"2025年1月1日T00:15:23、一体の人間の死体が推定59 m/sでニューヨーク市タイムズスクエアの中心部の地面に衝突しました。"
アイテム番号: SCP-8447
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-8447の完全な収容には莫大な費用が掛かるため、オブジェクトの存在を説明するカバーストーリーが構築されました。このカバーストーリーでは、地元のギャングが付近の建物からSCP-8447-1を投棄したものと示唆しています。完全なカバーストーリーの内容は補足文書8447-Aを参照してください。
説明(最終修正2025年1月1日T09:13:58): 2025年1月1日T00:15:23、一体の人間の死体が推定59 m/sでニューヨーク市タイムズスクエアの中心部の地面に衝突しました。衛星映像の分析により、オブジェクトは約15分前の00:00:00 UTCに高層大気中に突如出現したことが判明しました。
財団は死体(SCP-8447-1に指定)が地面に衝突してから数秒以内にその存在について警告を受け、偽造の救急車で回収することができました。SCP-8447-1はサハラ以南のアフリカ人男性であり、40代から50代の間と推定されました。更なる調査は保留中です。
該当地域で更なる異常活動が発生する危険性のため、O5-3は03:00:00までタイムズスクエアを閉鎖する緊急命令を発令しました。
SCP-8447更新ログ:
2025年1月2日
更新 (02:16:33)
00:13:56、追加のオブジェクトがニューヨーク市タイムズスクエアの中心部の地面に衝突しました。オブジェクトはサハラ以南のアフリカ人女性であり、30代から40代の間と推定され、後にSCP-8447-2に指定されました。異常活動が再発する危険性があるため、タイムズスクエアは殺人事件の調査を装って無期限に閉鎖されました。
更新 (17:56:12)
SCP財団法医学部門はSCP-84471の状況に関する発見の詳細な報告書を提出しました。予想に反し、オブジェクトは鈍的外傷による死亡ではなく、血液量減少性ショックにより死亡したことが判明しました。オブジェクトは重度の感染症の兆候も示しており、これが血液量減少性ショックを引き起こしたと考えられています。死因の更なる調査は進行中です。
2025年1月3日
更新 (01:00:04)
00:09:35、3体目の死体がニューヨーク市タイムズスクエアの中心部の地面に衝突しました。オブジェクトは8歳のサハラ以南のアフリカ人女児の死体でした。オブジェクトはSCP-8447-2に指定されました。
財団主導でその後のSCP-8447の出現を大衆から隠蔽しようとしたにも拘らず、オンライン上でSCP-8447-3が落下する写真が発見されました。画像は削除され、被影響者には記憶処理が施されました。
更新 (14:24:36)
ウガンダ政府内の財団工作員は、SCP-8447-1の特徴に一致する男性が2024年12月29日T05:34:20にエボラ病棟から不可解にも失踪していたことを確認しました。SCP-8447-1と接触した全職員は隔離され、エボラ感染の検査を受けなければなりません。影響を受けた可能性のある全ての既知の民間人も同様の手段を取ることが推奨されます。
2025年1月4日
更新 (00:15:23)
追加の死体がニューヨーク市タイムズスクエアの中心部の地面に衝突しました。更なる情報は補足文書8447-Bで閲覧可能です。
更新 (01:25:30)
SCP-8447-2の特徴に一致する行方不明者がウガンダのエボラ病棟で特定されました。
更新 (03:47:28)
SCP-8447-3の特徴に一致する行方不明者がウガンダのエボラ病棟で特定されました。
2025年1月5日
更新 (00:09:15)
追加の死体がニューヨーク市タイムズスクエアの中心部の地面に衝突しました。
更新 (06:01:00): O5評議会は以下のメールを受信しました。
O5評議会オフィスへ
まず、今があなた方にとって困難な時期であることは承知しています。毎日午前零時に死体がタイムズスクエアに落ちてくるなどという事実を隠蔽できるような者たちはあなた方を除いて知るところではありません。まず認めさせてもらうと、これは全く非合理な話です。この問題に対処するあなた方の努力は心より賞賛したいと思います。
