アイテム番号: SCP-6326
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-6326は現在、ワシントン州アルダー付近に位置する、封鎖された森林地帯の区画-6326内に存在します。区画-6326は公的には絶滅危惧種のキノコのための野生生物保護区として知られており、監視装置や境界の毎日の巡回により監視されます。SCP-6326の生息地では他の動物、特に魚類、シカ、ヘラジカが観察されており、前述の動物の個体数はSCP-6326の食料源となるよう標準的な範囲で保たれています。
エイダーの民間人によりこのエリアへの侵入は、地元の法執行機関によって処理されます。オンラインでの偽情報方策としては、明白に虚偽の目撃報告、SCP-6326を撮影したと主張する粗雑に編集した写真、アノマリーの存在を反証するページの作成などが挙げられます。エイダーの住民がSCP-6326の「未確認動物」としてフィクション化した存在を信じることは容認されています。
エージェント・アイラ・ワッツは現在、SCP-6326に関する住民からの情報収集のためエイダーに潜入中です。
説明: SCP-6326は人間の男性とハイイログマを融合させたものに類似した六足歩行の哺乳類です。SCP-6326は地元の人々からは口語的に"マンベア"と呼ばれ、人間の白人男性の身体の肩に、クマの上半身、前脚、頭部が取り付けられたケンタウロスのような身体構造をしているとしばしば説明されます。SCP-6326は主に人間の手足で這うように移動しますが、時折二足歩行で走る様子も観測されています。非異常のクマと同様の行動を示しており、魚、漁獲または狩猟された狩猟動物や草食動物を食料とし、冬季には冬眠します。人間部分の身体は、以下の点で非異常の人間と異なります。
- 厚く、極端な温度に耐性を持つ表皮
- ごわごわとした体毛
- やや大きな体形
- 高密度の骨
- 厚く硬い爪
- 高密度な筋肉量
- 体内臓器の多様なサイズの違い
部分的に人間の身体を有しているにも拘らず、SCP-6326は非異常のクマと同程度の知性しか示していません。SCP-6326は人間の手を狩りやその他の生存手段に利用する一方で、道具を作成・使用する能力を有していないようです。
ファンクラブ会員が描いたSCP-6326
SCP-6326は定期的に縄張りの端と考えられる場所を巡回します。SCP-6326をこのエリアから除去しようと試みると、SCP-6326は消失して縄張り内のランダムな場所に再出現します。縄張りからの除去はSCP-6326を動揺させ、再出現時には極めて攻撃的になることが記録されています。攻撃的となっている間、SCP-6326は人間の四肢で物体を殴打したり、蹴る様子が観察されています。
経緯: SCP-6326は、アノマリーの写真がオンライン未確認動物学フォーラムに出回り始めたことで発見されました。全ての写真と、その他の信頼性の高い証拠は削除されました。SCP-6326の縄張り付近のエイダーの町は、テーマビジネス、クラブ、公共芸術作品、小規模な(ただし重要性の高い)観光産業など、アノマリーを中心として深く統合された地元文化が発展していました。財団の偽情報活動の成功を踏まえると、SCP-6326の実在を本心で信じている住民や訪問者はごく少数であり、その土地における伝説として扱われています。
[記録開始]
ワッツ: やあ。
ガイザー: こんにちは、アイラ。調子はどう?
ワッツ: 結構。書類仕事で誰か間違えたみたいだ。僻地の未確認動物ファンクラブへの潜入仕事の説明資料をもらったんだけど。多分これ別の誰かのとこに行くはずだったと思うんだが。
ガイザー: SCP-6326?
ワッツ: ああ、その、"マンベア"てやつ。
ガイザー: いや、それは君のだよ。
ワッツ: はい?
ガイザー: それが君の次の担当。君を復帰させられて嬉しいよ。
ワッツ: これが俺の担当なわけあるか。もっとふさわしい仕事があるって。
ガイザー: 多分、君が治るのがこんな早くなかったら、こんなにのんびりしてないやつをあげるよう検討できたんじゃないかなーと。
ワッツ: なあ、腕一本でも機動部隊で働ける。
ガイザー: 目が1つでも?
