よりも強い。その髪は洗い清められておらず悪臭を漂わせている。その両目は穿たれた穴であり、その口は虚ろに開かれた洞窟である。その動きは得体の知れぬ静寂を携えながら身も竦むほどに素早い。かの哀れな若人たちに残された印… あぁ、あれを私は見たことがあるのです。あれは "女" の仕業です。
エージェント・クリステンソン: あんなことが可能な女性はいやしないでしょう。いや、男でもありえません。ジョン・ミラーは雄牛のように大きな男であって、それでいて正中線で縦に真っ二つとされていました。
ウォーターズ牧師: かの若人たちとその父親を引き裂いたものは私たちとは似ても似つかわぬものなのです。かの山々には長きに渡って眠りについていた超常的な力があるのです。悪魔は人の世界にその魔の手を伸ばします、ブラザー・エリオット。しかし、かの山の遥か奥底には魔王をも凌ぐ邪悪が棲まうのです。
エージェント・クリステンソン: 冒涜的なことを口走っているように思えますが。
ウォーターズ牧師: もしも私と同じものを目にしたら、神への冒涜などという、そのような些末な文句すら口に出そうと思わぬでしょう。神は偉大であり、神は全能であり、神は守護なさる。ですが、かの山々の根に至る深みまでは神の御目も届かぬのか、または… 御目を向けたくもないのやもしれません。お分かりでしょう、あの底に在るものは… えぇ、私たちとは全く違いますので。分かりませんか?貴方や私や、あるいは地上を闊歩する何者とも異なる。あれは頭で理解するのも概して為しえ難く、目にしただけで十分に人の心を狂気に走らせるものです。主なる御神と悪魔とは人の心を巡って争われますが、あの底にあるものは… えぇ、まるで人と異なるものなのです。故に神も悪魔もあれには関わろうとしないと、そう私には思われるのです。
エージェント・クリステンソン: それが、先ほどあなたの仰った女性とどう関係するのです?
ウォーターズ牧師: 聞くところによれば、彼女もかつては私たちと同じだったのだと。彼女が何処から来たのか、またどのようにして今の様になったのか、もはや誰一人として知る者はおりません。ですが、言い伝えが残っております。私たちがまだ赤子であった頃からこの山々の谷間で囁かれてきたお話です。彼女は過ちを犯された、ただの娘であったのだと、ばあ様がよく言って聞かせてくれたものです。そして彼女は汚されたのだとも、それも本来であれば彼女を守って然るべき誰かに、それは兄かそれとも父親だったのか。やがて身籠り子を産みましたが、その形は畸しいものでした。さもあらん、この類いではよく耳にする話ではありませんか。ですが、かの非情を彼女に働いた者はそのことを知られることを快く思わなかったようです。赤子は彼女の手から奪い上げられ、かの鉱山の奥底に投げ棄てられました。彼女自身も打ち据えられ、命を絶たれんとされました。それで、彼女は赤子の後を追い、鉱山の中へ向かったのです。岩々の隙間に滑り込み、堕ちていきます。下へ、下へ、さらに下へ。瘴気の立ち込める世界の奥底へと。彼女は赤子の代わりに見つけたのです… あの鉱山の底に棲まう何かを。どのような条件の取り決めが彼女とそれとの間に交わされたのか、そも、取り決め自体がなされたかどうかすらも私には知る由がありません。ですが、彼女は戻ってきた、それも変わり果てた姿で。それで今では "女" とだけ呼ばれているのだと。少なくともここ4世代に渡って語られてきた話です。それ以前のことは私には分かりません。
エージェント・クリステンソン: その化け物は今どこに?