そうは言ったものの、現在の「収容」方法は維持不可能です。私はタイムズスクエアに隣接して3つの施設を新しくオープンすることを予定しています。グランドオープンセレモニーとして10日に開催されるコンサートを私は後援しています。それまでに解決できなければ、これらの施設は利益を上げなくなり、労働者も雇えなくなります。これは何百もの勤勉なニューヨーク市民の高級職が無駄になってしまうことになります。そして失われた利益はどこかから捻出せねばなりません。貴財団への寄付から捻出するというのは是非とも避けたいのです。
よろしくお願いします。
M.K.ダーク
"SCP-8447"文書の改訂は07:26:33に行われました
特別収容プロトコル: 3台の財団MC300S-5クワッドコプタードローンに網を取り付け、毎日23:50:00 UTCにタイムズスクエアの2〜3 km上空に打ち上げます。これらはSCP-8447実例が出現するまで留まります。これらは網を使用して実例を捕獲し、処理のため直近の財団サイトに引き渡します。ドローンを溶け込ませるため、タイムズスクエア上空では毎晩、深夜にドローンを用いたライトショーが予定されています。
ニューヨーク市タイムズスクエア及びその近辺は、可能な限り頻繁に大衆に開放されます。
SCP-8447の根本原因を解明するため、財団工作員はウガンダのエボラ病棟を監視します。該当する病棟の職員は異常活動の兆候がないか尋問されます。
説明: SCP-8447は毎日00:00:00 UTCに、ニューヨーク市タイムズスクエアの数km上空に死体が出現する現象です。全事例において、死因はエボラウイルスによるものです。これまでの全事例がウガンダに由来するもののようです。
更新 (07:45:57):
M.K.ダーク様へ
ご提案ありがとうございます。5分前にタイムズスクエアを大衆に再開放いたしました。我々のライトショーは10日のイベントの来場者数もまた増やすものと考えます。
敬具
O5-3
確保。収容。保護。
2025年1月6日
更新 (00:09:02):
SCP-8447実例が放出され、46 m/sで移動したドローンにより成功裏に捕獲されました。ドローンは成功裏にSCP-8447実例と共にサイト-276へ帰還しました。
2025年1月7日
更新 (00:08:35):
SCP-8447実例が放出され、51 m/sで移動したドローンにより成功裏に捕獲されました。ドローンは成功裏にSCP-8447実例と共にサイト-276へ帰還しました。
2025年1月8日
更新 (00:05:20):
SCP-8447実例が放出され、78 m/sで移動したドローンにより成功裏に捕獲されました。ドローンは成功裏にSCP-8447実例と共にサイト-276へ帰還しました。
2025年1月9日
更新 (00:03:34):
SCP-8447実例が放出され、124 m/sで移動したドローンにより成功裏に捕獲されました。ドローンは成功裏にSCP-8447実例と共にサイト-276へ帰還しました。
2025年1月10日
更新 (00:01:56):
SCP-8447実例が放出されました。実例は257 m/sで移動し、衝突時に網を破壊しました。搭載カメラの映像には、3台のドローンが衝突時に制御を失い網に絡まるのが映っていました。
[00:02:23]: SCP-8447実例はタイムズスクエアのステージに衝突し、ステージは即座に崩壊した。破片はバンドのドラマーに重傷を負わせた。大きな音により群衆は即座に分散した。SCP-8447実例から噴き出した感染した体液、組織、骨片が半径約20 mのコンサート参加者に降りかかった。その後、7名の参加者が前述の骨片により軽傷を負ったと報告された。被害額は後に230万ドルと推定された。
[00:02:30]: 最初のドローンがタイムズスクエアに衝突し、歩行者を押し潰して即死させた。2台目のドローンが広告を表示していた大型スクリーンに衝突し機能を停止させた。3台目のドローンが窓に衝突したが負傷者はいなかった。被害額は後に650万ドルと推定された。
更新 (03:15:40):
O5評議会オフィスへ
言うまでもなく、今後のSCP財団への寄付は即時撤回します。あなた方が「8447」と呼ぶそれについてより抜本的な対策を講じることを強く推奨します。さもなければ、私の仲間の多くも続くことになるでしょう。
幸運を祈ります(心よりそう思います)。
M.K.ダーク
更新: (05:59:32): O5-3とプロジェクト主任カサンドラ博士とのミーティング抜粋。
O5-3: 今日は来てもらい感謝する。何について話したいんだったか?
カサンドラ博士: 8447についてです。プロトコルに抜本的な変更が必要と考えております。
O5-3: 何故だ?