ワッツ: そう! 目が1つでも! ラムダ-5からこんなふざけたのに行く気はない。
ガイザー: 元気出して。これもそんな悪くないよ。
ワッツ: そんな悪くない!? 俺に寄越されたカバーストーリー見たのか? 誰がこんなの考えたんだ!?
ガイザー: やらなきゃならないもんはならないんだよ、アイラ。
ワッツ: とんだ侮辱だ。
[記録終了]
補遺1: 潜入行動
エージェント・ワッツはSCP-6326の起源に関する情報を収集するために、エイダー最大の"マンベア"社交クラブに潜入しました。複数のクラブ会員がSCP-6326を目撃したことがあると確認されています。
[記録開始]
PoI-6326-2: 皆さんお座りになりたいようでしたら、ミ- ミ- ミーティングを始めます。きょ- きょ- 今日は特別なミーティングになります、何故なら、新しいメンバーが仲間に加わるからです!
[エージェント・ワッツは不満げな声を上げる。]
PoI-6326-2: た- 立って自己紹介しませんか?
ワッツ: いい。
[数秒の沈黙]
PoI-6326-2: オッケー! もし-
ワッツ: 待った、待った、やるよ。やあ。俺は、あー、キートン・ラムゼーで、それでその……
[エージェント・ワッツは歯を食いしばりながら話す。]
ワッツ: 俺はここで予備調査を…… アマチュアアートドキュメンタリー用の…… 俺が作ってる…… というのも俺は…… 映画学科の学生だから、です。
PoI-6326-2: とっても面白そう! 皆さん彼に- 彼に盛大な拍手を!
[クラブ会員は散発的に手を叩く]
PoI-6326-2: じゃあ、し- し- 調べなきゃいけないニュースについて話しましょう。
[ミーティングの大部分は多種多様な誤った理論と捏造の目撃情報に関する議論からなり、簡潔化のために無関係な情報は削除済み]
PoI-6326-2: キートンにもイ- イ- インタビューしたことを話すのを忘れないでね!
ワッツ: 実のところインタビューがいるのはあんたらの方なんだが-
PoI-6326-2: みんな映画に出演できますよ!
ワッツ: わかったよ。
PoI-6326-2: 次のミーティングは- は、16日で、それは- 大事なのになるはずです! ハワードさんが来る予定で、新しくスパイシーな証拠を持ってるって言ってましたよ!
ワッツ: あー、ちょっといいですか?
PoI-6326-2: キートン、質問かな?
ワッツ: ああ。その写真の中のやつがハワード?
PoI-6326-2: そ- そうだよ。去年の年一のバーベキューで撮ったんだ。
ワッツ: 被ってるのは魔法使いの帽子?
PoI-6326-2: うん! 彼はほぼずっと外さないんだ。
ワッツ: まあ素晴らしい。かっこいい。いいもんだ。
[記録終了]
From: | i.watts@scipnet |
---|---|
To: | m.gaiser@scipnet |
件名: | SCP-6326からの異動 |
ガイザー博士、
担当の異動を要請している。俺がこの担当に適任だとは到底思えない。俺のスキルはここで求められる責任と合致してないし、このアノマリーは民間人との関わりが経験豊富なやつにやらせた方がいいと強く思う。ご検討お願いしたい。
エージェント・アイラ・ワッツ
機動部隊ラムダ-5
From: | m.gaiser@scipnet |
---|---|
To: | i.watts@scipnet |
件名: | RE: SCP-6326からの異動 |
アイラ、
君の要求は拒否された。君の負傷の性質とそれを負った経緯からして、少なくとも数年は高脅威度の任務は許可されない。君のイライラはわかるけど、これが私のあげられる中ではフィールドワークに一番近いやつなんだ。事務仕事が嫌なら、マンベアについててもらうしかない。
- マーガレット・ガイザー博士
From: | i.watts@scipnet |
---|---|
To: | m.gaiser@scipnet |
件名: | RE: RE: SCP-6326からの異動 |
ざけんなやってられっか
補遺2: インタビュー
名前: キャロル・ヴォーン
年齢: 42
付記: 水彩風景画を描いている最中にSCP-6326を目撃。小さなノートにSCP-6326をスケッチした。目撃は事実と証明された。
[記録開始]
ワッツ: じゃああなたはマンベアを描いたんですか?