ウォーターズ牧師: 彼女が何処にいるのか、それは分かりません。ただ、何処かにはいて、自らの赤子を探し彷徨っている。天国の頂の光にも地獄の底の炎にも彼女を戻すには及ばぬのです。受けた仕打ちへの報い、その全てが惨たらしく彼女の手で果たされるまでは。ですが、やがてそれらは成し遂げられ、彼女はここウッズホウラーへ帰ってくるでしょう。焼け落ちた古い教会の跡を通り、埃にまみれた道を登り、タニー鉱山へ。再び赤子を求める時が来るまでは、そこが彼女の居場所なのです。そこが物語に綴られた彼女の堕ちた場所なのです。突き落とされた絶望のどん底、そこで彼女は鉱山の最奥の扉を見つけ、鉱脈がどれほどに深く続いているかを悟ったのです。
エージェント・クリステンソン: それで、赤ん坊は?
ウォーターズ牧師: それこそ、私たちがウッズホウラーから出向き、貴方がたをお呼びした理由です。赤子は… えぇ、供さねばならぬのです。幾つか難儀しておりまして、娘たちが逃げようとしていて。自らの胎で育つあれに怯えています。理解せしめんと試みました、あの娘たちの咎ではないことを、であれば永遠に続くわけではないことを、ですがそれは遂げ難く…
(一瞬の間)
ウォーターズ牧師: 前回は小さな娘でした。エリー・メイ・サーマンは台所のテーブルにやっと手が届くほどの背でした。幼若すぎると私たちはそう思いましたし、事実、それは正しかったのですが、とにかく "女" はあの娘を選んだ。あの娘は怖がっていて、それを和らげるべく私たちはできる限りのことを施しました。しかし、あの娘は小さすぎた、それ故に赤子は生まれもしなかった。"女" は山を下り出でて、あの可哀相な娘の元へ… 主イエスよ、どうか、かの娘の御魂をお救いください。あの魔女には情けのひとかけらも残されていません。あの娘は引き裂かれました、まるで土を掘るかのように。皮と肉と砕けた骨と、可哀相な娘の叫び声と、それと…
(一瞬の間)
ウォーターズ牧師: 今回はデイジー・ムーアでした。私たちは安堵しました。あの娘は出産できる年齢で、体も強かったので。どの娘にとっても決して容易いことではありません、それでも今回は困難なく遂げられるやもと、そう思われたのです。ですが、あの娘は恐れ慄いたのでしょう。エリー・メイに起きたことを知り、そして逃げ出した。外部の何者かの助けを得たのかもしれません、しれませんが、そんなことはどうでもよい。あの娘を探して方々を捜索しましたが見つけることはできず、そして4日前の晩に "女" が山から出で来て、自らの赤子がそこへいないことに気が付いた。私たちは圧伏を試みましたが、それは叶いませんでした。彼女は金属も火焔もものとせず、あたかも彼女が存在しないかのように通り抜けていく。彼女の方を見遣ると… その視線を受けた、それだけで30歳は老けていく男たちを目にしましたし、あの喉を通って発せられる声は神の創造物のものとは思えません。あれは忌まわしい存在です。
エージェント・クリステンソン: 私たちに何をしろと言うのでしょう?