カサンドラ博士: ダーク氏の脅しに黙従するのではなく、タイムズスクエアを閉鎖すべきでした。他の寄付者も自分がどれだけの影響力を持っているか知っています。
O5-3: ダークの資金はサイト-276全体を賄っており、そしてそれも彼女の年間の寄付額の半分に過ぎない。財団はその金を必要としている。
カサンドラ博士: ダーク氏の言うことを聞けば連邦政府がそれを知ることになり、彼らも資金を停止しますよ。
O5-3: 連邦政府からの金は徐々に枯れつつある。最近は何もかも民営化されている。
カサンドラ博士: それでも彼らには規制のための力が —
O5-3: 彼らの知る限りでは、これはテロ攻撃だ。必要とあれば彼らの記憶を消すこともできる。お前を任命したのは数ヶ月前のことだと記憶しているから、我々が使える選択肢をよく知らないとしても責められない。
カサンドラ博士: 記憶処理は存じています。記憶処理を使って物語を偽造するのは持続できません — 既にストックが4%減っています。その大部分が8447による消費です。
O5-3: 数パーセントの問題では?
カサンドラ博士: 記憶処理にかかる莫大なコストを除いても、アノマリーを収容できない限りは持続可能とはなりません。
O5-3: アノマリーを収容できないと仮定していたら財団は存在しない。
カサンドラ博士: でもこのままでは、今年の末には記憶処理剤が切れてしまいます。タイムズスクエアを封鎖せずにこれを収容することはできません。
[O5-3は勢いよく息を吸ってこめかみを擦る。]
O5-3: 謎の勢力がエボラ感染者の死体をこの星で最も有名な場所の一つに落とすのを黙って見ているわけにはいかない。もしタイムズスクエアを人質に取らせてしまえば、それは更に遥かな被害を引き起こすことができることになる。死体をエッフェル塔に落とし始めたら? テレビの生放送に投げ込んだら? 大規模な食品製造工場に死体を投げたら? 我々はアノマリーの要求に可能な限り屈しない理由がある。少しでも屈すれば、奴はその何十倍を要求できると気付く。我々は奴にそもそもその機会を与えないことでこれを解決する — 交渉は必ずこちらの条件でだ。この組織が長きに渡り存続できたのは、この根本原則を決して忘れなかったからだ。今ここで忘れてはならない。
カサンドラ博士: しかし人命への脅威は? エボラ出血熱アウトブレイクの元凶となってしまう方が望ましくありません。タイムズスクエアを即時閉鎖するよう指示を送っています。
O5-3: 大変不本意ではあるが — 要求を認める。できる限り早急に再開放するように。
"SCP-8447"文書の改訂は09:36:51に行われました
特別収容プロトコル: エボラ病棟に駐在する財団エージェントは、エボラウイルス感染を疑われる全人物に追跡装置を埋め込みます。エボラ感染者との接触は厳格に監視されます。
300 m/sで移動するSCP-8447実例を確実かつ秘密裏に捕獲する方法が考案されるまで、タイムズスクエアは閉鎖されSCP-8447はカバーストーリーによって説明されます。このカバーストーリーにおいて、SCP-8447実例は自殺カルトのメンバーが午前零時前後に建物から儀式的な飛び降り自殺を実行したものとされます。
倫理委員会は現在、代替の収容プロトコルが失敗した場合に「ウガンダ免疫化」作戦を認可するか協議中です。
説明: SCP-8447は毎日00:00:00 UTCに、ニューヨーク市タイムズスクエアの数km上空に死体が出現する現象です。全事例において、死因はエボラウイルスによるものです。これまでの全事例がウガンダに由来するもののようです。
現在のエボラ出血熱アウトブレイクによる死体の予測数に基づくと、SCP-8447インシデントは少なくとも更に15700回発生するものと見られています。
"SCP-8447"文書の改訂は13:11:15に行われました
実験的特別収容プロトコル: 財団製MC300S-5クワッドコプタードローン3台を5組、タイムズスクエア中心部の空中に浮遊させます。各組は網を用いて落下するSCP-8447実例を捕獲します。更に、ドローンが失敗した場合に備えて、タイムズスクエアに隣接する建物間に防水シートを設置します。
2025年1月11日
更新 (00:01:24):
SCP-8447実例が436 m/sでタイムズスクエアに落下しました。結果として発生したソニックブームは米軍の反応を刺激しましたが、O5-3により回避されました。財団ドローンは全組破壊され、衝撃による破片がタイムズスクエア上の防水シートを破壊しました。このインシデントを経てなお、カバーストーリー「自殺カルト」は有効です。
進路を塞ごうとしても無駄のようです。
- カサンドラ博士
更新 (16:23:30):
米国内で発生したエボラ感染者3名がSCP-8447に起因することが確認されました。
"SCP-8447"文書の改訂は13:11:15に行われました
実験的特別収容プロトコル: 高度な騒音抑制機能を備えた自動砲塔をワン・ワールド・トレード・センター屋上に配置します。砲塔はタイムズスクエア付近に落下するあらゆる空中の物体に砲撃し、SCP-8447実例を微粒子化して風により四散させます。