PoI-6326-4: ああ! マンベアの絵はたくさん描いてきたけど、頭に焼き付いてるよ。でも最初に見たときは、俺は絵を描いてて、そしたら視界に迷い込んできたんだ。実に堂々としたやつだよ。見たことある?
ワッツ: いや。絵のコピーは持ってます?
PoI-6326-4: 電話にその写真があるよ。でもオリジナルはチェリーズの額に収まってる! 50ドルで買ってもらえたのさ。
ワッツ: 写真見せてもらえます?
PoI-6326-4: もちろん! 今探すからね。
ワッツ: 本物を見たってことに疑いないんですか? ただの普通のクマじゃないってどうやってわかったんです?
PoI-6326-4: あぁ、人体の構造を持ってたからね。男の。ばっちり絵に捉えたよ。
ワッツ: わあマジだ、確かにそうみたいですね。
PoI-6326-4: ああ、不快に感じる人もいるけど、俺には正確性がかなり大事だからさ。
ワッツ: そうそう、俺も正確さが大好きな奴らをたくさん知ってるから、もっと近くで撮らせてください。
[記録終了]
名前: シャニー・マイヤー=ホワイト
年齢: 19
付記: 縄張りからの除去と再出現後にSCP-6326が攻撃性を示した後に記録された。木や低木の損傷、人型の手形、爪による引っ掻き跡、クマの足跡の写真を複数撮影した。全ての写真は後に財団のサイバーセキュリティ担当職員によって破壊された。
[記録開始]
ワッツ: マンベアとの経験について教えて。
PoI-6326-3: 見てはない。でも足跡の写真はクソ大量に撮った。なんかの原因で暴走して、めっちゃ木をズタズタにしたわけよ。
ワッツ: きっとワイルドな写真だろうな。
PoI-6326-3: もう持ってないよ。HDがいきなりクラッシュして。ぜーんぶ吹っ飛んじゃった。不思議なことに。マンベアについてウチが話し始めた直後ね。
ワッツ: そりゃ最悪だ。
PoI-6326-3: なんか99%方メン・イン・ブラックみてーのが動いてる気がすんだけど。
ワッツ: わお、そりゃクレイジーだ。
[記録終了]
名前: ハンター・スミス
年齢: 31
付記: クラブ会長。犬の散歩中にSCP-6326を目撃した。目撃は事実と証明され、その犬はクマの画像に攻撃的な反応を示す。
[記録開始]
PoI-6326-2: ね- ねえ、君が僕たちの映画を作るってき- き- 決めてくれてとっても嬉しいんだ。本当に名誉だよ。
ワッツ: ええ。ですね。それで、マンベア見たんですよね?
PoI-6326-2: うん!
ワッツ: ……で?
PoI-6326-2: 見たよ。
ワッツ: 他に言うことないんですか?
PoI-6326-2: えっと、クーパーがクマを怖がるようになった。
ワッツ: 犬って普通クマをかなり怖がるもんじゃ?
PoI-6326-2: うん、でもクーパーは裸の人も怖がるんだ。
[記録終了]
名前: ハワード・バーレンタンシェン
年齢: 86
付記: PoI-6326-1は、SCP-6326が存在する更なる証拠の収集のために、その縄張り周辺エリアでの定期的なキャンピングに数年を費やしていた。収集されたプリントキャスト、絵画、毛皮サンプルは全て、財団の偽情報活動により捏造の烙印を押すことに成功した。加えて複数のサンプルは破壊または損壊もされた。
[記録開始]
ワッツ: その帽子何のために被ってるか知りたいんですけど。
PoI-6326-1: わしのルーツを忘れんようにするためだ! みんなわしの頭がおかしいと思っとる! それならそんな風に見えた方がましだ。
ワッツ: ティンホイル・ハットじゃ駄目だったんです?