ウォーターズ牧師: 私は老い、町の皆からは軟弱になったと思われている。事実、やり遂げる力が残されているかどうか、もう私にも分からぬのです。"女" が赤子を見つけられぬ度に、より多くの命が失われていく。"女" がエリー・メイの元に訪れた際、私もその部屋にいたのです、そこで目にしました… 今、私は乞い願っています、人の子の死する折には昏きことを。その死の後に何も齎されぬことを。あの瞬間をこれ以上思い起こすことなど、どうしても耐えられぬのです。私は、私の代わりを求めています、私以上にウッズホウラーの手綱を堅く握れる人を。さしてあの娘たちを顧みない人をです。
補遺8935.2: [姓名削除済] の分娩後剖検記録
以下は、1937年にウッズホウラーへ配備された財団医療スタッフが実施した、分娩中に死亡したSCP-8935-A実例の剖検記録です。剖検対象が終了しているにもかかわらず、SCP-8935-B実例はそれ単体で (終了済みのSCP-8935-A実例を伴って) タニー鉱山内に置かれ、プロトコルH-1502は完遂されました。
剖検報告
剖検対象: 女性、[年齢削除済]
案件番号: 67-1034
剖検日: 1937年10月20日
検視官: ジェラルド・F・ミード博士
I. 検案
剖検対象は [年齢削除済]、白色人種、女性、身長5フィート4インチ、体重128ポンド。栄養状態は良好であり、栄養ネグレクト並びに栄養失調の兆候なし。後背には死斑が認められ、これは死亡時に仰臥位であったことと符合する。死後硬直は完全に進行しており、本剖検の10〜12時間前に死亡したと推定される。
腹部は著しく膨隆しており、これは妊娠満期の状態と一致する。膣部および会陰部には広範に渡る裂傷が認められ、後方へと広がり肛門括約筋にまでこれは及んでいる。また両大腿内側に追加の裂傷と重度の打撲傷が確認される。これは分娩時に重度の外傷が生じたことを示唆するものであり、胎児の体サイズや胎位に起因すると推測される。両手の爪は損傷しており、爪下には組織断片が付着している。これは剖検対象が自力での分娩を試みた可能性を示唆する。
加えて、両手首および前腕部にも挫傷が認められる。外的な加害行為や違反行為の兆候は一切存在せず、これらの外傷は分娩過程に直接的に起因するものと考えられる。
II. 剖検
頭蓋腔および胸腔:
脳は特記すべき異常は認められず、脳出血、外傷性脳損傷、脳腫脹の所見も見られない。心臓は平均的サイズ (10オンス) で構造的異常は確認されない。両肺は中等度の鬱血およびに浮腫を呈しており、これは分娩時の陣痛による消耗または窒息の結果と推測される。肺血栓塞栓症は認められない。
腹腔:
子宮は下部子宮分節に沿って破裂しており、およそ7インチに渡る裂け目が不規則に発生している。腹腔内に大量出血 (約1,500mL) が認められる。子宮感染や胎盤剥離の徴候は見られない。裂傷部に沿うように鋸歯状の胎膜片が付着しており、分娩中に子宮破裂が生じたことを示唆している。
胎盤は依然として一部が遺留している。また奇形を呈しており、異常な多葉性構造が観察される。
骨盤腔:
恥骨結合および仙骨に渡って骨折した形跡が認められ、これは分娩の最終段階で受傷したものと思われる。完全に組織が剥離した重度の外傷が膣管の数カ所に存在する。これら外傷の性質から、胎児の異常な体サイズないし胎位に起因する極度の機械的応力が分娩時に発生したことが示唆される。
III. 新生児 (乳幼児被験体)
乳児は重度の先天的異常が顕著に認められる。身長は25インチ、推定体重は19ポンド、頭蓋部が不釣り合いに成長している。骨質の突起が2つ、こめかみに沿って頭蓋骨から発生しており、これは原始的な角に類似する。肥厚した皮膚は鞣した革のような触感であり、両腕、両脚、後背部からは粗い鱗がまばらに発生している。
手足の指は異常に細長く、鋭利な鉤爪様の爪が形成されている。新生児の顎部には完全に発達した切歯と犬歯が全て揃っており、新生児としては極めて非定型的である。臍帯は胎内で切断されたようで、噛み切られた痕跡が認められる。
乳幼児の胸腔には膜性の小さな嚢が1つ付属しており、内部には不詳の組織が含まれている。バニシング・ツインの残余体の可能性が挙げられる。
特筆すべきは、新生児は生きた状態で娩出され、母体死亡後もその状態を維持していた。
IV. 死因
主な死因は子宮破裂による大量出血である。寄与因子として、胎児の異常な体サイズと胎位に起因する分娩時の重度の機械的外傷が挙げられる。骨盤の骨折に加えて会陰部全体に渡る裂傷から、分娩が閉塞的かつ顕著に外傷性の高いものであったことが示される。長時間の陣痛による疲労も剖検対象の死亡に寄与した可能性が挙げられる。