2025年1月12日
更新 (00:01:30):
SCP-8447実例は573 m/sでタイムズスクエアに落下しました。自動砲塔は地上3.6 kmでオブジェクトを破壊しました。しかし爆発後の残骸は充分に四散せず、近隣の人口の密集した通りに目に見える破片となって落下し始めました。正常性への混乱は容認できないものと考えられます。
止めようとすればするほど死体の落下は速くなるようです。このやり方は本当に正しくないと思います。私は正式に「ウガンダ免疫化」に賛成します。
- カサンドラ博士
後にこのSCP-8447実例内部から追跡装置が発見され、SCP-8447実例が現宇宙のエボラウイルス感染者であるという仮説を裏付けました。追跡装置によると、対象はタイムズスクエア上空に出現する1日23時間54分12秒前に消失していました。その間のSCP-8447実例の所在に関する情報は決定的ではありません。
更新 (09:01:23):
O5司令部オフィスへ
倫理委員会は、以前の収容プロトコルの失敗を受け、「ウガンダ免疫化」作戦の継続を認可すると決定しました。
- SCP財団倫理委員会
確保。収容。保護。
"SCP-8447"文書の改訂は18:03:34に行われました
特別収容プロトコル: 財団職員はSCP-8447の出現についてカバーストーリー「自殺カルト」の使用を継続します。
ウガンダ国内に財団の拠点がないため、財団フロント組織と友好関係にある団体が「ウガンダ免疫化」作戦を実行します。「ウガンダ免疫化」作戦の中心目標はエボラウイルスの人類からの根絶です。
更新 (15:33:59):
米国内で計12件のエボラ感染がSCP-8447に起因するものと確認されています。患者1名が重体です。
2025年1月13日
更新 (00:08:52):
SCP-8447実例がタイムズスクエアに落下し、財団工作員により回収されました。カバーストーリーは若干の矛盾点を除き有効です。
SCP-8447関連の陰謀論を唱えるプラットフォームを持つ特に危険な人物には、賄賂及び/または記憶処理が施されています。記憶処理剤の備蓄量は2025年開始時点の94%と推定されています。
更新 (06:19:44):
米国内で発生したエボラ感染者26名がSCP-8447に起因することが確認されました。1名が合併症により死亡しました。現時点で5名が重体です。
更新 (08:45:29):
米国の病院で重体であったエボラ患者1名が、24時間体制の財団による監視にも拘らず予期せず消失しました。
2025年1月14日
更新 (00:09:35):
SCP-8447実例がタイムズスクエアに落下し、財団工作員により回収されました。
対象は最初のアメリカ人のSCP-8447被害者と判明しました。対象は15歳の白人少女で、5日前までは健康体でした。財団は被害者の身元を隠蔽しようとしましたが、彼女は衝突から数秒で民間人に発見され、身元を確認されました。全面的な記憶処理はコストがかかりすぎると判断されました。
このSCP-8447インシデントは米国内で広範な憤激を引き起こしました。カバーストーリーは広く懐疑的に受け取られ始めています。記憶処理剤の備蓄量は2025年開始時点の92%と推定されています。
更新 (01:14:30):
O5司令部オフィスへ
直近の"SCP-8447"インシデントは容認できない。あの少女の死はそちらの責任である。そちらの組織の方針がこれに反していることは理解しているが、どうにかこの国に残るエボラ感染を食い止めるよう要求する。方法は気にしない。そちらの管理下にある"アノマリー"を使おうとも構わない。ただこれが続いた場合、司法省の総力をもって相応の処置を取らせてもらう。
J.エドガー・フーヴァー
FBI異常事件課主任
更新 (08:00:00):
ウガンダの団体からの報告によると、国内で推定1296名の潜在的な将来のSCP-8447実例が無力化されました。
ウガンダの財団支援団体は、過酷な環境下での自衛を理由に追加の銃器と弾薬を要請しました。倫理委員会はこの要請を承認しました。
更新 (17:05:34):
カサンドラ博士、O5-3、O5-1、O5-13のミーティング抜粋。
カサンドラ博士: SCP-8447の収容のために他のアノマリーの使用を許可することを提案いたします。
O5-3: 全く新しい話ではないな。アメリカ人が死んだのも初めてではない。他の選択肢を使い切るまではこの提案に反対票を投じよう。
カサンドラ博士: しかし彼らの死がこれほど公になったことはありますか? このままでは明日にも記憶処理剤の備蓄量は80%台まで落ち込むでしょう。陰謀論者たちはあの可哀想な少女の死体を休みなしに見せびらかしています。最近ではUIUがほとんど取るに足らないことは存じていますが、彼らでさえ我々が司法省を静めようとしたら、その我々を黙らせる方法を知っている者たちが裏にいます。
O5-3: 具体的な提案内容は?
