アイテム番号: SCP-861
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-861はメインサイトから南西370mに位置するセクター-135-861に収容されています。セクター-135-861担当の職員はすべて、移動前にプロトコル-ナルテックス-861に従って浄化されます。これには財団標準服従性検査(SCE-V.4)で83点以上を示し、LR分類を伴います:個性分析療法(PAR-V.5)のタイプ-Hです。更に職員は████・チャンシー博士が考案した2件の性格試験で審査されることになっています。セキュリティクリアランスにかかわらずナルテックス承認なしで現場に入ることは許されていません。SCP-861-A実験で承認された者を除いて、Dクラスが現場に入ることは許されていません。
×ばつ8mのコンクリート製の地下保管室に保管されています。職員はSCP-861と直接接触してはいけません。職員はSCP-861の周囲40mに侵入しないよう配慮することになっており、唯一実験または回収の時のみ侵入できる可能性があります。どんな理由であれこの範囲に侵入したLevel3以下の職員はクラスA記憶処置を施されることになっています。
クワイア・イベントの間は収容室は即時に開放され、イベントの完了を促進するため刺激を与える対象は抑制されなければなりません。この結果生じる実体は処分されることになっています(詳細は文書-ネーブ-861参照)。イベント後、職員は電気吸引管でSCP-861を箱に戻すことになっています。Level4以上の職員のみが処分と回収に従事することができます。
説明: SCP-861は一見水に似ていて温度は27°Cで一定、およそ1170Lの大量の液体です。どの程度であれ物体を中心の塊から強制的に離すと消え始め、SCP-861はその損失を置き換える同質量の新しい物体を生成します。SCP-861は連続的に色が可変な、通常紫か藍色の炎を発し、この炎からは熱は検知されず、接触しても危険ではありません。この塊は未知の方法で移動することができ、観測された中では最高時速47kmの速さでどんな表面も登ることができます。SCP-861は、存在を確認しさえすれば、50m以内の距離であればヒトが存在する方向に向かって移動します。妨げられた場合、SCP-861は障害が圧力で破壊されるまで質量を増加させます(その後すぐにSCP-861は通常の大きさへ戻ります)。
SCP-861の半径およそ30m範囲内の人間は連続的な発声と未知の言語による歌を報告します。この現象の物理的な音声要素は検知されませんでした。被験者は性別は分からないがなんとなく人間の声だと報告します。歌の音声を完全に複写して文書化すると、およそ7分45秒の長さになりました。
SCP-861に晒された被験者は歌詞を断片的に理解したと主張しますが、その言語について全く知らないと答えます。被験者の間で主張する歌声の数と、構成は幅広く変化します。███実験の編集により被験者の特出した謙遜と歌の理解力に相互関係がある可能性が示されました。これらの被験者の場合だと89%と高い理解力が示され、歌の██.██%が解読されました(詳細は文書-トランセプト-861参照)。
SCP-861は以下クワイア・イベントと記す特定の対象に対して反応を示します。この対象は傲慢または虚栄心のある(一見歌を理解するための性格とは正反対)性格をしています。このエリアのデータは制限されていて(SCP-861の敵意のため)、クワイア・イベントを起こすことのできる対象は実体の歌を一切理解できないと主張します。クワイア・イベントの"傲慢閾値"は一切判明していませんが、敏感に反応するように見えます:財団標準服従性検査で高得点を出した対象の74%が反応を引き起こしています。
クワイア・イベントはSCP-861が対象へと向かって進み、様々な開口部を侵入部として使い自らを中に強制的に入れることで成ります。対象を処分してもSCP-861の反応またはイベントの完了を防ぐことができないことは注意してください。一度完了すると[データ削除済]様々な形態をSCP-861-Aとします。観察されている形態は以下の通りです:
- 細長い腕(2.7m)がある人形のような実体、発育不全な脚の先端は"つる状"で、細長い首(1.8m)と推測される部位がある。
- 蛇のような群体、それぞれ長さが50cm。それぞれ人間の幼児のような頭部を持つ。
- 人型の兵士、おそらくは4世紀または5世紀頃のアナトリアが起源。
- [データ削除済]異次元が起源。実体を破壊した結果、セクター-135-861の15%が壊滅し、破壊の45時間後に悪変する異空間を生成。
形状に関わらず、SCP-861-Aは休止状態と同じような炎を発しますが、色は白色か金色です。実体は周囲にいる人間に対してこの炎を噴出しようとします。接触すると、対象は炎に包まれ完全に反応が無くなりますが、物理的に可能な限り目を閉じたまま立ち続けます。しかし、SCP-861の通常の炎と違い、対象は2〜3時間に渡って燃え続けます。異なる音調ですが、炎は人間の有機部位を燃やしてSCP-861が休止状態の時の'歌'を再生します(どうやって発声しているかは不明)。人間にまで届かなければ、SCP-861-Aの炎は直ぐに消え、また人間以外の物質には着火しません。
SCP-861-Aが処分されるとその身体からSCP-861が滲み出て、休止状態へと戻ります。
補遺[861-001]:
以下はSCP-861の歌の翻訳からの抜粋です。
三本の輪は未だ完全に一つ、
我等は輪に仕える車輪、
炎は生まれる、侍者を生むためだけに、
それでも正義は我等の価値以上のものなのだ
SCP-861の起源と[編集済]の█████クラスには繋がりがあるという仮説が提案され、クワイア・イベント██と██、メッセージ-861-█(下記参照)がこれを支持しています。しかし、現在のプロトコルのままでは収容部隊に必要なSCP-861のアブラハム特性の情報が不十分だと考えられました。このため、SCP-861-A実体の処分(プロトコル-861-ネーブ)に関する神学的手順はセクター-135-861のLevel4警備に指定されました。
██/██/19██と██/██/20██、更に2体(現在、SCP-861-█、SCP-861-█と指定)のSCP-861の特徴に似た実体がそれぞれイタリアの████とブラジルの█████で発見されました。それぞれSCP-861と同じ方法でサイト-███とサイト-███に収容されました。これらの実体の出現はSCP-861の歌にあるXK-███の予知と関連があります。Level3以下の職員に対してはSCP-861は1体のみだと思わせるために誤った指示が与えられています。
██/██20██、2:34AM、前哨地-███からの発信を受信しました。発信は1分36秒続き、ラテン語を話す女性の声でした。前哨地-███はセクター-135-861、サイト-███、サイト-███から同時に受信されていたが、このようなメッセージを送ったという証拠は発見されませんでした。以下はメッセージ-861-█の翻訳の写しです:
誇りは燃えぬ、荒れ狂わぬ、何故なら我等は命じられたのだから。誇り、彼等は盲目だが、彼等よりも燦々と輝く無限の光を覗くことを拒否する。我等は光の器、そして見ることが出来ぬ者達の為に、我等は彼等を感じさせる。罪無き者が誇り高い者の怒りで死ぬことは望まぬが、罪の痛みでは目を開くことは無い。君等は我等を手に入れる、何故なら我等は許したのだから、そして我等は待つ、何故なら望んだのだから。しかし、ベールが上がる為に待つのではない、我等は最後の同胞が降りてくるまで待ち続ける、少数の仲間を残し。
翻訳されたSCP-861の歌の写し、またSCP-861-█とSCP-861-█が生成した歌は文書-█████████-861(要クリアランス5/861認証)に移動しました。