V. 結論
剖検対象の死因は分娩合併症、とりわけ子宮破裂と出血性ショックによるものである。新生児の異常な形態が分娩時の困難に大きく影響した。外傷範囲は甚だしく並外れたものであるが、外傷自体は自然分娩の過程で生じるものとして妥当なものであった。
署名:
ジェラルド・F・ミード博士
検死官
補遺8935.3: 倫理委員会より通達
SCP財団 倫理委員会
1937年11月17日
To: ベンジャミン・クラーク博士 (SCP-8935担当官)
Subject: 特殊オペレーションの認可 – SCP-8935 / アメリカ合衆国 ウィスコンシン州 ウッズホウラー
親愛なるクラーク博士
広汎な検討の結果、倫理委員会はアメリカ合衆国ウェストバージニア州ウッズホウラーの若年女性集団を対象としたプロトコルH-1502の実施を承認する結論に至りました。予定される介入に付帯する憫然たる性質と併発する害悪について、我々も遺憾の意を禁じ得ません。しかしながら、貴方の提義書内で概説された実施要項の範疇において、これらの措置は正当化されて然ると倫理委員会に判断されました。
これら対策への承認は、前述された異常実体の収容に効果を発揮しうるという了解に基きます。対象とされる各個人には疎ましい結果が齎されることとなるでしょうが、より広範な集団に対する長期的利益は局所的弊害に勝ると確信しています。貴方に述べられていたように、集団の幸福は個々の倫理的懸念に優先されるという我々の使命と本プロジェクトの方針は合致しています。
影響下の集団に露見する機会を最小限に抑えるため、全てのオペレーションは可能な限り秘匿された状態で実行されなければなりません。規定の通り、介入の対象となる女性集団に対して、必要最小限の強制力を行使して反抗を避けなければなりません。身体的または心理的な苦痛など、ある種の結果について避け難いことを倫理委員会は承知しています。しかしながら、振るわれる強制力が不要に激化する事態はプロトコル違反と見なされ、厳正な再審査の対象とされます。
当該状況下において、適切な水準のプロフェッショナリズムと慎重さを以て、貴方自身と貴方のチームの手でオペレーションが遂行されるだろうことを期待しています。本プロジェクトの各フェーズにおける全工程を網羅的に文書化し、監督組織による責任追跡と整合性担保が可能な状態を維持してください。不測の事態が発生した場合、可及的速やかに現地担当の倫理委員会監視役まで連絡し、追加となる対応策を仰いでください。
承認について倫理委員会は快く思いませんが、概説された措置の必要性を支持します。これらのオペレーションで齎される不幸な結果は容認し難くも、本プロジェクトの大義を達成するうえで避け難い一歩であると認識しています。
最後に、必要に応じてチーム内で分配できるよう、追加の記憶処理剤を配備しました。これらの使用に関しては慎重になる必要はありません。なお、物的配分は拡張されましたが、人的配分は以前と変わりありません。
弛まずに万全の注意を以て任務にあたり、貴方がたの尽力が公益に資する知見の一端として意義深いものとなることを心より願っております。
敬具
チャールズ・M・アバナシー博士
特別収容プロジェクト 倫理委員会伝令役
補遺8935.4: 対象インタビュー
以下は、ハディ・ウォルターズ (19歳、ウェストバージニア州ウッズホウラー居住) へのインタビュー記録です。インタビュー実施時点、ウォルターズはSCP-8935-A実例としてのサイクルを終えたばかりであり、期間中の対象は重度の精神的苦痛・興奮状態・自死念慮を訴えていました。サイクルが終了する前に、(SCP-8935-Aである) ウォルターズは、プロトコルH-1502と当該地所のタブーに逆らってウッズホウラーからの逃走を3度試みました。ウッズホウラー内の分娩可能集団における従順性維持の観点から当該のプロトコルは効力を有していた点を踏まえ、ウォルターズの抵抗は明確なアノマリーの1つと見なされました。直近のSCP-8935サイクルが終了した時点でウォルターズは近隣のキリスト教区で再拘留され、地元の聖職者の一員を装ったフランクリン・マドセン博士によるインタビューが行われました。
ハディ・ウォルターズ、前回のSCP-8935-A実例
マドセン博士: ハディ。正直に言ってしまえば、こちらで貴女と面していることに失望しています。貴女が先日起こした事態は全くもって認めかねるものですよ。主よ、貴方の御心を踏み外した者を忌み嫌いなさるか、貴方の御心は喚声ホウラーのさなかで伝え聞こえなさる。 ハディ、貴女はそれに異議を持つのですか?