カサンドラ博士: アノマリーを使用してエボラを治療し、根絶するのです。
O5-1: これはあまりにも危険な前例となることは承知の上だろう。
O5-13: 同意。私はこれに反対はしないが、この提案を受け入れることが財団の他の教義に影響しないことを明々白々にすべきだ。これは特例のインシデントだ。前例ではない。一度我々が上級研究員に任せたからといって、制御できないものを弄んでコストを削減できるなどとサイト管理官に思わせ、走り回らせたくはない。
O5-3: 言うまでもなく、既にエボラ根絶には動いている。
カサンドラ博士: 重々承知していますし、全面的に同意します。他のアノマリーの収容のためにアノマリーを使用すべきではありません。しかしまだご納得いただいていないようですが、もう選択肢は本当にないものと考えます。選択肢を使い切らすのを待っていればいるほど、より多数の人々が死にます。
O5-3: 異常な手段に頼るという選択肢は創造性の欠如の表れだ。さらに言うと、非異常の死を防ぐというのは普通この組織の対象範囲から遠く離れている。これを忘れるな。
カサンドラ博士: 非異常の死と異常な死の根本的な違いは何ですか? 結果は同じです。人が死ぬのです。
O5-3: 非異常の死の防止は他の組織の管轄だ。そのための用意はしていない。シェイクスピアの演劇のために米軍が動員されないのと同様、SCP財団を —
O5-1: 二人とも結論に達していないのは理解するが、時間が迫っている。エボラ根絶の問題について投票してからこの件について議論を続けることを提案する。
カサンドラ博士: わかりました。話題を取り下げます。失礼いたしました。
O5-1: 投票を開始する。
更新 (17:20:37):
O5評議会は、エボラウイルスの2025年変異株を異常な手段で根絶する投票を7-6で可決しました。
更新 (21:45:03):
ウガンダ国内で推定2415名の潜在的な将来のSCP-8447実例が無力化されました。
2025年1月15日
更新 (00:08:30):
SCP-8447実例がタイムズスクエアに落下し、財団工作員により回収されました。
重大警告 (04:12:10):
SCP財団の記憶処理剤の備蓄量が75%を下回りました。SCP-8447プロジェクト主任カサンドラ博士による複数回の不正アクセスが記録されています。
O5-3: これまでの減少速度からするとこれは前例のないことだ。75%を下回るのは3月初旬頃のはずだ。
カサンドラ博士: 新しい在庫は使い果たしてしまいました — 今使っている記憶処理剤は古いものです。化学的に劣化しており、効果が薄くなっています。これほど古い在庫を使ったことはなかったので、これまでこのような問題は起きなかったのです。
O5-3: 不正アクセスについて説明を。
カサンドラ博士: 私のレベル5クリアランスをもってして、承認されたチャネルを通しては充分な速さで要求できません。回避せねばなりませんでした。
O5-3: なるほど。今後はお前からの記憶処理剤備蓄についての警告は無効にしておく。
2025年1月16日
更新 (00:07:59):
SCP-8447実例がタイムズスクエアに落下し、財団工作員により回収されました。この実例は明確にエボラ感染後期の兆候がありましたが、死因は銃撃によるものと考えられています。回収された銃弾は、財団とその協力者のみが使用していることが知られる銃のモデルと一致します。これが示す意味は現状不明です。
更新 (14:10:50):
SCP-8447-Dは以下の異常な成分を合成して財団が製造した実験的薬剤です。
- [編集済]
- [編集済]プロセスによって製造可能な、SCP-500を大きく弱化させた派生品。
- [編集済]
- [認識災害削除済]
SCP-8447-Dは実験モデルにおいて、18時間以内に93%の場合でエボラウイルス感染を治療することが可能なことが示されています。また、ウイルスの拡散を抑制するとも考えられているため、ワクチンと同様に感染前に接種可能です。副作用には以下が含まれます。
- 6%の事例で、対象には非癌性腫瘍が出現する。これは後に手術により除去された。
- 2.5%の事例で、対象は自然発火する。