PoI-6326-1: 頭皮がヒリヒリしたわい。
ワッツ: そりゃそうでしょうね。
PoI-6326-1: わしは一番のマンボロジストだった、あのキノコが見つかるまではな。でもわしもいいキノコは大好きだから、それが母なる地球を救うなら近寄らんどこう。
ワッツ: タンマ、"マンボロジスト"って言いました?
PoI-6326-1: マンボロジー、マンベアの学問。
ワッツ: なるほど。で、あなたはありとあらゆる足跡とか手形とかもろもろを見つけたと?
PoI-6326-1: それはもう、ありとあらゆる。
ワッツ: それが偽物じゃないってどうわかったんですか? 子供が森に行って植物で跡作って騙したとかは?
PoI-6326-1: 世界ってのはもっと変わってるからだよ、まだ若いラムゼーさんよ。奇妙でマジカルなものがたくさんある。どこを見るかの問題なんだ!
ワッツ: 信じておきますよ。
PoI-6326-1: 年を取ったらわかるだろうさ!
ワッツ: ええ。きっとそうでしょう。
PoI-6326-1: 次のミーティングには来るかい? 本当に面白いものを見せてあげたいんだ!
ワッツ: どういったもので?
PoI-6326-1: わしの孫娘が携帯電話のカメラから写真を取り出す方法を見つけた、とだけ言っておこう。
ワッツ: 興味深い。
[記録終了]
ワッツ: そいつがあんたの家の中にいたって?
会員A: はい。うちのゴミを食べてました。ちっちゃい人間の手で。
ワッツ: アライグマか何かみたいに見えたりは?
会員A: そいつ形を変えれるんですよ。
ワッツ: ……形を変えれる。
会員B: そして私の霊媒によれば夢というものは未来を予測できるものであるため、注意を払って夢の内容を全て書き留めたのである。昨夜、私は夢の中でこのビデオゲームをプレイしていたのだが、そこにマンベアがいたのだ。彼はビデオゲームの中にいた。だがそのビデオゲームというものは義父の家のゲームであり、マンベアは義父であった。これが何を意味するのかはまだわからない。
ワッツ: また別の奴にインタビューしないと。
会員B: それはともかく。最も重要な夢は実は数か月前のことで-
ワッツ: あーもう。
会員C: それでそいつは森の中に逃げてったのね。普通のクマにしちゃデカすぎた。
ワッツ: で、そいつはヘラジカじゃないんだな?
会員C: どうだか。多分ね。よし、あんたに1個聞いてもいいかい?
ワッツ: 俺の腕について?
会員C: いや。
ワッツ: 俺の目について?
[会員Cは返答しない]
ワッツ: 駄目なもんは駄目。
会員D: 例えば、あいつが筋肉モリモリかどうかって考えたことあるか?
ワッツ: まだ森ん中の人間とクマのハイブリッドモンスターの話してんの?
会員D: そう。あいつは森の中に棲んでて素手で狩りをする。あいつはパキギマってるって考えられないか?
ワッツ: 多分?
会員D: それにあいつは普通の人よりデカいっていう話だ。
ワッツ: 予想通りのオチじゃないといいけど-
会員D: 要は、あいつは間違いなく巨根だってことだ。
ワッツ: 死ねよもう。
エージェント・ワッツとガイザー博士とのビデオ会議から取られたログ
[記録開始]
ガイザー: 連絡をもらえて嬉しいよ。新しい情報にはワクワクするし、君も電話越しでとっても熱が入ってるみたいじゃないか。
ワッツ: あぁ、俺はとっても熱心だな。
[数秒の沈黙]
ガイザー: 何着けてんの?
ワッツ: グッズってやつだよ、ガイザー。調べてみなよ。
ガイザー: 何でマンベアグッズなんて着けてんの?
ワッツ: 潜入中だからだよ。ドキュメンタリー映画学生のキートン・ラムゼーがしそうなことだ。今完全にそれに入ってるからさ。ナンバーワンマンベアファンボーイって言ったら俺のことだ。
ガイザー: あぁなるほど。意味があって馬鹿やってるわけね。
ワッツ: 何のこと言ってるかわかんないな。
ガイザー: その帽子って何でできてるの?
