クレジット
ソース: SCP-7113
メタタイトル: Cは商売上手ClosersのC
著者: Doctor Cimmerian Doctor Cimmerian
作成年: 2022
by Doctor Cimmerian
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SCP-7113がかつて生息していた家屋の写真。現在の住人たちはこの家のかつての異常性を認知していないと考えられている。
アイテム番号: SCP-7113
オブジェクトクラス: Neutralized
特別収容プロトコル: 詳細は不動産取得担当地域統括官補佐にお問い合わせください。
説明: SCP-7113はルビー=スピアーズ霊体指数でレベルVIIと判定された水棲エクトプラズム実体です。SCP-7113は約14年間、ジョージア州アセンズのエルクビュー・ドライブ113番地にある家屋に生息していました。
SCP-7113は多数の強力な顕在化能力を発揮することが可能でした。これらの能力には物理実体としての出現、外来物に対する念動力的な影響、霊的憑依、電子機器への干渉、水との類似性を有するエクトプラズム物質の自然生成などが挙げられますが、それらのみに限定されませんでした。
SCP-7113が生息していた家屋はクラーク郡不動産協会の所有物でした。GOI-130はこの家屋を、以前の所有者から一般的な市場価格の40%程度で購入していました。
売却成立から1週間後、売主はジョージア州北部の商業改善協会に苦情を申し立て、GOI-130が家屋の価格を下げる目的で嫌がらせや超常現象の捏造を行ったと非難しました。この苦情は財団ウェブクローラのVenkman.aicによってフラグ付けされ、2022年9月12日に財団の注意を引きました。
2022年9月21日、SCP-7113家屋に設置された監視カメラは、側面に"クラーク郡不動産協会"の塗装がある大型バンに乗って、5名の人物が家屋にやって来る様子を捉えました。このうち4名が家屋内を調査している間、5人目はバンの運転席で待機していました。その後の3分間に以下のような出来事が記録されました。
場所: ジョージア州、アセンズ、エルクビュー・ドライブ113番地
日付: 2022年9月21日
関与した人物: POI-1、POI-2、POI-3、POI-4
21:02 EST、4名の人物が様々な電子機器やその他の物品を持って家屋に入る。僅か数秒後、POI-3が話し始める。
POI-3: おう、キッチンの測定値が放物線状だ。
4名はキッチンの流し台に集合する。
POI-2: 僕には汚水のように見えるな。
POI-1が頷き、無線機を掲げる。
POI-1: そこにいらっしゃいますか?
監視機器は、無線機がSCP-7113の返答を発したのを検出する。
SCP-7113: はい。
POI-4: 汚水にスピリットボックス反応ってことは、ルサールカですね。
POI-3: この前のもルサールカじゃなかったか?
POI-2: そのはずだ。ルサールカね。みんな、撤収だ。
POI-3: ちょっと待て。本当にいいのか? ゴーストオーブもチェックすべきだろ。
POI-2: 今夜はあと6軒回るんだよ、スティーヴン。
POI-3: 分かったよ。
全てのPOIが家屋を退出し、バンの後部に乗り込んでドアを閉め、運転手の操縦で走り去る。
この一連の出来事は現地の財団職員が対応できないほど短時間で発生したため、類似事案の再発に備えた行動計画が策定されました。この計画では、今後この家屋を訪れる人物を退出時に拘留することが求められます。
2022年9月25日、別な人物が目印の無い自動車でSCP-7113家屋を訪れました。この人物が家屋に入り、地下室のドアを開けると、全ての電子的な監視機器が6分間にわたって機能を停止しました。カメラ信号が復旧した時、アマドールは既に地下室を離れ、家から出ようとしていました。彼女はその後、財団エージェントに拘留されました。以下は拘留後のインタビューログです。
留意すべき点として、SCP-7113はこの事案以降出現しておらず、かつて生息していた家屋内でも異常現象は検出されていません。
場所: ジョージア州、アセンズ、財団セーフハウス21
日付: 2022年9月25日
関与した人物: テイラー・アマドール、エージェント メイホルム、7113プロジェクト管理官 インディア・フィリップス
序: テイラー・アマドールは2番尋問室に通され、数分間待たされる。その後、エージェント メイホルムが入室し、アマドールの向かいに着席する。
テイラー・アマドール: 手錠は必要ありませんよ。私は何処にも行きません。
エージェント メイホルム: いえ、用心するに越したことはありませんのでね。お名前は?
テイラー・アマドール: 失礼、テイラーです。 (3秒間の合間) アマドール。皆さんの記録にもあるはずです。
エージェント メイホルム: ありません。今夜はあの家で何をしてらっしゃいました?
テイラー・アマドール: 仕事です。除霊。皆さん、あそこからルサールカを祓ってほしかったんでしょう。
エージェント メイホルム: 宜しければ、そのルサールカとは何なのかお聞かせ願えますか?
テイラー・アマドール: すみません。あなた、連合の人ですよね?
7秒間の合間。
テイラー・アマドール: 失礼しました。ルサールカは水妖です。溺死によって生み出され、必ず女性です。私どもは普段、恋人が故意に引き起こした死に対しては、女性の除霊師エクソシストで対応しています。
エージェント メイホルム: つまり、あなたはエクソシストなんですね?
テイラー・アマドール: そうですが? すみません、お話がどうもよく分かりません。私が普通こういう仕事をする司祭のように見えないのは承知していますが、私は誓ってエクソシストです。
エージェント メイホルム: では"連合"とは何ですか?
テイラー・アマドール: えっ。違うんですか?
エージェント メイホルム: 違うとは?
テイラー・アマドール: 財団の人ですか? 大変失礼しました、その場合は符牒を使う決まりになってるんです。アーデントブルー781。
エージェント メイホルム: 私には意味が分かりませんね。
テイラー・アマドール: あなたの上司には分かるはずです。もし可能なら、取り次いでいただけますか?
プロジェクト管理官 フィリップスがインターコムを通して割り込む。
インディア・フィリップス: 申し訳ない。このインタビューは終了とする。エージェント、退室してくれたまえ。
エージェント メイホルム: は?
インディア・フィリップス: これは命令だ、エージェント。アマドールさん、警備員が間もなく外にお連れします。誤解を招いたことをお詫び致します。
世界オカルト連合との現行の協定により、現時点ではGOI-130 (クラーク郡不動産協会) への直接的な干渉は認められない。
しかし、彼らがGOCと提携している要注意団体だと特定された今、人員と資金の動きを厳重に監視することならできる。
これを読んでいるならば、当部門の新たな収容課に近々再配属されるものと思ってほしい。もし事案ログの連中の半分程度でも能率良く動けるなら上出来だ。
~ フィリップ・フォスター、"確保、締結、保護。"Secure. Close. Protect.