これらの副作用はあるものの、倫理委員会は米国内のエボラ患者へのSCP-8447-Dの使用を承認しました。
更新 (23:10:45):
米国内のエボラ患者全員にSCP-8447-Dが注射されました。SCP-8447-D注射の結果は保留中です。
2025年1月17日
更新 (00:07:13):
SCP-8447実例がタイムズスクエアに落下し、財団工作員により回収されました。
更新 (10:43:58):
SCP-8447-Dを投与された患者の半数は無症状となりました。
更新 (18:30:17):
ウガンダ国内で推定2814名の潜在的な将来のSCP-8447実例が無力化されました。国内での暴動により、財団支援団体による「ウガンダ免疫化」作戦の遂行が妨害されています。エボラ新規感染者が急激に18%低下したことを踏まえると、この否定的反応の理由は不明です。主な説としては、反ワクチンプロパガンダや財団支援団体への不信感が挙げられます。
更新 (21:21:42):
SCP-8447-Dを投与された生存している全患者は無症状となりました。エボラウイルスはアメリカから根絶されたと考えられています。SCP-8447-Dが引き起こした火災は酸素ボンベの漏出による非異常の事故であるという偽情報が流布されました。
2025年1月18日
更新 (00:07:45):
SCP-8447実例がタイムズスクエアに落下し、財団工作員により回収されました。
更新 (18:30:17):
ウガンダ国内で推定3145名の潜在的な将来のSCP-8447実例が無力化されました。国内での暴動により、財団支援団体による「ウガンダ免疫化」作戦の遂行が妨害されています。
SCP-8447-Dを「ウガンダ免疫化」作戦の代わりに用いる要求は、SCP-8447-Dの生産コストが「ウガンダ免疫化」作戦よりも高いため却下されました。
2025年1月19日
更新 (00:07:45):
SCP-8447実例がタイムズスクエアに落下し、財団工作員により回収されました。加えて、[データ削除済]。
2025年1月20日
更新 (00:08:20):
SCP-8447実例がタイムズスクエアに落下し、財団工作員により回収されました。
重大警告 (08:14:58):
SCiPNETで異状な活動が記録され、サイバー攻撃の可能性を示しています。攻撃者はL5認証情報を有すると考えられています。IPアドレスは、攻撃者がウガンダを拠点にしていると示しています。
更新 (16:15:41):
ウガンダの暴徒とサイバー犯罪者による財団の作戦への深刻な妨害を受け、O5評議会は「ウガンダ免疫化」作戦の有効性を検討するための会議を実施しました。
- 2025年1月19日時点で、「ウガンダ免疫化」作戦において実例1件無力化にかかる推定平均コスト: 1607ドル.51
- 有資格医療職員による実例1件無力化のためのSCP-8447-D投与にかかる推定平均コスト: 1574ドル.10
SCP-8447-Dの方がコストが低いため、「ウガンダ免疫化」作戦は中止され、SCP-8447-Dに置き換えられます。
2025年1月21日
更新 (00:08:43):
SCP-8447実例がタイムズスクエアに落下し、財団工作員により回収されました。
2025年1月22日
更新 (00:07:31):
SCP-8447実例がタイムズスクエアに落下し、財団工作員により回収されました。
2025年1月23日
更新 (00:07:05):
SCP-8447実例がタイムズスクエアに落下し、財団工作員により回収されました。
重大警告 (10:00:00):
カサンドラ博士はO5評議会との必須会議に欠席し、現在連絡が途絶しています。このインシデントは記録されています。
通常であれば本件は調査が必要だが、8447の状況に鑑みて今回は見送ることを提案する。はっきりと言わせてもらうと、ここ数週間は我々にとって極めてストレスに満ちたものであったため、休憩を取りたいと思ったとしても責めることはできない。
- O5-3
2025年1月24日
更新 (00:08:19):
SCP-8447実例がタイムズスクエアに落下し、財団工作員により回収されました。
