SCP-672-JP
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クレジット

タイトル: SCP-672-JP - サカムケツヅケ
著者: ©︎izhaya izhaya
作成年: 2018

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672-JP

SCP-672-JP

アイテム番号: SCP-672-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-672-JPはサイト-81KAの標準収容ロッカーに格納されます。

説明: SCP-672-JPは長さ15cmの未知の素材で出来た釘です。SCP-672-JPの先端に直接接触した人間をSCP-672-JP-1に指定します。SCP-672-JP-1がSCP-672-JPに接触した周辺の皮膚の一部は細く剥離し、一般的に"さかむけ"と呼称されるような状態になります。また、SCP-672-JP-1の肉体は切除、分離できず、再生もできない状態となります。

SCP-672-JP-1の皮膚の剥離は身体運動やその他生理的活動に伴う刺激を受ける度に進行し、これに伴ってSCP-672-JP-1の表皮及び真皮、血管、神経、皮下組織等を裂断します。前述の異常性のため皮膚の剥離部分は分離することができず、裂断部分の再生も行われないため、剥離した皮膚片と裂断箇所は治癒することなく増大し続けます。出血に伴う刺激は皮膚の剥離を進行させる要因になり、止血も不可能であるため、血管の裂断以降は皮膚の剥離の進行が加速し、SCP-672-JP-1は失血し続けます。

SCP-672-JP-1の皮膚の剥離部分は概ね太さ2mmの紐状を維持します。皮膚の剥離は頭頂部まで直線的に進行した後に折り返し、指先や足先に到達するとまた頭頂部に向かって進行し、以降同様のプロセスを途切れることなく繰り返し続けます。刺激を抑えて可能な限り安静にしていても、生理的活動や出血に伴う刺激により剥離は進行するため、処置を行わなかった場合SCP-672-JP-1はおよそ3日後に失血死します。SCP-672-JP-1に対して輸血を実施し続けた場合は生存期間は大幅に伸びますが、およそ5日で全身の皮膚が剥離し出血量が輸血量を上回るため、7日以上の生存例は存在していません。

以下はDクラス職員を用いたSCP-672-JPの実験記録です。

実験記録672-JP-1 剥離した皮膚の各種刃物による切断、分離 - 日付2011年3月21日 10:00

前提: SCP-672-JPの先端をD-26634の人差し指に接触させ、SCP-672-JP-1に指定された状態にした。D-26634の人差し指の皮膚は2mm程剥離し、一般的にさかむけと呼称される状態になった。

実験内容: 各種刃物を用いてD-26634の皮膚の剥離部分の切除を試みる。

結果: 皮膚片は一部を切断出来たが、D-26634の肉体から完全に分離することは出来なかった。この実験に伴う刺激により被験者の皮膚は1cm剥離し、剥離部分は人差し指の第一関節に及んだ。真皮が損傷したことでD-26634は出血し、軽度の痛みを訴えた。

分析: 特になし。

実験記録672-JP-2 剥離した皮膚の分離の再試行 - 日付2011年3月21日 10:40

実験内容: 熱や薬品等を用いてD-26634の皮膚片の分離を試みる。

結果: 高温、低温による剥離部分の分離は不可能だった。各種の酸を用いても剥離部分は溶解しなかった。これらの実験に伴う刺激により被験者の皮膚は2.3cm剥離し、剥離部分は人差し指の第二関節に及んだ。真皮の損傷が増大した為、D-26634は苦痛を訴えた。

分析: さかむけ部分の切除は不可能と考える。出血の刺激による剥離の進行が早いため、遅延できるかを確認する。

実験記録672-JP-3 剥離した皮膚の接着と固定 - 日付2011年3月21日 12:00

実験内容: 医療用の皮膚接着剤を用いて剥離した皮膚片を接着し、また医療用包帯で固定を行った。

結果: 剥離部分の接着は不可能だった。実験672-JP-1から2時間が経過しているにも関わらず剥離部分は出血を継続しており、この刺激によってD-26634の皮膚は毎時1cm程度の剥離が進行し続けているため、包帯による固定にも関わらず剥離は進行している事が確認された。剥離部分は人差し指の根本近くまで進行し、被験者は激しい苦痛を訴えた。

分析: 大本からの切断が可能かを試す。D-26634に鎮痛剤を投与した。

実験記録672-JP-4 人差し指の切断 - 日付2011年3月21日 12:35

実験内容: 皮膚の剥離の進行を食い止めるため、D-26634の人差し指そのものの切断を実施する。

結果: 指の切断は不可能だった。人差し指はほとんどが医療用のこぎりにより切断できたが、一部の2mm程度の皮膚がいかなる手段でも切断できなかった。

分析: 手の甲と人差し指を繋いでいる皮膚の部分から剥離は再開し、出血の刺激によって毎時3cm程度の剥離が進行し続けている。出血が多いため、D-26634に可能な限り輸血を行い、鎮静、延命して観察を続ける。

観察記録672-JP-1 経過観察1 - 日付2011年3月21日 20:00

観察結果: 皮膚の剥離は毎時7cmのペースで進行している。剥離部分はD-26634の左肩に及び、人差し指のついた紐状の皮膚が肩から垂れ下がった状態になっている。

分析: 首元で動脈が傷つけば出血により剥離が加速し、輸血が追い付かなくなる可能性が高い。

観察記録672-JP-2 経過観察2 - 日付2011年3月22日 00:30

観察結果: 皮膚の剥離は首、左顔面と進み、頭頂部に達した後、逆方向に折り返した。折り返し後は既に剥離した部分に隣接した皮膚が剥離している。皮膚の剥離は毎時15cmのペースで進行しており、剥離過程が目視で確認可能である。

分析: 皮膚片の長さは1mを超え、剥離のスピードが目に見えて上がっている。人がほどけていくようだ。出血ペースが輸血ペースを上回ったタイミングで延命を取りやめ、D-26634を終了する。

実験記録672-JP-5 死亡後の異常性の確認 - 日付2011年3月24日 18:00

実験内容: D-26634を終了し、死後に刺激を与えて異常性が存在するか確認する。

結果: D-26634の死亡後に肉体に刺激を与えると、皮膚片はこれまでと同様に紐状に剥離した。刺激を継続すると、骨や内臓を除いたほとんどの部分が紐状に剥離した。剥離は最終的に頭頂部で停止し、そこで初めて切断が可能となった。死亡時のD-26634の剥離した皮膚片の長さは700mを超えており、最終的に切除された皮膚片の長さは3.3kmに及んだ。

分析: 切除されたさかむけの紐は予想されるよりはるかに強靭であったが、切断などの加工が可能だった。

ページリビジョン: 21, 最終更新: 25 Feb 2023 14:35
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