ワッツ: 混凝紙だな、明らかに。
ガイザー: オーケー。一旦全部スルーしておこう。例のPoIは何か持ってた? 面白いものとか?
ワッツ: 全部めっちゃ面白いぞ、本物のファンにとっちゃ。クリスマスイブにエイダーの上を飛んでたのが目撃されたって知ってた?
ガイザー: そんな子供っぽくなかった頃に戻ってほしいなあ。
ワッツ: 何の話だかわからん。俺は今誠実で本心だ。仕事のことを大真面目に考えてる。この帽子が見えるか? 真面目でもないとこんなもの被れんさ。俺は分断された現実を越えて異次元のモンスターどもと素手で戦ってきたが、これも本質的には同じで、まったくもって能力の無駄じゃない。
ガイザー: そのおじいさんから得られた情報だけ教えて。
ワッツ: 彼はマンベアがエイリアンによって地球に送り込まれたってマジで確かな証拠を持ってた。2005年にガラケーで撮られためっちゃ粗い写真だよ。
ガイザー: 信用できるの? ほんとにエイリアンなの?
ワッツ: 完全に。世界をリードするマンボロジストを疑う理由がどこにある? 自分で見てみなよ。
ガイザー: どう見てもヘリコプターから何かが投下されてる写真だけど。
ワッツ: あぁ、こいつはその通りヘリコプターだ!
ガイザー: ワッツ、その態度はどうにかした方がいいと思うよ。そうしないと不服従で記録しないといけなくなる。
ワッツ: まさか。
ガイザー: 精神がやられちゃってないか本気で心配してるから言ってるんだよ。
[記録終了]
補遺3: 情報漏洩
[記録開始]
PoI-6326-3: ねえ。ね、キートン。
ワッツ: 何の用? 家に帰るとこなんだけど。
PoI-6326-3: アンタってほんとは映画学科の学生じゃないんでしょ?
ワッツ: 完璧に映画学科の学生だが。
PoI-6326-3: そうは見えないよ。
ワッツ: 君も12歳にしちゃデカく見えるな。
PoI-6326-3: 19だし。
ワッツ: 宿題か何かないの?
PoI-6326-3: アンタってメン・イン・ブラック?
ワッツ: 俺がウィル・スミスの映画のエイリアンハンターだって聞いてるのか?
PoI-6326-3: 言いたいことわかってるでしょ。
ワッツ: いや、俺はウィル・スミスの映画のエイリアンハンターじゃない。
PoI-6326-3: その顔何があったん?
[数秒の沈黙]
ワッツ: [機密情報につき削除済]
[記録終了]
注: プロトコル違反の後、エージェント・ワッツは懲戒され、3週間の停職処分となった。PoI-6326-3には記憶処理が施され、セキュリティ上の脅威とは見做されなくなった。
From: | m.gaiser@scipnet |
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To: | i.watts@scipnet |
件名: | どういたしまして |
アイラ、
いいニュースだ。コンリー司令官と話したんだけど、君をクビにしないことに同意してくれた。君は危うい状態にあるとも言わなくていい。負傷の後で精神が不安定だったって懇願できたけど、それがいつまでも使えるわけじゃないから、次の配置ではいい振る舞いのモデルになることを推奨する。同じようなものを二度は引き出せないよ。
そうは言ったけど、君に新しい割り当てを見つけた。数日もすれば詳細が来るはず。あと君の文句は聞かないことにするよ。選り好みはしてられないからね。
君の持ってきたヘリコプターの写真について何がわかったか知りたいことだろう。かなり興味深いよ。
- マーガレット・ガイザー博士
From: | i.watts@scipnet |
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To: | m.gaiser@scipnet |
件名: | RE: どういたしまして |
マジかよクソヘリコプターには何の興味もない。次の担当はふざけたのじゃないって言ってくれさもないと気が狂っちまう
From: | m.gaiser@scipnet |
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To: | i.watts@scipnet |
件名: | RE: RE: どういたしまして |
アイラ、
子どもと関わる仕事って聞いたらどう思う?
- マーガレット・ガイザー博士