2025年1月25日
更新 (00:07:55):
SCP-8447実例がタイムズスクエアに落下し、財団工作員により回収されました。
2025年1月26日
更新 (00:07:27):
SCP-8447実例がタイムズスクエアに落下し、財団工作員により回収されました。
2025年1月27日
更新 (01:00:00):
2025年1月26日における前回のSCP-8447出現以来、タイムズスクエア付近でSCP-8447実例は観測されていません。
SCP-8447は人類からエボラウイルスが根絶されたことで無力化されたと推定されます。財団は、野生動物のエボラウイルスを根絶し、将来的な人獣共通感染症の媒介者の排除に向けた取り組みを進めています。
更新 (15:00:00):
以下はO5評議会からクリアランスレベル2以上の財団職員へのメッセージです。
こんにちは、財団職員諸君。素晴らしいニュースから始めよう。
- そう、我々は人類からエボラウイルスが根絶されたものと — そしてその中で、SCP-8447は無力化されたものと — ほぼ確信している。
- そう、我々 — SCP財団 — がこれの責任者であり、他のSCPを転用することでこの偉業を達成した。
この財団の教義を突然転換させるような行為に噂立っていることは知っている。そこで一つだけはっきりと明確にしておく。これは例外であり、原則ではない。通常の状況であれば、SCP財団はアノマリーの収容のために他のアノマリーを利用したことはないし、今後することもない — さらに言えば、その他一切の目的にも。理解の深いように思えるアノマリーに目を向けて、自らの利益のために利用するのは魅力的に思えるかもしれない。
しかし、今回の例でさえ、我々の利用したアノマリーは副作用を伴った。我々の行ったことの影響を理解できるよう、倫理委員会はこれらの副作用を直接見せてくれた。私達は、被験者の一人がゆっくりと焼け焦げていき、文字通り肺に穴が開くまで苦痛と恐怖に叫ぶ痛ましい映像を見せられた。このような副作用こそ稀であるものの、これが起こりうるということは、ヴェールの内外を問わずアノマリーの利用は途方もなく無責任であるということだ。皆があらゆる手段を用いて財団の使命を完遂しようと奮闘していることは理解しているし、賞賛もする。だがアノマリーは収容されるべき存在だ。収容を行う存在ではない。
- O5-3
確保。収容。保護。
2025年1月28日
2025年1月29日
重大警告 (04:24:51):
無許可のメッセージが全SCP財団職員に配布されました。
こんにちは皆さん。
お話をさせてください。
数日前 — 気まぐれで — ウガンダに行くことにしました。観光旅行ではありません。倫理委員会の提案に従うためです。労働の成果をじかに見るため。我々の行動のありうる結果を予測し、将来の取り組みにおいてそれに鈍くならないようにするため。
目立って見つかるリスクを最小限に抑えるため、私は絶望している大衆に8447-Dを配布している財団医療専門家の列に紛れ込みました。胸をえぐられるような場面でした — できるだけ多くの人々に8447-Dを届けようと努力しましたが、物流上の問題で間に合わないのです。治療法を持っているにも拘らず、使い切るたびに、我々が静脈に注射するモルヒネだけを慰めとし、次々と死んでいく人々を見ているしかありませんでした。
しかし真に私を打ちのめしたのはそれではありません。
26日、勤務を終え病棟を出て、町の向かい側のホテルに歩いて帰るところでした。その時一人の男性がこちらに気付き、駆け寄ってくると、力強く私の手を握りました。そこで正体がバレないようにと願いながら彼が誰か訊ねたのですが、すると男性は泣き始めました。
「娘を救ってくださりありがとうございます」、私の制服のロゴを指さしながら、泣きじゃくってそう言いました。「子供が一人まだいてくれて嬉しいです」
すっかり驚いてしまいました。現場に出るのは数年ぶりで、子供が辛うじて死を逃れた男性に対し何を言ったらいいかわかりませんでした。しかし私は、何よりも問題解決者なので、シンプルにこう訊ねました。「私たちは他のお子さんは救えていますか?」
