SCP-818-JP-J-1
アイテム番号: SCP-818-JP-J
オブジェクトクラス: Euclidelicious
特別収容プロトコル: SCP-818-JP-Jは現在サイト-8149の冷蔵庫内に15Lが保管されています。実験にはレベル4以上の人員の許可が必要です。
説明: SCP-818-JP-Jは宮城県██市のある飲食店で発見された数種類の物質より成り立っている液体調味料15Lです。成分調査では砂糖、みりん等が使用されていることが判明しています。その飲食店ではSCP-818-JP-Jを祖父の代からの秘伝の調味料として使用していたことが発覚しています。
SCP-818-JP-Jの異常性はSCP-818-JP-Jを料理に使用することにより発動します。SCP-818-JP-Jを使用したあらゆる料理(以下SCP-818-JP-J-1)を一口でも摂取した人物はその瞬間よりSCP-818-JP-J-1に対して賛美の言葉を発し始めます。発する言葉はほとんどの場合「うまい」や「美味しい」等の味に対する感想です。また稀にかなり大げさな言葉を発することも確認されています。
一度SCP-818-JP-J-1を摂取した人物はその後SCP-818-JP-J-1以外の料理にも賛美の言葉を発し始めます。また再度SCP-818-JP-J-1を摂取したいという強い欲求に駆られ、周辺人物にSCP-818-JP-J-1を提供するよう要求します。これにより他者との衝突を引き起こす事も確認されています。その衝突がきっかけで器物破損や暴行等を行った例もある為、日本国内で発生した事件の3割程度はSCP-818-JP-Jが関与しているのではないか、との意見もあります。
補遺:対象: D-818-JP-J-F
インタビュアー: 毘見博士付記: D-818-JP-J-Fには直前にミヤマカミキリの炒め物(味付けとしてSCP-818-JP-Jを使用。)を食べさせた。
<録音開始>
毘見博士: ではインタビューを開始する。D-818-JP-J-F、先程食べた料理についてなにか感想等はあるか?
D-818-JP-J-F: 感想?ああ......まあ見た目は気持ち悪かったがそこそこ美味しかったよ。
毘見博士: どのように美味しかったんだ?
D-818-JP-J-F: どのようにって言ってもなあ......たぶんありゃタレの味だな。
毘見博士: 他には何か?
D-818-JP-J-F: でもあの虫さあ、タレの味しかしないんだよ。
毘見博士: と言うと?
D-818-JP-J-F: 味がずっと変わらなかったからさ、俺はあんまり好きじゃねえや。普通料理っていろんな味がするもんだろ?だけどさっきの料理は本当にタレの味しかしねえんだ。あんた料理の腕無いと思うぜ。
<録音終了>
終了報告書: 被験者の中で初めての反応。料理の腕が無いと言われたのは心外だが再度実験を行おうと思います。
追記: その後数十回に及ぶ実験の結果、SCP-818-JP-J-1を美味しいと思うのには個人差がある事が判明しました。
おそらくSCP-818-JP-Jの味を好むか好まないかだと思われます。
食ってみたが確かに元の食材の味が死ぬんだよなこれ。あと確かに毘見博士は料理が下手だ。 - ███研究員
話があるので後で私の研究室まで来るように。 - 毘見博士