沈黙
マドセン博士: どうしました?何か言い分はないのですか?貴女がしたことは憂慮すべきことなのですよ。そのせいで、ブラザー・ジェラルドは必要に迫られ—
ウォルターズ: お願いします。お願いだから止めてください。
マドセン博士: 何です?
ウォルターズ: お願いです。マドセン神父。後生ですから、どうか赦してください。こんなの続けるなんて無理です。
マドセン博士: ハディ、主の御意思は瞭然です、主は—
ウォルターズ: 無理だって— もう無理なんです。あんなのをまた私の中に宿すなんて出来ません。
マドセン博士: 主は、悪に抗い退ける奉仕を我々に求めておられる—
ウォルターズ: イヤ、イヤです。無理なんです。もう何もかも無いんです。私以上に課せられてる娘はいないのに、こんなの不公平です。マドセン神父、私、3回目です。初めの時はまだ13歳にもなってなかったんです。どうやっても無理で—
マドセン博士: このような屈服は忌むべき—
ウォルターズ: 私に触らないで!3回です!主の目から見て、どうしてこれが善徳であるのですか?どこが公正で道理あることなのですか?貴方はアレがどんなものか分かってない。自分の内側でアレが大きくなっていくのも味わったことないくせに。アレの声が聞こえてくるって貴方は知らないでしょう。お腹が膨れて少しずつ大きくなる、その度にアレが喋り始めるんです。でも、貴方や私が喋るのとは似ても似つかわない、やかましくけたたましく身の毛もよだつ声でさえずるんです。痛いんです、神様、酷く痛いんです。夜中に目覚めてベッドシーツに血が付いているのを見て、それで遂に体がアレを放棄したんだと祈る。でも、それは体を内側から食い荒らされてる、ただそれだけ。お願いですから、神様、どうか死なせてください。自分でしますから。これ以上は無理なんです。
マドセン博士: ハディ、貴女は—
ウォルターズ: 絶対に、もう無理です。そう言ってるのに、どうして分かってくれないの?あの恐ろしいものが自分の中で大きくなっていく、何が出てくるのかを分かっていて心の底から恐怖が湧いてくる、でも、何が最悪か分かりますか?通る道を傷つけながらようやく出てきて、私を引き裂きながら悲鳴と泣き叫びと金切り声を上げて、それを見下ろして、仰向けにひっくり返された虫みたいに不快に手足を振り回してのたうち回っていて、それなのに愛おしく感じられるんです。為す術もなく、他の何よりもアレに愛情を感じてしまう。身の毛もよだつ不快極まりないものなのに。なのに、アレをくるみ隠して、なんの憂いもない、全てが無事なところへ抱き抱えていくことだけを求めているのに、なのに、次にやらなきゃいけないのはあの山を登って、それで… 彼女に手放さなければいけない… マドセン神父、あの目を覗き込んだことは?
マドセン博士: (一瞬の間) いえ、ありません。
沈黙
ウォルターズ: 解放してください、お願いですから。もう一度なんてできません。
備考: SCP-8935-B実例の受胎適性を有しているため、ウォルターズは4週間を財団の管理下に置かれ、今後の受胎サイクルにおける順応性を高めるために広範に渡る記憶処理剤措置を受けた。
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