すぐに間違いに気付き、背筋が凍り付きました。彼は更に激しく泣きだし、ハンカチを取り出して鼻をかみました。「撃たれたんです —」男性は消え入るような声で、そう言いました。喉からははっきりとした怒りがこみあげていました。「息子はエボラ病棟のベッドで撃たれ、血を流したまま放置されました。他のみんなと同じように。奴らは楽に死なせてやるような良識さえ持ってなかった。だから本当に、本当に嬉しいんです。他の子供が殺される前に来てくれて」
悲嘆にくれる父親を慰めながら、平静を保とうと努めました。しかし内心では、胃が締め付けられるような思いでした。今にも吐きそうでした。この男性は、自分の息子を殺したのが我々だとは知らないのです。
しかし — 残酷な運命のいたずらで — 我々が殺した男性の父親は、我々に感謝しているのです。
ここで、心から疑問に思いました。この組織が執着を強めてきた「正常性」という抽象的な概念がどれほど重要なのでしょう? 何故アノマリーに少しも屈しないことが、他の人類のために作りあげたこの空想の世界に頑固にしがみつくことが、そんなに最優先なのでしょう? 8447-Dは我々の頭の中のアイデアから始まり、約2週間で人類からエボラウイルスを根絶するまでに至りました。
タイムズスクエアに死体が落ち始めたときに最初にこうしていたらどうだったでしょう? どれだけの命を救えたでしょうか? どんな病気でも治療できる薬を、ヴェールの外の医師たちと力を合わせて、適切にテストして安全を保証できるだけの時間をかけて作れたらと想像してみてください。アノマリーを閉じ込めて埃をかぶらせるのではなく、世界中の科学者がそれを研究して根本原理を学ぶことができたらと、想像してみてください。もしかしたら科学理論に組み込めるまでに理解し、その過程で最早異常ではなくなるかもしれません。我々のイデオロギーは自己達成的予言です。そうでなくとも、もっとできたはずです。
単刀直入に言います。私は財団を即時辞職いたします。
ただし、黙って去りはしません。8447の全文書を大衆に公開しました。これを読んだ財団職員全員が、ゆっくりと、じっくりと見てみることをお勧めします。そのページ一つ一つから、財団の — 我々の財団の — 完全な無関心と残酷さがにじみ出ているはずです。例えば、「ウガンダ免疫化」作戦はウガンダ人にワクチンを接種させる取り組みではありませんでした。それは計画的な大量殺人です。超常軍事組織に多額の資金を与えて病気を根絶するよう依頼しても意味がないと考えた人はいなかったのでしょうか? 感染した不幸な人々をただ単に殺すことを選ぶと考えた人はいなかったのでしょうか? O5評議会はそこまで愚かではありません — 国連や様々なNGOに連絡を取ることもできたはずです。そうしなかったのは、ただコストが高かったというだけなのです。
O5評議会のあなた方の多くは私を黙らせようとすることでしょう。それについては、せいぜい頑張れと言っておきます。私はウガンダでの虐殺について直接の証言を得ました。ですから、それが完全に意図的というわけではなかったと皆を騙せるようにそれらしく否認できるよう頑張ってください。財団の主要な記憶処理剤の備蓄を半分破壊してしまったので、記憶を消せるよう頑張ってください。多大な労力を払って8447アーカイブをできるだけ多くの独立したチャネルを通して配布したので、ウェブから削除できるよう頑張ってください。既に何百ものジャーナリスト、政治家、非営利団体に接触して財団の存在とそれが犯した罪を伝えたので、せいぜいその一つ一つ、一人一人を政治的に消せるよう頑張ってください。私は上級研究員としては下級ですが、あなた方から隠れるためのトリックくらいは知っているので、私を見つけられるよう頑張ってください。
総合すると、私は良心の呵責を感じずにSCP財団のような組織に留まることはできません。単に彼らが世界の反対側に住んでいるからという理由で、困っている人々に手を伸ばさない組織に留まることはできません。人類が反対のことを要求しているにも拘らず、原則に頑固に固執する組織に留まることはできません。何より重要な疑問を自らに問おうとしない組織に留まることはできません。
私たちは何をしている?
- カサンドラ博士、元SCP-8447プロジェクト主任。